春雨はお野菜の上にのせると、蒸気とお野菜の水分を吸って柔らかくなるので、
火を通しながらもどせます。人気の甘辛有機しょうゆ味です。


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材料:
宮﨑産の無投薬尾崎牛の切り落とし肉(450g)
有機もやし(300g)
有機にら・長さ5㎝に切る(1.5束)
緑豆春雨(60g)
〔おろし有機にんにく(1.5かけ分)、有機しょうゆ(大4.5)、純米酒、砂糖(大3)、マルホンの太香ごま油大1.5)、有機白すりごま(大3)〕
有機サニーレタス(適量)

作り方:
スイスダイヤモンドのフライパンを入れて混ぜ、牛肉を入れて均一に混ぜ合わせる。有機もやし、有機にらの順に重ね、春雨を(戻さずに)のせる。
②蓋をして強めの火にかけ、蒸気が出てきたら中火にし、蓋を取って混ぜながら火を通す。好みで葉野菜で包んで食べる。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

台風が来るような来ないようなここのところの沖縄ですがいかがお過ごしでしょうか。
とても暑い今年の夏でしたね。
きっとお疲れになったことでしょう。
でも重陽のお節句も先週過ぎて、明日は十五夜のお月見。
暑さも少しずつですがやわらぎ、連休もありますので、どうぞ無理をなさらず、
気持ちとからだのちからを抜いて、のんびり休んでくださいね。
お仕事はそうはいかないかもしれませんが、家のこと、お掃除やお洗濯、
お料理、ちょっとした用事など、2、3日休んだからといって、どうってことは
ありません。何もしない日をおつくりになってもよいですね。

私はこの夏倒れてしまい2ヶ月も麗王をお休みしてしまったのですが、
あんなにしっかりと運動もしてきて、食事もほとんど外食することなく
添加物も取らず食材にもこだわって手作りしたものをいただき…と
健康に留意してきたつもりがどうして?と自分でも驚きました。
どこかのバランスが崩れてしまっていたのか、加齢によるものなのか、
接客というお仕事のなかで人とエネルギーをやり取りするうちに、
神経がショートしていたのか…。
どういうことだったのか、今はまだわかりません。
でも、50年以上生きてきたなかで、これもひとつの味わいだと思いました。
楽しいことばかりでも、その味覚に飽きちゃいますものね。
どころか、死に至らずに本当にありがたいという思いでいっぱいでした。
それに、病気は私自身の体の中から生まれたもの。
だから、拒絶せずにちゃんと受け入れ体の声をちゃんと聞こうと思いました。
拒絶するだけでは前に進めないような気がしたのです。
もちろん、受け入れるだけじゃなくて、肥やしにするという太さも持ちつつ。

なので今は、いろいろなことがうまくできなくなると、
ああ、自分は疲れているんだなあと思って、ちょっとばかり怠けて休むことに
しています。どうしてもやらなければならない用事があると、気になって
落ち着かないので、ぱぱっと簡単に片付けてから、あとはもう、頭とからだの
ネジをゆるめてしまいます。すみません、何もしません、と宣言して、
本や雑誌を読んだり、TVを観たり、昼寝をしたり、ぼんやりしたりと、
とにかくちからを抜いて、好きなことだけをするようにします。
何もせずぼんやりするってなかなかいいですよ~。
昔のことを思い出してみたり、頭に思い浮かぶことを考えてみたり、
頭のスイッチを切って、ひたすらぼんやりするだけでも、
とてもリフレッシュできるんです。

人間というのは不思議なものですね。そうやってぼんやりしたり、
からだを休めたりしていると、あんなに疲れていたのに、どこからともなく元気が
むくむくと湧いてきて、さーっと気持ちのよい風が心の中をそよいだと思うと、
気持ちやからだがいつしか軽くなっているのです。
元気を取り戻し、にこにこしている自分に気付きます。
そうしたら、新しい気持ちで頭とからだのネジを締め直して、さあ、またがんばろう、
と思うことができるんです。
「生まれ変わる」なんていうと大げさですが、そんなふうに気持ちと体の疲れを
しっかりととると、そんな気分になることができるのです。

疲れを溜めない工夫というか、自分なりの程よい方法を知っているといいですね。
おすすめの、いい休み方がございましたら、ぜひまた麗王でお教えください。

明日は十五夜の月を眺めながら、時にはゆったり力を抜いてくださいね。
あなたの毎日が、どうかいつも健やかで楽しくありますように。

* 麗王便りのバックナンバーは弊社ホームページよりご覧ください。
http://www.trinityinc.jp/updated/?cat=102

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子

人気の無添加明太バターオーガニックスパゲティに、お野菜も入れてバランスUP。
キャベツに有機しその香りを添えたサラダも一緒に。


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材料:
アルチェネロ・オーガニック・スパゲティ(240g)
ブロッコリー(1株・約300g)
蔵出しめんたい本舗の天然調味料明太子(1腹・約100g)
国産レモン汁(小3/4)
カルピスバター 野甫島の塩 有機粗挽き黒こしょう

作り方:
①バターは大さじ2.25は室温に戻す。鍋にお湯3ℓを沸かしはじめる。ブロッコリーは小房に分け、さらに縦2空等分に切る。水に3分さらし、水けを切る。
②お湯が沸いたら野甫島の塩小さじ3を加え、オーガニック・スパゲティを袋の表示通りにゆではじめる。ゆで上がる2〜3分前にブロッコリーを加え、ともにゆでる。無添加明太子は皮に切り目を入れ、身を包丁でしごき出す。大きめの耐熱ボールに入れ、バターと有機レモン汁、有機粗挽きこしょう少々を加えて混ぜる。
③オーガニック・スパゲティがゆで上がったら、ブロッコリーとともにお湯を切って明太子のボールに加える。全体を大きく混ぜてからめる。

材料と作り方(キャベツと無添加ちくわの有機しそ風味サラダ):
❶キャベツの葉4枚(約200g)は堅い芯の部分を取りのぞき、長さ5㎝の細切にする。耐熱のボールに入れてふんわりとラップをかけ、電子レンジ(600W)で2分〜2分30秒加熱し、ザルに広げてさます。
❷有機青じその葉10枚は軸を切って千切りにし、さっと洗って水けを拭く。無添加ちくわ2本は縦半分に切ってから斜め薄切りにする。
❸キャベツの水けをしぼってボールに入れ、無添加ちくわと有機しそ、ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル小さじ1、美濃有機純米酢小さじ2、野甫島の塩、有機粗挽きこしょう各少々を加えてあえる。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

炊きたてのごはんに、温かい湯豆腐をのせるのがミソ。ボリュームがあるのに
あっさりで、夜食べても罪悪感なし。薬味をたっぷりのせて、熱々をいただきます。


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材料:
国産大豆の絹ごし豆腐(2丁・どんぶり2杯分)
薬味〔無添加梅肉、削り節、有機白すりごま、きざみ有機万能ねぎ、もみのり、すだち、有機青じそ〕
調味料〔有機しょうゆ、だしつゆ

作り方:
①薬味と調味料を用意する。
②豆腐を一口大に切り、湯の中で静かに温める。
龍の瞳のごはんを器に盛り、熱々の湯豆腐をのせ、薬味を散らす。調味料をかけ、崩しながら、混ぜながら食べる。

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今日はスパイスを効かせたご飯がすすむお料理です。
スパイス=辛み、と思っている人もいるようですが、
スパイスって辛いばかりではないところが奥深いんです。今日使うクミンシードは
その香りで魅了する辛くないスパイスです。
ポイントは、1時間漬ける、素揚げする、クミンの香りを引き出す、の3つ。
特にクミンシードは油に香りを移したほうが、よく香りや風味を楽しめるので、
熱した油に入れるのではなく、油や有機鷹の爪と一緒に熱します。
有機玉ねぎもシャキシャキ感を残した方が美味しいんです!
独特の香りと甘い風味が食欲をそそる一品です!


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材料:
沖縄県産紅豚ロース2㎝スライス(500〜600g)
有機たまねぎ(1個)
調味液〔紹興酒(大2)、有機しょうゆ(大2)、メガシェフの無添加オイスターソース(大1)、すりおろし有機しょうが(小さじ2/3)、すりおろし有機にんにく(小さじ2/3)〕
揚げ油・オーサワの一番搾り菜種油(適量)
クミンシード(大さじ2)
有機鷹の爪(2〜4本)
野甫島の塩(少々)
オーサワの一番搾り菜種油(大さじ2)

作り方:
①調味液の材料を合わせ、小さめの一口大に切った豚肉を漬けて1時間以上寝かせる。有機たまねぎはくし形に切っておく。
②①の豚肉の汁けを切り、180℃に熱した油でしっかり揚げる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油、クミンシード、ふたつにちぎって種を除いた有機鷹の爪を入れて中火にかける。油がぶつぶつしてきたら有機たまねぎを加えて炒める。有機たまねぎに透明感が出てきたら②の豚肉を加え、絡めるように炒めあわせる。最後に野甫島の塩で味を調えて出来上がり。

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かくし味の無添加マヨネーズでコクをプラスします。
焼き色をつけたい無添加ソーセージと、火の通りにくい有機じゃがいもは
先に炒めてから、低温殺菌牛乳を加えて煮ます。


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材料:
さんだかんのフランクフルト
(5本・350g)
宮平乳業の低温殺菌牛乳(2.5カップ)
有機じゃがいも(4個)
ブロッコリー(1個)
無添加鶏がらスープの素(小さじ1・1/3)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル 野甫島の塩 有機粗挽き黒こしょう 創健社有精卵マヨネーズ 有機こしょう

作り方:
①フランクフルトは斜め半分に切る。有機じゃがいもは半分に切り、5㎜厚さに切る。ブロッコリーは小房に分ける。
ル・クルーゼの鍋ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル大さじ2を熱し、フランクフルト、有機じゃがいもを入れて炒める。有機じゃがいもの表面が少し透きとおったら、低温殺菌牛乳、無添加有精卵マヨネーズ大さじ4、無添加スープの素、有機こしょう少々を加えて約3分煮る。ブロッコリーを加え、さらに3分煮て、有機じゃがいもに竹串を刺して、すーっと通ったら、強目の中火にして煮詰める。
③汁けが半分ほどなくなったら、
野甫島の塩で味を整える。器に盛り、有機あらびきこしょう少々をふる。

サイドの食パンは、浦添市牧港外人住宅で人気上昇中のイッペコッペの食パン。オーナーの西村剛さん、美奈子さんご夫婦が「究極の脇役を目指す」とおっしゃる通り、主張し過ぎず、しかし存在感がある、何度でも買いたくなる日常使いの食パンです。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

暑い毎日が続いておりますが、お元気ですか?
(いつもより少し長めの麗王便りですので、お茶でも飲みながら
おつきあいくださいませ。)

私事で恐縮ですが、実は、先月6月8日に麗王に出勤したものの、
あまりの激痛ですぐに自宅に戻ることとなり、
そのまま麗王をお休みさせていただくことおよそ2ヶ月。
その間に麗王に折角いらしてくださった方や、「今から行くよ~」とお電話を
くださった方などには大変ご迷惑をおかけしてしまいました。
本当にすみませんでした。
わざわざ足を運んでくださったお気持ちや、労力や、費用のことなどを思うと
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
たくさんの温かい励ましやお見舞いのメールやお電話など
本当にありがとうございました。
心に染み入るようにありがたく温かく感じ入りました。
おかげさまで、ようやく回復し今週いっぱい体調を調整して、
また今日から元気に再開させていただくこととなりました。

何の病気に罹ったかと申しますと、過労死の前兆ともいわれる
「後頭部神経痛」で、あまりの激痛で救急車で運ばれるような方もいるそうです。
なんだかぞっとしました。過労死する人って意外と自覚がないんだそうです。
病気の間はかなりの激痛の毎日を過ごしました。もう痛いなんてもんじゃありません!
ちょうど麻酔せずに歯を削られているような、高圧電流をバシバシッと
流されているような、そんな鋭い痛みが右耳から後頭部に4秒ごとぐらいに24時間
襲います。
漢方薬とビタミンB12を呑んでひたすら休むか横になって安静にするという
日々でした。
この病気、今増えてきているそうです。麗王にいらしてくださる方々もみなさん
働き盛りの方ばかり。どうぞくれぐれもお気をつけくださいね。

ちょうどそのお休み中に、よく麗王にいらしてくださる40代の女性からメールをいただき
「くも膜下出欠で救急車で運ばれ8時間もの手術を受けましたが
ようやく退院しました。」とのこと。彼女の無事退院に心から安堵したことでした。

他方で、麗王でおなじみ樋口先生の大学の親しい同級生の方が
山登りの途中で心筋梗塞で亡くなられたりもして生と向き合う機会となりました。

そしてこうも思いました。
今回自分はこの病気になったからこそ、自分の身体のSOSに
気づくことができたんだと。もっと大事に至っていたかもしれなかったんだと。
「痛み」ということだって、イヤなことだけれど、仮に、人がもしも「痛み」というものを
なくしてしまうことができたとするとどうでしょう?
ストーブなどに触ってしまっても、痛みがなければ、そのまま手を焼き続けて
しまいます。体をケガしても病気をしても、痛みがなければ、気づかなかったり、
放っておいてしまったりして、腐ったり、死んでしまったりするのではないでしょうか。
そう考えると「痛み」を感じるということはとても大切なことですよね。

あなたも痛いところはありませんか?
心は悲鳴をあげていませんか?

しっかり感じてあげてください。
しっかり耳をすませてあげてください。
自分の感覚を感じることができたり、自分の声を聞くことができるのは、
自分だけなのですから。

ところで。
このお休みの間はひたすら安静の毎日でしたので、随分いろいろなことを
考えました。
私の場合、病気になって気弱な気持ちになると、決まって必ず始まるのが
「反省する」こと。

「どうしてこんな痛い病気になっちゃったんだろう。」
「きっとこれは普段私が人に痛い想いをさせてしまっているからその罰なんだ。」
「あの時のあれが返ってきたのかも…。」
「あの人にこう誤解されているのかもしれない。」…
というようにいろいろな想いが頭をよぎります。

私は、反省するうえで大切なのは、自分のしたことを振り返り、確かめることだと
思っています。それをしてよかったのか、悪かったのか、あらためて考えることに
意味があるのだと思います。
自分が悪いことをしたと思うなら、いったい何がいけなかったのか、
どうすればよかったのか、考えます。
そして、ああすればよかった、ここをこうするべきだったと自分なりに答えを出したら、
次の機会にはそうしよう、と教訓を胸に叩き込み、その話はそこでおしまいにします。
もう過ぎてしまったことですから、それ以上思い悩まず、恨みや悔いや怒りなど、
マイナス要素はすべて、捨ててしまうのです。
反省の「省」は「はぶく」という文字。振り返って、事の善し悪しを確認して、
マイナスな必要のないものを心から捨て去るということなのでしょう。
つまり反省とは、人生の復習であり、生きるための知恵だと思うのです。
過去の自分にとらわれることはやめて、今の自分をしっかりと見つめる。
変えることができるのは、未来のほうですものね。

また反省する時には、大局的に考えることも大切なことだと思います。
手鏡に映る自分の姿だけを見ていたのでは、自分のアップの表情しか見えません。
自分が他人からどう見えているかを知るには、等身大の鏡に全身を映す必要が
あります。
つまりは、沖縄にいる時分、日本の中の自分、世界の中の自分と枠を大きく広げ、
グローバルな視点で自分を俯瞰してみることもしてみます。

そうやって今回の自分の病に倒れたことを考えてみての反省は、
「何事も過ぎないように」ということでした。

働き過ぎると今回のように病気になる。
人間関係に深く入り込み過ぎると相手も自分も傷つくことがある。

同様に、食べ過ぎるとメタボ。飲み過ぎるとダウン。遊び過ぎるとお金がなくなり、
言い過ぎると友達をなくす。
見過ぎると目が疲れるし、知り過ぎると他人が信じられなくなりそうだし、
信じ過ぎると自分が見えなくなる。
歩き過ぎると足が張るし、寝過ぎると体がダルイ。
好過ぎると後が辛いし、悪過ぎても辛すぎる。
若過ぎると相手にされないし、年寄り過ぎるとついていけない。
クール過ぎるとつまらないし、ホット過ぎるとうっとうしい。
空気を読み過ぎると何も発言できなくなるし、空気を読まなさすぎると馬鹿にされる。
将来を考え過ぎると暗くなるし、過去を振り返り過ぎると今を生きることができない。
勝ち過ぎると負けが怖くなり、負け過ぎるとやけくそになる。
暇過ぎるとロクなことを考えないし、忙し過ぎると他人のことを考えられなくなり
やさしさも忘れてしまう。

要するに、過ぎてはいけないということ。
過ぎそうになったとき、それに気づくことができる自分でいられるかどうか?
それが他人とのかかわりの中で生きていくやさしさってものなのかもしれないなぁと
思いました。

自分の気性として、とにかく世話好き、お節介なところがあって、
人にどんどん自分の正義で入り込んでいってしまうのですが、そのことが時には
人との摩擦を引き起こし、自分もまた傷ついたりしてしまうことがあります。
その原因は、たいていの場合、私と相手を同一に考えていることに起因するのだと
思います。
他人は他人、自分は自分なのですよね。
温室で肥料を与えなければ咲くことができないバラもあれば、野原でのびのび育つ
タンポポもあります。バラとタンポポは、初めから違う生き物です。バラの育て方を
押しつけられても、タンポポはうれしくありません。
相手の生い立ちや育った環境経済状況から教養、モノの考え方や感じ方まで、
全部推し量ってみると、なるほど相手の言い分も、わかるような気がしてくるものです。
相手は、私とは全く違う個性の持ち主。私と意見が何もかもぴったりと合うはずが
ないのです。

相手の立場に立ってみる。
大きな視点に立ってみる。
違う角度から考えてみる。
そうやって反省してみると、これから先の人生を充実させるための、前向きな作業が
できた気がして、潔く生きていくことができるような気持ちでいっぱいになりました。

人づきあいは「腹五分くらいで」とよく言われますが、私には「腹八分くらい」でも
何か物足りない気がまだまだしちゃいます。
でも「何事も過ぎないように」の反省を活かし、8月の始めからまっさらに
またがんばります!

それに20代の時からずっと「睡眠時間が短くても深く眠れば大丈夫!」なんて
「二足の草鞋」で突っ走り続けてきたものの、もう50代。
無理がありますよね~やっぱり。
身体のサインに気づいて、しっかり労わってあげなければ。

自然も時には休息します。土だって休ませる必要があるし、熊や蛇は冬眠する。
魚さえ目を開けたまま眠る。私達もこの姿勢から学ぶことができるはずです。
いったん立ち止まってみることです。休息し、振り返り、よく考え、
時にはただそこにいるのです。それも必要なことなのです。
休息をライフスタイルの一部にすると、休ませた後の土と同じように、
次に活動したときの生産性がぐっと高まるんだと思います。

誰もが愛される大切な存在です。
あなたも自分の身体を、心を、存在を、慈しんであげてください。
感謝して大切に扱ってあげてください。
そしてどうか心のどんな小さな声も聞き、大切に、大切にしてあげてくださいね。
いつもあなたがお健やかでいらっしゃいますように。

今日からまた麗王をよろしくお願いいたします。

*****************************

* 樋口先生のタイムスプラスの記事
「沖縄から貧困がなくならない本当の理由1,2,3」が
人気記事上位を独占していました! 大反響を呼んでいます。
是非御一読を!

沖縄から貧困がなくならない本当の理由(1)対症療法
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/49998

沖縄から貧困がなくならない本当の理由(2)連鎖
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/49997

沖縄から貧困がなくならない本当の理由(3)低所得の構造
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/49977

沖縄から貧困がなくならない本当の理由(4)変化
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/55242

またポリタスの記事「政治が社会問題を解決できない理由」も好評です。
併せてお読みになってみてくださいね。
http://politas.jp/features/10/article/497

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子

みずみずしい大根を、紅豚とともに照りよく煮込みます。
味の濃い主菜の箸休めになる、さっぱりした有機酢のものを添えて。


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材料:
有機大根(3/4本・約750g)
沖縄県産紅豚肩ロース2㎝スライス(300g)
有機しょうが(小1かけ)
有機赤唐辛子(1.5本)
有機しょうゆ オーサワの一番搾り菜種油 タカラの有機本みりん 純米酒 粗糖

作り方:
①有機大根は皮をむき、大きめの一口大の乱切りにする。豚肉は大きければ一口大に切る。有機しょうがは皮をむかずに薄切りにする。有機赤唐辛子は斜め半分に切り、種を取る。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油少々を中火で熱し、豚肉を並べ入れる。両面をこんがりと焼き、余分な脂をペーパータオルで拭く。有機大根、有機しょうが、有機赤唐辛子を加えてさっと炒めあわせ、純米酒大さじ5をふって水1カップを加える。
③煮立ったらふたをして、弱火で10分ほど煮る。有機みりん大さじ3、粗糖大さじ1.5、有機しょうゆ大さじ3を順に加えてそこから大きく混ぜ、再びふたをして10分ほど煮る。

材料と作り方(有機きゅうりと無添加かまぼこの酢のもの):
❶有機きゅうり2本は薄い小口切りにする。ボールに入れて野甫島の塩小さじ2/3を加えて混ぜ、15分ほどおく。しんなりしたら水で洗い、水けをぎゅっと絞る。無添加かまぼこ40gは幅8㎜に切り、縦に薄切りにする。
❷大きめのボールに美濃有機純米酢大さじ4、水大さじ2、粗糖小さじ1、野甫島の塩少々を入れて混ぜ、❶を加えてさっとあえる。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

骨付き肉のうまみが出た甘辛味で、白いご飯がすすみます。
「こってり味の煮ものには、さわやかなサラダをプラスして。


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材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏手羽元(16本)
みやぎ農園のEM有精卵のゆで卵(4個)
有機にんにく(4かけ分)
有機赤唐辛子の小口切り(2本分)
オーサワの一番搾り菜種油 有機しょうゆ タカラの有機本みりん 純米酒 粗糖

作り方:
①有機にんにくは縦半分に切ってしんを取り除く。ゆで卵は殻をむく。スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油小さじ2を中火で熱し、手羽元を入れる。強目の中火にし、ときどき返しながら表面全体にこんがりと焼き色をつける。
②フライパンの油をペーパータオルで拭き、水2カップ、有機赤唐辛子、有機にんにく、粗糖、有機しょうゆ各大さじ4、純米酒、タカラの有機本みりん各大さじ2を加えて混ぜ、強火にする。煮立ったらアクを取り除き、ふたをして弱めの中火にし、15〜20分煮る。
③ふたを取ってゆで卵を加え、フライパンを揺すりながら煮汁がほとんどなくなり、手羽元につやが出るまで煮からめる。

材料と作り方(サニーレタスと有機きゅうりのサラダ):
❶サニーレタスの葉6枚は一口大にちぎる。有機きゅうり1本は両端を切って縦半分に切る。スプーンで種をこそげとり、斜め薄切りにする。有機ねぎ1/3本は斜め薄切りにする。
❷ボールに❶を入れ、マルホンの太香ごま油小さじ1、野甫島の塩少々を加えてあえる。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

ごま油であえたおねぎと有機しょうがをたっぷりのせ、風味満点。
ほっとするお野菜のおひたしで、緑黄色野菜も補います。


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材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏胸肉(2枚・約500g)
有機ねぎ(1本)
有機しょうが(2かけ)
有機白いりごま(小さじ2)
下味〔無添加練りからし(小さじ4)、純米酒、創健社有精卵マヨネーズ(各小さじ4)、野甫島の塩(小さじ2/3)〕
マルホンの太香ごま油 オーサワの一番搾り菜種油 有機しょうゆ 美濃有機純米酢 片栗粉

作り方:
①鶏肉は縦半分に切ってから一口大のそぎ切りにする。ボールに下味の材料を混ぜ合わせ、鶏肉を入れて絡め、10分ほどおく。有機ねぎは長さ4〜5㎝の切ってから縦にせん切りにする。有機しょうがはせん切りにする。
②鶏肉の表面に片栗粉を薄くまぶす。スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を高さ1㎝くらいまで入れ、中温(170〜180℃)に熱する。鶏肉を入れてときどき返しながら2〜3分、色よくからりと揚げる。取り出して油を切り、器に盛る。
③別のボールに有機ねぎ、有機しょうが、マルホンの太香ごま油、有機しょうゆ、酢各小さじ2を入れて混ぜ、②の鶏肉にのせ、有機白いりごまをふる。

材料と作り方(有機ほうれん草としめじのおひたし):
❶しめじ1パック(約100g)は石づきを切って小房に分ける。有機ほうれん草小1わ(約200g)は根元を切って洗う。野甫島の塩少々を加えた熱湯でしめじをさっと茹で、網じゃくしなどですくって水けを切る。続けて有機ほうれん草を30秒〜1分ゆで、水にとって冷ます。水けを絞って長さ3〜4㎝に切り、再び水けを絞る。
❷だし汁大さじ3と有機しょうゆ小さじ2を混ぜて出汁じょうゆを作り、1/2量を有機ほうれん草に絡めて汁気を絞る。ボールに残りのだししょうゆとしめじ、有機ほうれん草を入れてあえる。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

人気の酢豚も、揚げずに作ればとっても手軽。それには脂身がほどよくある
ロース肉を使うと、揚げなくてもおいしさをキープできます。お野菜はさっと炒め、
歯ざわりよく仕上げます。
シャキシャキの食感と風味豊かな有機ごまの香りに、やみつきになる一品を添えて。


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材料:
沖縄県産紅豚
ロース1㎝スライス(約4枚・400g)
有機たまねぎ(1個)
黄パプリカ(1個)
合わせ調味料〔粗糖美濃有機純米酢デルモンテ有機トマトケチャップ、水(各大さじ4)、有機しょうゆ(大さじ1)、片栗粉(小さじ2)〕
オーサワの一番搾り菜種油 野甫島の塩 ムソーの有機薄力小麦粉

作り方:
①有機たまねぎは縦に幅1㎝に切る。パプリカはへたと種を取り、一口大の乱切りにする。豚肉は長さ3〜4㎝四方に切り、両面に塩少々をふって、有機小麦粉を薄くまぶす。合わせ調味料の材料を混ぜ合わせる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ2を中火で熱し、豚肉を入れて両面を2分ずつ焼く。こんがりとしたら、パプリカと有機たまねぎを加えてさっと炒める。
③合わせ調味料をもう一度混ぜてから加え、強火にして全体を炒め合わせる。とろみがついたら器に盛る。

材料(有機もやしと有機三つ葉の中華和え):
有機もやし(1袋・約250g)
有機三つ葉(2束・約70g)
有機にんにくのすりおろし(少々)
有機白いりごま(大さじ1)
野甫島の塩 マルホンの太香ごま油

作り方(有機もやしと有機三つ葉の中華和え):
❶鍋に湯を沸かし、有機三つ葉をさっとゆでて冷水にとる。同じ湯に、有機もやしを入れてさっとゆで、ざるに上げて湯を切る。熱いうちに有機もやしをボールに入れ、野甫島の塩小さじ1/2を加えて混ぜる。
❷有機三つ葉は水けをよく絞り、根元を切って長さ4㎝に切る。有機もやしの粗熱がとれたら、出てきた水けを切り、有機にんにくと、マルホンの太香ごま油大さじ1を加えてさっと混ぜ、有機三つ葉と有機白いりごまを加えてあえる。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

政治は人を幸せにするか?

政治は何のためにあるのだろう? 私は人々の幸福のためにあると思っていたのだが、少なくとも各派の選挙公約を見る限りそうではないらしい。

例えば、保守系の公約によると、アベノミクスによって雇用を創出するという、デフレを脱却するという、GDP600兆円を実現するという、待機児童を解消するという、経済成長の成果を子育て介護などの福祉分野に再分配するという。それらのすべては価値あることだと思うのだが、しかし、それらがどのようにして私たちを幸福にするかという因果関係はまったく説明されていない。「公約が実現すれば国民は幸せになる」という前提に立っているのは理解できるのだが、この前提は本当に正しいのだろうか?


Photo by Nao iizuka (CC BY 2.0)

革新系の公約もベクトルが異なるだけで同じ状況に見える。沖縄選挙区では必ず基地関連のことがらが公約にのぼる。 憲法9条を維持し、日米地位協定の改定に取り組み、オスプレイ配備を撤回させ、米軍基地返還を求め、跡地利用や基地従業員の雇用問題に取り組むという。沖縄の基地問題は日本社会の矛盾が集約されたような重大なテーマである。しかし、あえて問いたいのは、これらの公約が100%実現したら、私たちは幸せになるのだろうか?

反論される方は、少し立ち止まって考え直してみてほしい。

例えば、政治は自殺を考えている人に生きる動機を与えられるだろうか? 政治は虐待の痛みを虐待者に伝えられるだろうか? 政治はシングルマザーを正社員に登用しながら(あるいは、登用するからこそ)売り上げが増えるような企業経営を浸透させられるだろうか? 政治は手取り月12万円で働く沖縄のホテル従業員にやりがいのある仕事を提供できるだろうか? 政治は毎朝仕事にいくのが楽しみな75歳を増やすことができるだろうか?


Photo by 初沢亜利

政治は沖縄の醜い埋め立てと無粋な架橋を止められるだろうか? 政治は自立心を失った国民の魂を取り戻せるだろうか? 政治はアトピー性皮膚炎や花粉症の蔓延を治せるだろうか? 政治は農薬漬けと添加物漬けで毒薬と化した我々の食を正常化できるだろうか? 政治はインシュリンや常備薬がなければ1週間と生きられない病人だらけの高齢化社会を修正できるだろうか?

政治は子供と一緒に遊ぶ両親を増やすことができるだろうか? 政治は夫婦の絆を深めることができるだろうか? 政治は役人が公正に働く動機を生み出せるだろうか? 政治は飲み屋での知的な議論を増やすことができるだろうか? 政治は女性の役割に深い関心を持つ男性を増やせるだろうか? 政治はLGBTへの偏見を減らせるだろうか? 政治は従業員の立場で考える経営者を増やせるだろうか? 政治は思いやりを目的とした経済を実現できるだろうか?


Photo by 初沢亜利

これらすべてのことは、一人ひとりの幸せに直結することばかりだと思うのだが、これらが選挙公約でないのはなぜだろう? これが政治の仕事ではなければ、いったい政治は何のためにあるのだろう?

政治が私たちに提案することは、少なくとも私の見る限り、そして驚くことに、ほぼそれ以外のことなのだ。経済成長であり、政治改革であり、消費税率の改定であり、消費税率の維持であり、憲法改正であり、憲法の維持であり、基地の移設であり、基地の撤去であり、貧困対策の補助金であり、子育て支援の制度であり、学費補助であり、医療費の軽減負担であり、これらがそのまま公約になっている。

乱暴な一般化と批判されるかもしれないが、すべては大きな意味での資本の再配分なのだ。そして、適切な資本の再分配が実現すれば、人々が幸せになるという前提で政治が成り立っているように見える。人々が欲するお金を、政治家が再分配する。それが、はじめから政治という構造の持つ機能なのだ、と。

因果関係は逆かもしれない

実は、因果関係が逆だということはないだろうか? 各派の選挙公約が謳うように、経済成長や、数々の改革や、福祉政策や、基地問題を解決することが私たちを幸せにするのではなく、私たちが幸せになることで、これらの社会問題が解決していくという可能性だ。政治が人々の幸せを目的にしていないことが、数々の社会問題を生み出している原因ではないだろうか?

現に、保守でも革新でも構わない、各派の選挙公約が100%実現して、国民がより良い仕事についても、所得が増えても、パートナーと家計を共にしても、病気が治っても、長生きをしても、貧困が根絶されたとしても人々が幸せになるわけではない。一部上場企業に勤めているからといって幸せな人生を送ると は限らないことから明らかなように、人は「良い仕事」に就くから幸せになるわけではなく、幸せだから今ある仕事を生かすことができるのだ。

同様に、高給だから幸せなのではなく、幸せな人が高い所得を得る傾向がある。パートナーを見つけたから幸せになるわけではなく、幸せだから理想のパートナーを惹きつける。健康だから幸せというよりも、幸せだから健康に生きられる。長生きが幸せだとは限らないが、幸せな人は長生きだ。貧困が根絶されれば幸せになるのではなく、幸せな人は貧困に陥りにくい。基地問題が人を不幸にしているという側面はもちろんあるが、人々が不幸だからこそ基地問題が熱を帯びているという面はないだろうか?


Photo by 初沢亜利

幸せに働く人たちは、お互いに生きる動機を高め合い、人の痛みと喜びに共感し、社会的弱者に心を配り、女性を大切にし、自分らしく生き、自立心を持 ち、自分にも他人にも嘘をつかず、家族に優しく、仕事だけの人生に偏らず、他人に関心を持ち、そして何といっても生産性が高く、離職率が低く、顧客満足度 を向上させ、組織の生産性を高め、企業の利益を増加させる。

幸せに働く人たちの家族もまた幸せである傾向が高く、家族の医療費は減じられるだろうし、子女たちの教育問題も、虐待やネグレクト、依存症や貧困な どの社会問題も生じにくくなるだろう。経済的発展が私たちを幸せにするのではない。私たちが幸せだから、社会と経済が正常化するのだ。


Photo by 初沢亜利

政治は今まで、政策を作り、法律を変え、制度に変更を与えることで、いわば演繹的に社会に影響力を行使しようとしてきた。制度の改変や資本の再分配を目的とするのであればこの方法は有効なのだが、人々の幸せを目的とする場合は、このやり方がまったくと言っていいほど機能しない。

政治がすべきことは社会制度ではなく社会に対する見方を変えること

もし政治が、人々の幸せを第一に考えるのであれば、発想を真逆にする必要があるのではないか。

20世紀の社会主義国家の失敗から私たちも学ぶべきだと思うのだが、私たちが理想の社会を作ろうとするのであれば、概念的な「理想」をベースに現実社会を構築することはとても難しいのだ。それよりも、一人の幸せな生き方、一つの幸せな組織、一つの幸せなミニ社会を作り上げて、それを拡大再生産する方がはるかに現実的だ。いわば帰納的に社会を変えていく方法だ。その時政治は主役ではなく、むしろ有能な黒子になる。そして政治とは正にそうあるべきものではないだろうか。

日本で最も幸せな従業員、幸せな企業、幸せな組織、幸せなリーダーたちを鉄の下駄を履いてでも探し出し、彼らの成功が社会全体に拡散する手助けをすることができれば、驚くほどの低コストで社会を正常化することができるだろう。制度や法律を整備するのもいいのだが、本当はそんなことすら必要ない。補助金を出すのは逆効果なくらいだ。人の心をはっとさせる異質な事業を社会の「脅威」とみなすのではなく、政治が温かく応援するだけで良い。

人々は、政治権力の強さを知っている。意識的にであっても、無意識的にであっても、社会的に許容されないと感じれば、消極的になってしまうものだろう。政治がこんなやり方を評価してくれるのだ、と感じた瞬間に、人々の個性が開花してあっという間に社会にイノベーションの野火が広がる。

先日マイケル・ムーア監督の新作『世界侵略のススメ』を観てきた。彼が世界を回って母国アメリカにインスピレーションを持ち帰るという内容。イタリアでは一般的な企業で有給休暇が年間合計8週間あり、その年に消化できなかった有給休暇は翌年に持ち越される。年末には「13カ月」目の給与が支払われるが、「休暇にはお金が必要だから」という理由による。ブランド製品を30年間作り続けているラルディーニ社の従業員は、2時間の昼休みに自宅に帰って家族と一緒に料理をする。


Photo by Randy OHC (CC BY 2.0)

ポルトガルでは15年ほど前の法改正以来、覚醒剤、麻薬、マリファナなど一切の薬物使用が罪に問われない。これによって麻薬関連の裁判、警察、刑務所などの費用がゼロになり、同時に薬物の使用者が激減したという。誰が使っても合法ならば、ちゃんと病院で処方してもらったり、人に相談したり、治療を受けたりするようになるということのようだ。


Photo by Kyle Butler (CC BY 2.0)

ノルウェーでは死刑が廃止されて久しく、警察官は武器を携帯せず、どれだけの凶悪犯でも最大21年の刑期しかない。受刑者の部屋は一戸建てで窓の外には緑の景観が広がり、図書、ビデオゲーム、テレビ、冷蔵庫、キッチンにはナイフ一式が揃っていて、朝食は各自で作る。森の中ではチェーンソー(!)を使って木材の切り出し作業を行い、有機農園では受刑者と刑務官が一緒に収穫作業を行う。

日本の貧困家庭よりもよほど豊かではないかと思えるほどの環境で、「犯罪者を罰する」という発想はそこにはない。刑務官たちにとっても、受刑者の刑期が最大21年であれば、彼らはいつか必ずここを出て、自分たちの隣に住むかもしれない。基本的な哲学は、「より良い隣人になってもらうための刑期」なのだ。アメリカの再犯率が8割であるのに対して、ノルウェーの再犯率(2割)は世界最低水準だそうだ。ちなみに、ノルウェーでは女性閣僚の割合が53%で世界1位である


Photo by Municipal Archives of Trondheim (CC BY 2.0)

例えばこんな小さな事例の一つ一つが、私たちの未来のプロトタイプになり得る。世界はもちろん、日本国内にもまだまだ私たちの「未来」が埋もれているはずだ。私が政治家だったら、そんな幸せな未来を発掘して広めることを公約にしたいと思う。

*本稿は「ポリタス」(2016年7月5日)に掲載された。

人気のクリーミーグラタンも、お野菜が主役ならヘルシーに。
デリ風のシンプルなサラダに、無添加ツナでうまみをプラス。


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材料:
国産ブロッコリー(2株・約600g)
みやぎ農園のEM有精卵のゆで卵(4個)
信州ハムの国産ロースハム(6枚)
有機たまねぎ(1個・約200g)
宮平乳業の低温殺菌牛乳(3カップ)
無添加コンソメの素(2本)
ピザ用無添加ナチュラルチーズ(30g)
野甫島の塩 有機粗挽き黒こしょう バター ムソーの有機薄力小麦粉

作り方:
①ブロッコリーは小房に分け、さらに縦2〜4等分に切る。水に3分さらし、軽く水けを切って耐熱のボールに入れ、野甫島の塩少々、水大さじ2を振って混ぜる。ラップをふんわりとかけ、電子レンジ(600W)で8分ほど加熱し水けを切る。
②有機たまねぎは縦に薄切りにする。無添加ハムは半分に切ってから幅5㎜に切る。有精卵ゆで卵は殻をむいて幅7〜8㎝の輪切りにする。
スイスダイヤモンドのフライパンにバター大さじ4を入れ、中火にかけて溶かす。有機たまねぎを炒め、しんなりしたら有機小麦粉大さじ5をふって粉けがなくなるまで炒める。牛乳と水1カップを順に加えて溶きのばし、スープの素をほぐし入れて混ぜる。
④煮立ったら弱火にし、混ぜながらとろみがつくまで2分ほど煮る。無添加ハム、ブロッコリー、野甫島の塩、有機こしょう各少々を加えて混ぜ、耐熱の器にゆで卵とともに入れる。無添加チーズをふり、オーブントースターで7〜8分焼く。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

子供の頃から福井県の親戚が遊びに来る度にお土産で持って来てくれた福井県名物・大正時代創業の谷口屋さんの油揚げ!最高級材料で作られた、外はカリッ中 のお豆腐はふわふわの油揚げはもうそのままでおいしいのなんのって!油揚げと侮るなかれ、相当いいお値段ですが、納得のお値段でもあります。

定番の紅豚肩ロース&無添加キムチに、谷口屋さんの油揚げを加えてボリュームアップしたおかずです。
お野菜が熱いうちにお味をつけると、よくからむマリネも添えて。


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材料:
沖縄県産紅豚
肩ロース2㎜スライス(400g)
谷口屋さんの厚揚げ
(2枚・約500g)
妻家房のキムチ(160g)
有機しょうゆ

作り方:
①豚肉は長さ4〜5㎝に切ってスイスダイヤモンドのフライパンに並べ、強目の弱火にかける。ときどき裏返しながら、1〜2分焼き、大さじ2くらい残して余分な油をペーパータオルでふき取る。
②厚揚げを一口大にちぎって加え、1〜2分炒める。妻家房のキムチを加えて全体にからめ、有機しょうゆ大さじ2を回し入れ、さっと炒めあわせる。

有機キャベツのマリネ(材料と作り方):
❶有機キャベツの葉大3枚(約200g)はしんをV字に切り取り、4㎝四方に切る。有機にんじん1/6本(約30g)は皮をむき、薄い半月切りにする。ともに耐熱皿に乗せ、ふんわりとラップをかけて、電子レンジ(600W)で2分ほど加熱する。
❷ラップをとって水気を切り、マルホンの太香ごま油小さじ1、有機にんにくのすりおろし小さじ1/3、野甫島の塩小さじ1/4を加えて混ぜ合わせる。

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こくのある紅豚と甘酸っぱいオーガニックプチトマトが好相性です。
まろやかなオーガニッククリームチーズで味をまとめたおかかあえも添えて。


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材料:
沖縄県産紅豚ロース1㎝スライストンカツ用(4枚・約480g)
有機プチトマト(24個)
有機にんにくのすりおろし(小さじ2)
有機パセリのみじん切り(適宜)
国産レモンのくし形切り(2切れ)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル 野甫島の塩 有機粗挽き黒こしょう 純米酒

作り方:
①豚肉は幅2㎝にきり、野甫島の塩小さじ1、有機粗挽きこしょう少々と、有機にんにくをもみ込む。有機プチトマトはへたを取る。
スイスダイヤモンドのフライパンにオリーブオイル大さじ2を強火で熱し、豚肉を並び入れる。途中で裏返し、帳面に焼き色がついたら、有機プチトマト、純米酒大さじ2を加え、ふたをして弱火で5〜6分蒸し焼きにする。味を見て野甫島の塩、有機こしょう各適宜で味をととのえ、器に盛る。有機パセリをふり、好みで国産レモンを添える。

材料と作り方(有機いんげんとオーガニック・クリームチーズのおかか和え):
❶有機いんげん15本(約100g)はへたを切る。鍋に湯を沸かして、好みの固さにゆで、ざるに上げて祖熱をとり、長さ4〜5㎝に切る。
❷ボールに有機いんげんを入れ、有機しょうゆ小さじ2/3を加えて混ぜる。オーガニック・バレーのクリームチーズ40gを小さくちぎって加え、削り節約1.5gを加えて和える。

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これまでいろいろなシュークリームを試していますが、納得できるものがなかったので、自分たちで作ってみました。材料は、国産有機小麦、バター、粗糖、バニラビーンズ、ロンサカパ23年大正8年創業宮平乳業の低温殺菌牛乳、宮城農園のEM有精卵です。


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冷たい主菜には、とろみのある煮物がぴったりです。


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材料:
沖縄産本まぐろの刺身・赤身ぶつ切り(600g)
閔(みん)家の無添加白菜キムチ(200g)
サラダ菜(適宜)
有機白すりごま(大さじ2)
有機しょうゆ 野甫島の塩 マルホンの太香ごま油

作り方:
①無添加キムチは食べやすく切る。有機白すりごまと、マルホンの太香ごま油大さじ1、有機しょうゆ小さじ4、野甫島の塩少々をボールに混ぜ合わせ、無添加キムチ、本まぐろを加えてあえる。
②器にサラダ菜を敷き、①を盛る。

材料と作り方(豆腐と有機オクラのとろみ煮):
❶絹ごし豆腐2丁(約600g)はペーパータオルで包んで5分ほどおく。有機オクラ8本はヘタの先を切ってがくのまわりをむき、野甫島の塩を多めにまぶしてもむ。さっと洗い、長さ1㎝ほどの乱切りにする。小さめの器に片栗粉小さじ2、水小さじ4を混ぜ合わせる。
❷鍋に、だし汁1カップ、タカラの有機本みりん大さじ1、有機しょうゆ小さじ1野甫島の塩小さじ2/3を入れて中火にかけ、煮立ったら有機オクラを加えて、2分ほど煮る。豆腐を手で小さくちぎりながら加え、弱めの中火で1〜2分煮る。水溶き片栗粉をもう一度混ぜてから回し入れ、さっと混ぜてとろみをつける。

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無添加明太子の塩けとうまみを利用して中華風の炒め煮に。
なめらかな絹ごし豆腐を使うのがポイントです。
シャキッとした歯ざわりを残したあえものも添えて。


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材料:
絹こし豆腐(2丁・600g)
蔵出しめんたい本舗の天然調味料明太子(1腹・約100g)
有機万能ねぎ(6〜8本・60g)
乾燥きくらげ(大さじ2)
無添加鶏がらスープの素(小さじ2)
片栗粉 野甫島の塩 マルホンの太香ごま油

下準備:
●豆腐はペーパータオルに包んでバットなどに30分ほどおき、水切りをする。
●きくらげは水に20分ほどつけて戻し、堅いところがあれば取り除いて食べやすくちぎる。
●有機万能ねぎは根元を切って長さ1.5センチに切る。
●無添加明太子は包丁で縦に切り目を入れ、包丁の刃で身をこそげ出す。
●片栗粉大さじ1を水大さじ2で溶き、水溶き片栗粉を作る。

作り方:
①豆腐は厚さ1㎝に切り、約3㎝四方に切る。スイスダイヤモンドのソテーパンに水4カップ、野甫島の塩小さじ2/3、無添加鶏がらスープの素小さじ2を入れて混ぜ、中火にかける。煮立ったら水溶き片栗粉をもう一度混ぜてから加え、手早く混ぜてとろみをつける。豆腐を入れて2分ほど煮て、きくらげ、有機万能ねぎ、無添加明太子を加えてさっと煮て、マルホンの太香ごま油大さじ1をふる。

材料と作り方(有機青梗菜の無添加搾菜あえ):
❶有機青梗菜2株は葉と茎に切り分け、茎は根元をしっかり洗って縦6等分に切る。無添加搾菜40gは粗みじんに切る。
❷耐熱のボールに有機青梗菜と無添加搾菜を入れ、有機しょうゆ、美濃有機純米酢小さじ2、野甫島の塩少々を振って混ぜる。ラップをふんわりとかけて電子レンジで3分ほど加熱し、取り出してさます。

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常備素材と冷凍品でもパパッとできる、ご飯がすすむおかずです。
大根と有機にんじんは太めに切り、食感にアクセントをつけた甘酢あえも添えて。


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材料:
無添加シーフードミックス(400g)
絹ごし豆腐(2丁・600g)
きくらげ(大2・約6g)
有機ねぎのみじん切り(大6)
有機にんにくのみじん切り(小1)
ユウキの無添加豆板醤(小1/2〜1)
水溶き片栗粉〔片栗粉(大2)、水(大4)〕
オーサワの一番搾り菜種油 純米酒 粗糖 有機しょうゆ マルホンの太香ごま油

作り方:
①きくらげはたっぷりの水に15分ほどつけて戻し、水気を切って食べやすく切る。豆腐は2.5㎝角に切る。水溶き片栗粉の材料を混ぜ合わせる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ2を弱火で熱し、有機ねぎ、有機にんにくを炒める。香りがたったら中火にし、凍ったままの無添加シーフードミックス、きくらげ、ユウキの豆板醤を加えてそのつど炒める。純米酒大さじ4をふり、水1カップを加え、煮立ったら粗糖小さじ2、有機しょうゆ大さじ31/3を加えて弱火にし、3分ほど煮る。
③豆腐を加えて崩さないように混ぜ、煮立ったら弱火で3〜4分煮る。水溶き片栗粉をもう一度混ぜてから回し入れ、静かに混ぜてとろみをつける。マルホンの太香ごま油小さじ2をふってひと混ぜし、器に盛る。

材料と作り方(有機大根と有機にんじんの甘酢和え):
❶有機大根1/4本(約250g)、有機にんじん1/4本(約50g)は長さ4㎝に切って皮をむき、有機大根は縦に8㎜角の棒状に、有機にんじんは縦に5㎜角の棒状に切る。ともにボールに入れ、野甫島の塩小さじ2/3をふって15分ほどおき、しんなりしたら水気を絞る。
❷ボールの水気を拭いて、有機大根、有機にんじんと美濃有機純米酢大さじ3、水大さじ2、粗糖大さじ1/2を加えて混ぜ、器に盛る。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

白菜のシャキシャキ食感と、紅豚の柔らかさが絶妙なバランスです。
滋味深いきのこの風味を生かし、薄味仕立てに作ったスープも添えて。


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材料:
白菜の葉(約600g)
沖縄県産紅豚ロース2㎜スライス(16枚)
合わせ調味料〔純米酒大さじ2、豆板醤小さじ1、野甫島の塩小さじ2/3〕
国産有機レモンの輪切り(2枚)
野甫島の塩 オーサワの一番搾り菜種油

作り方:
①白菜は横に細切にし、野甫島の塩小さじ2/3をまぶし、15分ほどおいてかるく水気を絞る。合わせ調味料の材料を混ぜ合わせる。有機国産レモンは半分に切る。
②まな板に豚肉1枚を縦長に広げておき、手前に白菜の1/16量をのせ、くるくると巻く。残りも同様にする。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油小さじ2を弱めの中火で熱し、②を巻き終わりを下にして入れ、ころがしながら全体を3〜4分焼く。合わせ調味料をまわし入れ、汁けがほぼなくなるまで全体にからめる。器に盛り、有機国産レモンを添える。

材料と作り方(なめことまいたけの中華風スープ):
❶なめこ1.5袋(約150g)はざるに入れてさっと洗う。まいたけ80gはほぐす。有機万能ねぎ2本は小口切りにする。
❷鍋に、水3カップ、無添加鶏ガラスープの素小さじ1.5、野甫島の塩マルホンの太香ごま油各小さじ3/4を入れて煮立てる。なめことまいたけを加え、再び煮立ったら火を止める。器に盛り、有機万能ねぎを添える。

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蒸すことで、有機小松菜のうまみ倍増! 有機しょうががきいています。
有機長いもをたたいて、さくっとした歯ごたえを楽しむおみそ汁も添えて。


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材料:
有機小松菜(2わ・約400g)
沖縄県産紅豚ロース2㎜スライス(300g)
有機じゃがいも(2個・約240g)
有機しょうがの千切り(小2かけ分)
煮汁だし汁1カップ、タカラの有機本みりん、有機しょうゆ各小さじ2
手作りポン酢しょうゆ(適宜)

作り方:
①有機小松菜は根元を切り、長さ4㎝に切る。有機じゃがいもは皮をむき、細切りにする。煮汁の材料を混ぜ合わせる。
スイスダイヤモンドのフライパンに有機じゃがいもを広げて有機しょうがを散らし、有機小松菜をのせて豚肉をなるべく重ならないように広げる。煮汁を加えて中火にかけ、煮立ったら弱火にし、ふたをして5〜6分蒸す。器に盛って、手作りポン酢をかけて食べる。

材料と作り方(たたき有機長いものみそ汁):
❶貝割れ菜1/4パック(約15g)は根元を切り、長さを半分に切る。有機長いも(約230g)は皮をむいてポリ袋に入れ、あれば麺棒で一口大にたたき割る。
❷鍋にだし汁3カップ、有機長いもを入れて中火にかけ、煮立ったら弱火にして有機味噌大さじ3を溶き入れる。器に盛り、カイワレをのせる。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

くたくたに煮たキャベツとなめらかなお豆腐にだしのきいたあっさりつゆが
しっかりなじみます。上品な癒し系のおつゆは、
お豆腐など淡白な味わいの素材と特に相性抜群!
煮汁はそのまま飲むことができるくらい「薄口」なので、ここぞとばかりに含ませます。
有機にんにくの風味でほどよくパンチをきかせるしみじみ煮物です。
キャベツよりもお豆腐の方が味がしみづらいので、お豆腐を先に入れて煮るのがコツ。


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材料(あっさりだしつゆ):
タカラの有機本みりん1カップ、純米酒1カップ〕
〔有機しょうゆ1/4カップ、伊平屋の塩小さじ2.5、昆布(6㎝四方のもの)1枚、血合い抜き削り節30g〕

作り方(あっさりだしつゆ):
Aを鍋で強めの中火で温め、1分ほど煮立たせる。Bを加え、煮立ったらごく弱火で20分ほど煮る。火を止めて冷まし、ペーパータオルを重ねたざるでこして絞る。清潔な保存容器に移し、冷蔵庫で2週間保存可能。

材料(さっぱり野甫島の塩紅豚豆腐):
沖縄県産紅豚
肩ロース2㎜スライス(300g)
絹ごし豆腐(1丁・約200g)
有機キャベツ(200g)
有機にんにく(2かけ)
煮汁〔あっさりだしつゆ大さじ6、水3カップ〕

作り方:
①有機キャベツはしんを取り一口大に切る。豆腐は4等分に切る。有機にんにくは包丁の腹でつぶす。豚肉は長さ4㎝に切る。
ルクルーゼの鍋に煮汁の材料を入れ、強火にかける。
③煮立ったら豚肉を加えてアクを取り、絹こし豆腐、有機にんにく、有機キャベツを加える(有機キャベツよりも豆腐の方が味がしみづらいので、豆腐を下に入れて煮るのがお勧め)。
④落としぶたをして中火にし、有機キャベツがくたっとするまで約7〜8分煮る。器に盛って出来上がり。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

有機にんにくをきかせたスタミナ味です。
お豆腐はスプーンですくって煮汁に加えると、口当たりもやわらかく仕上がります。


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材料:
沖縄県産紅豚肩ロース2㎜スライス(300g)
絹ごし豆腐(2丁)
有機小松菜(小1わ・約160g)
煮汁だし汁2.5カップ、純米酒、タカラの有機本みりん各大さじ2、有機しょうゆ小さじ2、伊平屋の塩小さじ1/2〕
無添加柚子こしょう(小1〜2)

作り方:
①有機小松菜は5㎝長さに切る。豚肉は3㎝幅に切る。
ルクルーゼの鍋に煮汁の材料を入れて混ぜ、有機にんにくを加えて強めの中火にかける。煮立ったら豚肉を入れ、ほぐしながら煮る。
③肉の色が変わったらアクを除き、無添加柚子こしょうを加えて溶き、豆腐をスプーンで大きめの一口大にすくって加える。フタをして弱めの中火にし、約3分、豆腐が温まるまで煮る。
④具を少し寄せて、あいたところに有機小松菜を加え、フタをしてさらに2〜3分煮る。

☞素材はそれほど特別なものではないのですが、その組み合わせによって実に美味しい料理が出来上がることがあります。これは料理研究家の方々の素晴らしさだと思いますが、この料理は正にそれです。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

特大サイズにつくると、お肉のうま味がジュワ~。焼き色をつけて仕上げれば、
香ばしさも抜群です!

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚ロひき肉(500g)
〔有機しょうがすりおろし(2かけ)、有機しょうゆ、 マルホンの太香ごま油(各大さじ2)、純米酒、片栗粉(各大さじ1)、粗糖大さじ1/2〕
有機たまねぎみじん切り(1/2個)
原木しいたけ・石づきを除いてみじん切り(4枚)
無添加シューマイの皮(24枚)
マルホンの太香ごま油(適量)
美濃有機純米酢、有機しょうゆ、無添加練りからし(各適量)

作り方:
①ボウルにひき肉を入れ、を加えて粘りが出るまでよく練り混ぜ、有機たまねぎと原木しいたけを加えてさらに混ぜる。8等分して丸め、それぞれシューマイの皮3枚ずつで包む。
スイスダイヤモンドのフライパンマルホンの太香ごま油を薄くひいて中火で熱し、①を並べる。水1/2カップ(分量外)を注ぎ、フタをして弱めの中火で7分ほど蒸し焼きにする。フタを取ってマルホン太香ごま油を回しかけ、さらにこんがりと焼く。器に盛り、酢醤油と無添加練りからしを添える。

☞ほとんどハズレのない、コウケンテツさんのレシピです。無添加シウマイの皮は、私の知る限り沖縄県内の小売店では見たことがありません(ほとんどの場合、乳化剤やph調整剤などが添加されています)。シウマイ、餃子などの皮は、オイシックスで取り寄せます。お皿はホガナスのケラミック、スーププレート

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

無添加キムチのうまみたっぷりでご飯が進みます。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚ロひき肉(160g)
厚揚げ(2枚・約400g)
有機万能ねぎ(16本)
妻家房のキムチ(200g)
有機にんにくの粗みじん切り(2片分)
無添加鶏ガラスープの素(小2/3)
有機しょうゆ
マルホンの太香ごま油

作り方:
①厚揚げは手で一口大にちぎる。有機万能ねぎは6㎝長さに切り、妻家房キムチは一口大に切る。
スイスダイヤモンドのフライパンにひき肉、有機にんにくを入れて強めの中火にかけひき肉をほぐしながら炒める。肉の色が変わったら厚揚げを加えて炒める。油が回ったら妻家房キムチを加え、無添加スープの素、有機しょうゆ大さじ2弱、マルホン太香のごま油小さじ4を加えて炒める。
③有機万能ねぎを加え、さっと炒め合わせる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

これ、レシピを紹介するまでもないようでいて、ちゃんとポイントがあります。
まず無添加ベーコンをカリカリに焼いて出てきた油を半分ほどごはんにかけること。
無添加ベーコンの脂はうま味がたっぷり詰まっていますので、
使わないともったいない! 後で卵と混ぜたときに抜群においしくなります。
もうひとつ、アジアの卵焼きのように、多めのなたね油で周りをカリッカリに焼くんです。
これが香ばしくて最高においしいんです。
ただそれだと黄身にも火が入りすぎてしまいますよね…。
白身はカリッと、黄身はとろ~りでいきたい! さてどうしよう、と考えてすごいことを
発見したのは料理家のコウケンテツさん。黄身と白身を分ければいいんだと。
単純なことですが、私も気づきませんでした。
白身をベーコンの脂を半分残したフライパンでしっかり焼いてごはんにのせて、
黄身は生のままその上に。白身だけ焼いたたまごかけご飯という感じですね。
黄身は白身を焼いている途中で上にのせて、お好みのところまで火を入れるのも
ありです。
お料理をきちんと丁寧に作るのはもちろん素晴らしいことです。でも肩の力を抜いて、
ちゃちゃっと作ったものも意外においしいんです。それもまたお料理の楽しさだと
思うんです。

【末金典子】


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材料(目玉焼きのっけ):
みやぎ農園のEM有精卵溶き卵(2個)
無添加ベーコン(4枚)
オーサワの一番搾り菜種油(大1)
有機粗挽き黒こしょう、有機しょうゆ(各適量)
ハリオ製フタがガラスの炊飯鍋で炊いた岐阜県下呂産「龍の瞳」有機JAS(2合・360ml)あつあつご飯

作り方(目玉焼きのっけ):
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を熱して中火にかけ、無添加ベーコンをカリカリに焼く。
②卵を黄身と白身に分ける。①のフライパンに白身だけを一人分ずつ入れて、周りをカリカリに焼く。
③②に①をのっけて、黄身をのせる。有機粗挽き黒胡椒をたっぷり散らし、有機しょうゆをかけて、黄身をつぶして混ぜながらいただく。

材料(きゅうりの有機しょうゆ漬け):
有機きゅうり(1本)
昆布3㎝角(1枚)
A〔有機しょうが、有機にんにくの薄切り(各3〜4枚)、美濃有機純米酢、有機しょうゆ(各大2)〕

作り方(きゅうりの有機しょうゆ漬け):
①有機きゅうりは1〜2㎝幅の輪切りにする。
②小鍋に昆布、水1/2カップを入れて煮立て、昆布がやわらかくなったら取り出して細切りにする。
Aを加えて再び煮立ったら火を止め、有機きゅうり、昆布を加える。粗熱をとってから冷やす。

☞今日のお皿はウェッジウッドのフェスティビティです。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

大きく切った無添加キムチと紅豚がたっぷり。葉に包んでいただくと
さわやかな香味と食感が加わりますし、食感に変化がつき、満腹感を
得やすくなるので、食べ過ぎも防止でき、おすすめです。

【末金典子】


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材料:
岐阜県下呂産「龍の瞳」有機JAS(2合・360ml)を炊いたご飯
沖縄県産紅豚肩ローススライス2㎜(80g)
妻家房のキムチ(80g)
有機にら(1/3束・30g)
みやぎ農園のEM有精卵溶き卵(1個分)
純米酒(大1)
有機しょうゆ、タカラの有機本みりん(各小1)
伊平屋の塩(少々)
オーサワの一番搾り菜種油(適宜)
マルホンの太香ごま油(大1/2)

作り方:
①豚肉、妻家房のキムチ、有機にらは長さ2㎝に切る。ご飯に純米酒を振る。スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を熱し、卵をさっと炒め、取り出す。
②フライパンに中火でマルホンの太香ごま油を熱し、豚肉をさっと炒め、妻家房のキムチを加えて炒め合わせる。にくに火が通ったらご飯を加え全体を混ぜる。有機しょうゆ、タカラの有機本みりん、伊平屋の塩をふり入れる。
③有機にらを加えて炒め、色が鮮やかになったら卵を戻し入れて炒め合わせる。

☞有機サラダに包んでいただくのもおすすめ。本日のお皿はホガナスのケラミック

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

淡白な無投薬刀根鶏胸肉も、無添加チーズでマイルド&
キムチでパンチをきかせて、食べごたえ満点に!

【末金典子】


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材料:
妻家房のキムチ(80g)
無添加スライスチーズ(2枚)
宮崎県産無投薬刀根鶏胸肉(2枚・約400g)
青じその葉(4枚)
みやぎ農園のEM有精卵溶き卵(1/2個分)
有機水菜(適宜)
ムソーの有機薄力小麦粉 岩手県産南部小麦で作った無添加パン粉 オーサワの一番搾り菜種油

作り方:
①有機水菜は根元を切り、長さ5〜6㎝に切る。鶏肉は皮を取り除き、縦長において、真ん中に1本、厚みの半分くらいまで切り込みを入れる。切れ目から包丁を寝かせて左右に切り込みを入れ、身を開く(観音開き)。めん棒で軽く叩き厚みを均一にする。
②鶏肉を縦長に置き、中央に青じそを軸を切って2枚ずつのせ、無添加スライスチーズを1枚ずつ半分に折ってのせる。妻家房キムチの汁けを軽く絞って等分にのせ、鶏肉の左右を内側に折りたたむ。有機小麦粉、溶き卵、無添加パン粉の順にころもをつける。
スイスダイヤモンドのフライパンに高さ2㎝くらいまでマルホンの太香ごま油を入れ、低温(160〜165℃)にする。②の鶏肉のとじ目を下にして入れ、ときどき裏返しながら、こんがりとするまで8分ほど揚げる。器に盛って有機水菜を添える。

☞今日のお皿は、セレクトショップアンソロポロジーで入手しました。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

紅豚肩ロース肉が疲労を回復させ、長ねぎやにらが体を温め巡りをよくして
病気を予防し、にんにくが免疫力をアップさせる無添加カレー風味のお鍋です!

【末金典子】


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材料:
スープ〔だし汁(1200ml)、光と風オーガニックカレールー(5片)、有機しょうゆ(大3)、純米酒(大2)、タカラの有機本みりん(大1)、有機にんにく(1片)〕
沖縄県産紅豚肩ローススライス2㎜(300g)
さんだかんの無添加ハーブウィンナー(1袋)
油揚げ(2枚)
もめん豆腐(1丁)
白菜(5枚)
有機じゃがいも(3個)
有機にんじん(1/2本)
有機にら(1/2束)

作り方:
①豚肉を4㎝程度に切り、無添加ウィンナーは半分に切る。油揚げは細切り、豆腐は8等分に切る。
②白菜は軸と葉を分けて食べやすい大きさに、有機にらはざく切りにする。有機じゃがいもと有機にんじんは厚さ1㎝の薄切りに。
③スープの材料をすべて鍋に入れ沸騰したらルーを加える。具材を加え火が通ったら出来上がり。

【樋口耕太郎】
なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

ゴールデンウイークの連休中の方も、カレンダー通りに出勤なさっておられる方も
いらっしゃることと存じますが、春の爽やかな気候を味わっておられますでしょうか。

熊本や大分で地震による恐く不便な思いといまだに闘っていらっしゃる皆様、
被害に遭われた皆様には、心よりお見舞い申しあげます。
まだ避難所にいらっしゃる方々が一日も早くおうちに帰ることができますように。
どうぞ被災地が一日も早く復できますようにと願わずにはいられません。

******************************

さて、今年のゴールデンウイークの最終日は母の日ですね。
毎年この時期には母との想い出を書かせていただいているのですが、
あなたの胸にあるお母さまとの思い出はどんなことでしょうか。

私は沖縄に住んで26年になるのですが、人生で一度だけの入院という体験を
30代の頃にここ沖縄で経験したことがあります。
肺炎手前のような症状だったのですが、その病状よりも、地縁血縁のいない
この地で入院ということが心細くて不安な思いを経験しました。

幸いなことにあっという間に退院できそうでしたので、
大阪でレストランを営んでいる母が「これから沖縄まで行くわね」と
電話をくれたのですが、「お店を休んでまで来なくても大丈夫よ。」と断って、
自宅で3日ほど休んでいました。すると速達で母からお見舞いの封筒が
届きました。水彩画のように繊細なタッチで、淡い色とりどりのの花々と
四葉のクローバーがかわいらしい封筒で、そこには、ひらがなで「こころばかり」と
書いてありました。最初は、家族なのだからこんなことしなくてもいいのにと
思いましたが、母らしいと思い直し、「ありがとう」と心でつぶやいて
受け取りました。

私が子どもの頃、母は挨拶にとてもうるさい人でした。その頃には頼られることも
多かったので、今もこういうことをきちんとする母を嬉しく思いました。

その母がまたいつも私にうるさく言ったことは、
「何かをしていただいた時には、そのありがたい感謝の思いを必ず言葉にして
文字にして、お伝えしなさい。」ということでした。
私がこうやっていつも麗王にいらしてくださるあなたに心を込めてお手紙を
書き続けることができているのは、母の影響に他なりません。

はるばる母が届けてくれたお見舞いの封筒は、今も私の手元にあります。
ときどき眺めては、母の「こころ」を思い出しています。

日曜日の母の日は温かな感謝を伝える日にしたいですね。

【末金典子】

有機しょうゆ味に無添加ゆずごしょうで辛みを添えた、すっきりとした一皿です。
香ばしい有機黒ごまのあえものは、少し甘めの味つけで。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚ひき肉(300g)
絹ごし豆腐(2丁・600g)
有機白ねぎ(1本)
だし汁(2カップ強)
有機しょうがすりおろし(2かけ分)
無添加柚子胡椒(小1)
片栗粉 純米酒 有機しょうゆ タカラの有機本みりん

作り方:
①有機ねぎはみじん切りにする。豆腐はペーパータオルで水けを拭く。片栗粉は大さじ1をだし汁大さじ2で溶く(だし汁は冷えてからでなければ片栗粉が固まってしまうので注意)。
スイスダイヤモンドのフライパンにひき肉と有機しょうが、純米酒大さじ2を入れて菜箸で混ぜる。中火にかけて木べらでほぐしながら炒め、肉の色が変わってばらばらになったら、有機ねぎを加えてさっと炒める。
③だし汁2カップを加え、煮立ったらアクを取り除いて無添加柚子胡椒と有機しょうゆ小さじ4、タカラの有機本みりん大さじ1を加えて混ぜる。豆腐を2㎝角に切って加え、再び煮立ったら弱火にし、2〜3分煮る。①の片栗粉をもう一度混ぜてから加え、手早く混ぜてとろみをつける。

材料と作り方(ブロッコリーのごま和え):
❶ブロッコリー1/2株(約150g)は小房に分け、大きければさらに縦に2〜3等分に切る。伊平屋の塩少々を加えた熱湯で1〜2分ゆで、ざるに広げてさます。
❷ボールに有機黒すりごま大さじ2、
粗糖小さじ2、有機しょうゆ、水各小さじ1を混ぜ、ブロッコリーを加えてあえる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

また大きな地震が日本を襲いました。
麗王にいらしてくださるお客さまのなかにも被災された方がいらっしゃいます。
自分にできることは何だろうと思わずにはいられません。
被害に遭われた地域の皆様には、心よりお見舞い申しあげます。
被災地の一日も早い復旧をお祈りいたします。

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今年は春になってからもまだぐずぐずとした雨模様が多い毎日なので
今週からいよいよ始まるゴールデンウイークにはすっきりとした晴れ間が
続いてほしいものですね。

さて。
先日、麗王にいつもいらしてくださっている若手男性弁護士の方から
メールをいただきました。
内容は、以前より麗王にも一緒にいらしていた「彼女と別れました。」
ということでした。
彼女と少々の違和感を持ちながらも、良い人だし一緒にいて楽しい人だったので
特段別れる理由もなくずっとつきあっていたのだとか。
でもこのままズルズルいくのは申し訳ないし、彼女もお年頃でもあり
そろそろ別れた方がいいのかもと考えていた矢先、ちょっとしたことでケンカし、
悩んだ結果、別れを切り出しだということでした。

今年は激動の年と言われていて、この弁護士先生に限らず
麗王でも毎日のように「会社を辞めました」「結婚します」「会社を設立します」
「留学します」「転職します」……などと人生の大きな節目を迎えられている方が
続々と御挨拶にいらしてくださっています。
そういう転機には必ず人との出会いと別れがつきもので、特に別れは、
悲しくもありつらいものです。

ただ、私は人間関係にも「消費期限」のようなものがあると思っています。
全ての人といつまでもお付き合いするのは無理があります。
人間関係をいつ終えてよいかわからなくなってしまった時、私はいつも
花瓶に生けたお花を思うのです。
お花を何回水切りをしても、もうここから先はダメだなとわかる線があります。
水切りをすればもちろんお花は日持ちするけれど、ここから先はさよならだなって
わかるときがあります。
もうここから先は自分が決めたことじゃないなって。
もちろんそこにくるまで愛情をかけ心を尽くして真剣に向き合ってきたからこそ
自ずと関係が終わったり深まったりするのだと思います。
別れは、それぞれが正しい人に向かうためにお互いの手を離し合うこと。
今までの出会いと別れはすべて、この人と出会うための準備だったんだ、
それどころか、この人と出会わなければならないからこそ、今までの恋愛は
実らなかったのだ、と思うこともできるぐらいの出会いが
次に必ずあるはずなのです。

よぉく物事を見ていくと、一つ一つの事柄がどれほど繋がり合っているか
ということに気づいて、ぞっとしたり、びっくりすることがあります。
たとえば、コーヒーをどういうタイミングで飲み終わるのかとか、
もし私がコップを倒したとしたら、その本当の原因がどこにあるのか、
それはもしかしたら、今朝起きたときの目覚まし時計を止めたときの感じから
来ているんだとか。それくらい繋がっているんです。
だけど、そういうことをいちいち意識していたら、それこそ、本当におかしくなっちゃう!
だからこそ一瞬一瞬を雑にしないということが、唯一自分ができることなのだと
思います。
「このコーヒーをいつ飲み終わろうかな、そしたらその後どうなるんだろう」と
気にするのではなく、自分は完璧なタイミングで完璧なことをしているんだって
自信を持つことが大事なのだと思います。
つまりは、ネガティブなことにもすべて意味があると考えると、人生は一瞬たりとも
無駄になりません。
どんな恋愛も、自分の人生の必然だったと思えるはずなのです。

結婚なさっている方ならぜひ自分の結婚の意味を見直してみてほしいのです。
なぜ自分は今の夫や妻と結ばれたのか?
あるいは結ばれなければならなかったのか?
もちろん、自分たちの子供を授かるためにこそ、この相手と出会ったのだと
考えてみるのもいいでしょう。
でもそれだけじゃなく、もっと自分自身の人生においての、大きな意味を
見つけてみてほしいのです。
たとえば、自分に与えられた使命を全うするために、そのパートナーとして、
そのサポーターとして相手がどうしても必要だった、みたいに。
あるいは、自分の親に対する相手の優しさを見つけて、なるほどそのために
自分はこの人を選んだのかもしれないというふうに。
後からその意味に気がつくのも、また素敵なこと。
必ず探し出せます。まさに宝探しみたいに、とても大切なモノを
ようやく見つけた喜びに心が震えるはず。

みんな同じボートに乗っています。
すごいバランスのもとで、私たち一人一人がこの世に、そして同じタイミングで
生きているのです。

このゴールデンウイークはパートナーやお友達や御家族と出会った意味を
噛みしめながら尊びながらどうぞ楽しくお過ごしくださいね。

かけがえのない時間の中でお読みいただき、ありがとうございました。

あ、因みに、件の弁護士先生ですが、彼女と別れた後で、
東京に結婚式に行かれた折にビビッときた女性と出会い、
早や結婚が決まったとか! お慰めメールまで送ったというのに。もうっ!

* GW中、麗王はカレンダー通り営業いたします。(日、祝祭日お休み)

【末金典子】

梅の風味で、さっぱりとした後味に。仕上げのおかかをどっさり加えて、風味倍増です!

【末金典子】


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材料:
有機キャベツの葉(10枚・約500g)
沖縄県産紅豚肩ロース2㎜(300g)
梅だれ〔無添加梅肉(大4)、純米酒(大4)、有機しょうゆ(大1強)〕
削り節(20g)
オーサワの一番搾り菜種油 伊平屋の塩

作り方:
①有機キャベツはしんをV字に切り、一口大に切る。豚肉は長さ3〜4㎝に切る。梅だれの材料を混ぜる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油小さじ4を強めの中火で熱して豚肉を入れ、伊平屋の塩小さじ1/2を加えて炒める。肉の色が変わったら有機キャベツを入れ、有機キャベツに油が回るまで炒め合わせる。
③梅だれをもう一度混ぜてから回し入れてさっと混ぜ、削り節を加えてひと混ぜする。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

本日発売の「新潮45」に、沖縄の貧困問題についての論稿を寄稿いたしました。

http://www.shinchosha.co.jp/shincho45/newest/

特集のタイトルが「沖縄の嘘」というのは直前まで知りませんでしたし、「最貧困県はいかに『維持』されているか」というタイトルは編集長が決められたので、表紙だけをご覧になる方々には随分ミスリーディングだと思います。これでは何だか沖縄批判を目的としているみたいです。

さはさりながら、新潮の編集部の方々は極めて優秀な方々でしたし、編集過程では本当にお世話になりました。原稿自体は政治的なものではまったくなく、沖縄の社会問題を解決する一助となるために、問題の基本構造を私なりの視点で解析したものです。

沖縄の経済問題といえば、本土との経済格差の問題というのが「定番」でしたが、2015年くらいからようやく県内格差に目が向けられるようになってきました。少々唐突すぎるくらいの勢いで沖縄タイムス、琉球新報の沖縄2大紙が沖縄県内の貧困問題を本格的に取り上げるようになり、議論が急速に広がりをみせています。

しかしながら、社会問題への対応が検討されると、ほぼ確実に陥るパターンが存在します。それは、問題の根源を特定して治癒するよりも、対症療法が圧倒的に優先されるということです。沖縄の子どもの貧困問題で現在までに提案されている「問題解決」は、例えば、教育費用の援助、学習支援員の確保、給食費の無料化、ソーシャルワーカーの充実、母子家庭についての生活支援施設の設置や公共住宅への優先入居制度、子どもの居場所作りのための児童館の設置、子ども医療費助成、そして所得保障などでしょうか。

そのすべては重要なものであり、これらの対応が進むことで助けられる人たちが多数存在しますので、その意義は決して軽んじられるべきではありません。しかし同時に、これらのいずれもが貧困問題の対症療法にすぎず、貧困という症状を緩和する短期的な効果でしかないのです。私たちが直視しなければならないのは、例えば給食費や教育費や医療費がすべて無料化されても、あるいは仮に所得が完全に保証されたとしても、それは貧困を緩和するだけであって、決して解決しないという事実です。それどころか、対症療法には副作用が伴うために、長い目で見れば物事を悪化させる可能性が高いのです。

それにも関わらず対症療法が重要視されるのは、そのわかりやすさ故でしょう。問題がわかりやすく定義されていれば、県民からの賛同も得やすく、「実績」 を視覚化しやすい。加えて、対症療法が好まれるおそらく最大の理由は、それが大量に補助金を引き出す手段として有効だからです。

もちろん、ひとりひとりは善意で考え、意見し、行動していると思うのですが、行政を動かすのは政治であり、政治家は良くも悪くも票を意識して行動せざるを得ません。補助金が票を獲得する有効な手法であることは誰も否めないでしょう。予算が動かなければ行政も動けない。貧困問題の「識者」たちもその意を汲んで、行政活動をバックアップする発言をすれば、必然的に対症療法になるのです(逆に、そのような発言をしなければ、「識者」として行政の現場には呼ばれにくいという現実があります)。行政でもボランティアでも教育関係でも、現場で尽力されている多くの方々は、目の前で苦しんでいる人たちに資金を提供できるため、心情的に強く共感できます。手を差し伸べられる貧困家庭にとってのメリットはいうまでもありません。

すなわち、補助金を大量に投下する対症療法は、(少なくとも短期的には)ほとんどすべての人の利害に叶うのです。これが貧困問題の隠れた最大の問題です。結果として、これらの対症療法は、貧困世帯の自立を促すどころか、さらなる依存を招いて、長期的には貧困状態をさらに悪化させることになります。そして、より本質的な問題として、ほとんどの人の意識が対症療法に向けられるため、この問題のほんとうの原因に対する認識が深まらないのです。

本稿は、沖縄の貧困問題の根源的な原因を特定して、対症療法を超える問題解決の道筋を模索するためのものです。ぜひご一読ください。

暑さが気になってきたこの時期「有機酢」が急上昇。
ゴマ油が香る甘酸っぱい万能タレが食欲をUPさせてくれご飯がすすみます~

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚肩ロース(400g)
美濃有機純米酢、有機しょうゆ各大さじ2、粗糖小さじ2、メガシェフの無添加オイスターソース大さじ1〕
有機白すりごま(大2)
マルホンの太香ごま油大1)
有機青ねぎ・小口切り(ひとつかみ)
オーサワの一番搾り菜種油(少々)
カイワレ大根・根元を除く(適量)

作り方:
①タレを作る。耐熱容器にを入れ、電子レンジで1分ほど加熱してよく混ぜ合わせる。有機白すりごま、マルホンの太香ごま油、有機青ねぎを入れて混ぜる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油をひき、豚肉をこんがりと焼く。
③器にカイワレを敷いて②を盛り、①のタレをかける。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

やわらかいズッキーニにスパイシーなカレー味がしみこんで美味しいんです。

【末金典子】


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材料(刀根鶏のカレーヨーグルトストック):
宮崎県産無投薬刀根鶏もも肉(2枚・約500g)
高千穂牧場無添加生乳100%ヨーグルト(1/2カップ)
おろし有機にんにく(1片分)
S&Bカレー粉 デルモンテ有機トマトケチャップ 伊平屋の塩

作り方(刀根鶏のカレーヨーグルトストック):
❶鶏肉は厚みのあるとこに切り目を入れて開き、厚みを均等にして、半分に切る。
❷ポリ袋1枚に無添加生乳100%ヨーグルト、おろし有機にんにく、カレー粉、有機トマトケチャップ各小さじ2、伊平屋の塩小さじ1を入れて混ぜ、①を加えて揉み、空気を抜いて口を閉じる。
*冷蔵庫で2時間以上おく。約3日間保存可能。

材料(無投薬刀根鶏とズッキーニの蒸し煮):
刀根鶏のカレーヨーグルトストック・上記参照(1袋)
有機ズッキーニ(1本)
有機たまねぎ(1/2個)
伊平屋の塩 有機粗挽き黒こしょう ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル

作り方(無投薬刀根鶏とズッキーニの蒸し煮):
①有機ズッキーニは1㎝厚さの輪切りにし、有機たまねぎは縦薄切りにする。刀根鶏のカレーヨーグルトストックの肉はつけ汁をとりおいて取り出し、一口大に切る。
ルクルーゼの鍋に有機たまねぎ、有機ズッキーニ、鶏肉の順に広げ入れ、とりおいたつけ汁、伊平屋の塩小さじ1/2、有機粗挽きこしょう少々、ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル、水各大さじ4を加え、ふたをして弱めの中火で約15分蒸し煮にする。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

イタリアの南部はアフリカと近いため、スパイスを使うパスタが豊富でクミンもよく使うようです。
オーガニックズッキーニは炒めながらその風味を移し、
くたっとしたオーガニックズッキーニにクミンのエスニックな風味をしっかり吸わせて、
貝殻形のショートパスタ・コンキリエにも味をよくからませます。

【末金典子】


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材料:
有機ズッキーニ(2本)
沖縄県産紅豚ひき肉(120g)
無添加粉チーズ(適量)
有機にんにくみじんぎり(2片分)
有機赤とうがらし(1本)
有機たまねぎ粗みじん切り(大4強)
有機コンキリエ(240g)
クミンシード(小2)
有機白ワイン(80ml)
伊平屋の塩有機粗挽き黒こしょうラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル

作り方:
①有機ズッキーニは4〜5㎜厚さの半月切りにする。
②熱湯に伊平屋の塩適量を入れて混ぜ、コンキリエを袋の表示通りに茹で始める。
スイスダイヤモンドのフライパンに有機にんにく、有機とうがらし、クミン、ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル大さじ4を入れて弱火にかけ、香りが立ったら有機たまねぎを加えて炒める。
④有機たまねぎが透き通ったらひき肉を加え、ほぐしながらしっかり炒める。肉の色が変わったら有機白ワインを加えて中火にし、アルコール分を飛ばす。有機ズッキーニを加えてさっと炒めあわせる。
⑤コンキリエが茹で上がったら網じゃくしなどで軽く湯を切って④に加えて混ぜる。ゆで汁大さじ4、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々を加えてさらに混ぜる。器に盛り、無添加粉チーズを振る。

☞今日のお皿は、セレクトショップアンソロポロジーで入手しました。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

無添加ピーナツバターでコクがアップします。
お汁までおいしく飲み干すことができるお鍋です。
にらと長ねぎの抗酸化作用とにんにくの疲労回復作用、
無投薬刀根鶏もも肉の免疫力増強で、細胞を丈夫にし、疲れをとり、
免疫力を高め、病気にかかりにくくするレシピです。

【末金典子】


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材料:
有機にら・6㎝長さに切る(1.5束・150g)
マルホンの太香ごま油
小3)
有機長ねぎ・青い部分も使いみじん切り(1.5本・150g)
〔有機にんにく・叩いて細かく潰す(大2片)、ユウキの無添加豆板醤(小さじ3/4)〕
無添加鶏ガラスープ(7.5カップ)
宮崎県産無投薬刀根鶏もも肉・一口大に切る(大1.5枚・450g)
〔無添加ピーナツバター・チャンク(大7.5)、有機しょうゆ(大3)、メガシェフの無添加オイスターソース(小2.25)、伊平屋島の塩(小1/2)〕
原木しいたけ・石づきを取り一口大に切る(8枚)

作り方:
ルクルーゼの鍋マルホンの太香ごま油を熱し、有機長ねぎをじっくり10分ほど炒める。甘みが出たら、を加えてさらに炒める。
②①に鶏がらスープと鶏肉を加え、沸騰したらアクを取る。鶏肉が柔らかく煮えたら、で味付けをする。
③②に原木しいたけと有機にらを加え、軽く煮込んでできあがり。お好みで豆板醤、ごま油をかける。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

油の力でしっとり&うまみUPの紅豚のオーガニックオリーブオイルマリネは和の調味料との相性もばっちり。

【末金典子】


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材料・作り方(紅豚のオーガニックオイルマリネ):
沖縄県産紅豚ロース1㎝(450g)は脂身を取り除いて、保存用密封袋に有機にんにくの薄切り(2片分)、有機にんにくの薄切り(2片分)、伊平屋の塩有機粗挽き黒こしょう(各少々)、ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(大8)を入れ、袋の上から手でよく揉み込む。冷蔵庫に入れ、一晩おいてなじませる。

*できあがりから冷蔵庫で3〜4日間保存可能。または冷凍室で1ヶ月保存可能。
*オーガニックオイルマリネを使った料理は、File311.紅豚ハーブソテーも参照ください。

材料(紅豚としめじのオーガニックオイル蒸し):
紅豚のオーガニックオイルマリネ・液を軽く拭ったもの(450g)
しめじ(2パック・200g)
有機さやいんげん(12本)
無添加梅干し(2個)
純米酒、伊平屋の塩有機しょうゆ、タカラの有機本みりん

サンエーハンビータウンにはざっと50種類の梅干しが売られていて、様々な産地の様々な種類のものが所狭しと並んでいますが、すべての商品のラベルを確認して、原材料が、梅、しそ、塩、のみで添加物が使用されていないものはたった一種類しかありませんでした。

お漬け物も同じような状態で、添加物が含まれていない商品を沖縄のスーパーで入手することはとても難しいのです。保存食であるはずのお漬け物に保存料などが使われているのは、発酵時間を節約したり、原材料の質を下げた分の味と香りと色を添加するなど、要はコストを下げるためなのだと思います。私たちの社会で本当の(というより普通の)漬け物はほとんど流通していません。驚きですね。

作り方:
①しめじはいしづきをとってほぐす。有機いんげんは長さを3等分に切る。無添加梅干しは種を除き、包丁で細かく叩く。
スイスダイヤモンドのソテーパンに油をひかずに温め、紅豚のオーガニック・オイルマリネを切らずに入れて焼く。肉の色が変わったら裏返し、しめじ、有機いんげん、純米酒大さじ2を順に加える。ふつふつとしたら水大さじ2を加え、伊平屋の塩少々をふってふたをし、約5分蒸し焼きにする。
③①の無添加梅干し、有機しょうゆ、タカラの有機本みりん各大さじ2を加え、ざっと混ぜてから火を止める。
④肉を取り出して野菜とともに器に盛る。フライパン残った蒸し汁を回しかける。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

さらさらしたカレーです。無添加ヨーグルトがアクセントに。
トマトを煮るとうまみがアップします。味の濃いミディトマトを使います。

【末金典子】


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材料:
有機ミディトマト(8個・約600g)
宮崎県産無投薬刀根鶏むね肉(大1.5枚・約450g)
高千穂牧場無添加生乳100%ヨーグルト(適量)
有機たまねぎ(1.5個)
有機セロリ(1.5本)
有機にんにくみじんぎり(1.5片)
有機しょうがみじんぎり(1.5かけ分)
有機セロリの葉粗みじん切り(適量)
岐阜県下呂産「龍の瞳」有機JASあたたかいご飯(2合を炊飯)
光と風オーガニックカレールー(75g)
カルピスバター

作り方:
①有機たまねぎは縦半分に切り、縦2〜3㎜幅に切る。有機セロリは斜め3〜4㎜幅に切る。有機ミディトマトは小さめの一口大に切る。鶏肉は縦長において縦半分にし、斜め1㎝幅に切る。
スイスダイヤモンドのフライパンにバター75gを溶かし、有機にんにく、有機しょうがを炒める。香りが立ったら、有機たまねぎ、有機セロリを加えてさらに炒める。有機たまねぎが透き通ったら有機ミディトマトを加えて強火にし、トマトの水分を飛ばしながら3〜4分炒める。
③鶏肉を加えてさっと炒め、肉の色が変わったら水4.5カップを加えて混ぜる。煮立ったら弱火にし、8〜10分煮る。
④いったん火を止め、カレールウを加えて溶き混ぜる。再び火にかけて一煮立ちさせ、火を止めて有機セロリの葉を加えてさっと混ぜる。器に盛り無添加生乳100%ヨーグルトを落とし、龍の瞳のご飯を添える。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

私はいまだに政治にはそれほどの関心がないのですが、それでも沖縄とのご縁の中から、政治に関連する様々なコメントを求められることが増えてきまし た。私の発言は、右翼からは左翼だと解釈され、左翼からは右翼だと思われることが多いようで、何かを発信するたびに双方からご批判を受けます。同時に、 「樋口は右なのか、左なのか」と質問される方も多いので、私の見解を簡単にお伝えしようと思います。

私の考える左派、つまり真の意味での革新派は、政治観とは無関係です。おそらく世の中の1%以下(多分1万人に1人くらい)の比率で存在し、その一人一人のまったくパーソナルな生き方が、既存世界に新しいパラダイムを提供するイノベーターたちのことです。

例えば、ピカソ、ビートルズ、ジョブズ、ガンジー、ディズニー、ゲバラ、野茂英雄、マザーテレサ、佐藤初女・・・が私の思う左派です。

この人たちの共通点は、徹底的に「自分を生きている」ことでしょう。真に自分を生きていれば、社会が後からついてくるというか、居場所を探さなくても、自分の進むところがそのまま居場所になるというか、そんな現象が生まれるのだと思います。だから、左派として生きる人たちは、今の社会が自分を必要とするかどうかはあまり関係ありません。明日の社会が「その人なしではいられない」と感じるような自分を生きているからです。

沖縄は政治的に左と言われていますが、私に言わせれば、沖縄ほど左派が生まれにくい地域はなく、メディアに登場する一般的な左翼はどちらかといえば強固な現状維持派(つまり行動原理的には右派)でしょう。私には沖縄の99%以上は右派に見えます。政治論的な保守から見れば、沖縄の左翼が「問題」だ、ということになるのだと思いますが、私はむしろ、沖縄に(そして日本に)真の左派が存在しないことの方が問題だと思うのです。

明治維新は3000名の革命だったと言われているそうです。社会の大転換を図った志士たちのおおよその人数がそれです。その当時の日本の人口は約3000万人。社会の中で1万人に一人の割合で左派が息吹くと社会が生まれ変わるという法則があるのかもしれません。

沖縄の人口は約140万人。徹底的に自分を生きる140人がどのようにして覚醒に至るかが沖縄社会の将来を決めるのだと思います。

*   *   *

The Crazy Ones

1997年、アップルに復帰したスティーブ・ジョブズが展開したキャンペーン広告、”The Crazy Ones”では、20世紀に活躍した「極左」たちを取り上げている。登場順にアルベルト・アインシュタイン、ボブ・ディラン、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、リチャード・ブランソン、ジョン・レノンとヨーコ・オノ、バックミンスター・フラー、トーマス・エジソン、モハメド・アリ、テッド・ターナー、マリア・カラス、マハトマ・ガンジー、アメリア・イアハート、アルフレッド・ヒッチコック、マーサ・グレアム、ジム・ヘンソン、フランク・ロイド・ライト、パブロ・ピカソ。

こっくりと味つけした無投薬尾崎牛とさわやかなハーブの香りが絶妙の
組み合わせのベトナム料理です。
人がいらしたときにもおすすめの、手巻きずし感覚の楽しいメニューです。
葉っぱにハーブ、無投薬尾崎牛、龍の瞳のごはん、そのまま食べてもおいしい
ベトナムなますをのせ、各自が巻いていただきます。
お野菜たっぷりのバランスのいい一皿です。
味つけの基本は無投薬尾崎牛なので、しっかりあじをつけておくのがコツです。

【末金典子】


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材料:
宮﨑産の無投薬尾崎牛の切り落とし肉(450g)
〔有機にんにくのみじん切り(1片分)、赤たまねぎのみじん切り(1/4個分)、メガシェフの無添加オイスターソース(大3)、有機白いりゴマ(大3)、24ヶ月発酵熟成させたトラチャンの無添加ナンプラー(大1.5)、粗糖(小1.5)、有機粗挽き黒こしょう(少々)、マルホンの太香ごま油大3/4)〕
好みの葉っぱとハーブ〔サニーレタス、クレソン、有機バジル、有機ミント、有機ルッコラ、青じそなど(各適量)〕
有機だいこんと有機にんじんのなます(以下参照)

❶有機だいこん250gと有機にんじん80gは皮をむいて太めのせん切りにし、伊平屋の塩小さじ1.5をふってもみ、10〜15分おく。
❷ボウルに
美濃有機純米酢1/2カップ、粗糖大さじ4.5、水大さじ3、ナンプラー大さじ3/4を混ぜ合わせる。
❸❶がしんなりしたら水で洗って水気を絞り、❷の甘酢に漬ける。

作り方:
①牛肉にをもみ込み、しばらくおく。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を熱し、①を炒めて器に盛る。
③サニーレタスに牛肉、ご飯、なます、好みのハーブをのせ、包んでいただく。

☞和風のなますとは違って、ナンプラーと粗糖で漬けるベトナム風なますが、ハーブとご飯にぴったりです。ハーブはたくさん種類を揃えると美味しくなります。特にミントとご飯の調和が素晴らしい。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

国産有機たけのこや有機甘栗、しいたけなど中華おこわ風の具で香りよくいただきます。
しっかり味のご飯に合う、すっきりとした青菜のスープも一緒に。

【末金典子】


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材料:
岐阜県下呂産「龍の瞳」有機JAS(2合・360ml)
沖縄県産紅豚もも肉(100g)
有機たけのこ水煮(小1/2個・約80g)
干し原木椎茸(3個)
甘栗・皮をむいたもの(35g)
オーサワの一番搾り菜種油粗糖、純米酒、有機しょうゆ

作り方:
①干し椎茸はかぶるくらいの水に30分以上つけて戻す。お米は炊く30分前に洗ってざるにあげる。有機たけのこは長さを半分に切り、穂先は縦に薄切りにし、根元は横に薄切りにする。豚肉は幅2㎝に切る。干し椎茸は水気を切って軸を取り、薄切りにする。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を小さじ1を中火で熱し、豚肉を入れて炒める。肉の色が変わったら椎茸と有機たけのこを加えて炒め、油が回ったら、粗糖、純米酒各大さじ1、有機しょうゆ大さじ2強を加えて汁気がほどんどなくなるまで炒める。
ハリオ製フタがガラスの炊飯鍋にお米を入れて2合の目盛りまで水を注ぎ、②をのせて普通に炊く。炊き上がったら、甘栗を加えて混ぜる。

材料と作り方(青梗菜と搾菜のスープ):
青梗菜1株(約100g)は葉と茎の部分に切り分け、葉は大きければ縦半分に切る。茎は縦4〜6等分に切り、長さを半分に切る。搾菜15gは千切りにする。
❷鍋に水2カップと無添加鶏がらスープの素小さじ1、純米酒小さじ2を入れて混ぜ、中火にかける。煮立ったら青梗菜と搾菜、有機生姜の千切り1/2かけ分を加える。再び煮立ったらふたをして2分ほど煮て、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々で味をととのえる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

ぶりの脂に、有機玉ねぎ入りの甘じょっぱいたれが好相性です!

【末金典子】


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材料:
ぶりの切り身(4切れ・約400g)
ソース〔有機たまねぎのすりおろし(1/2個分)、有機しょうゆ(大2)、はちみつ(大2)〕
さつまいも(2/3本)
純米酒、伊平屋の塩有機粗挽き黒こしょうオーサワの一番搾り菜種油

作り方:
①ぶりは純米酒大さじ2、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々をまぶして10分ほどおき、ペーパータオルで汁けを拭き取る。さつまいもは8等分の輪切りにする。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ2を弱めの中火で熱し、ぶりを並べて、すき間にさつまいもを並べる。ぶりは両面を2〜3分ずつ焼き、さつまいもはときどき裏返しながら、3〜4分焼いて器に盛る。
③フライパンをさっと拭いてソースの材料を入れ、一煮立ちさせてぶりにかける。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

紅塩豚と無添加高菜漬けが味の決め手。調味料は、味をみながら少しずつ
加えるのがポイント。もちもちの国産小麦粉のゆでうどんで作ります。

【末金典子】


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材料:
国産小麦讃岐うどん・ゆで(3玉)
塩豚(150g)
無添加有機高菜漬け(150g)
有機しょうゆ(適量)
伊平屋の塩(少量)
有機万能ねぎ、かつお節(各適量)
マルホン太白ごま油(適量)
有機白いりごま(適量)

作り方:
①塩豚は2㎝角に、高菜は粗みじん切りに切る。
②太白ごま油をスイスダイヤモンドのフライパンに熱し、①を炒める。味をみて足りなければ有機しょうゆを加える。別皿にとっておく。
スイスダイヤモンドのフライパンに太白ごま油を熱し、うどんを炒める。②を加え、味をみて足りなければ伊平屋の塩を加え、器に盛る。小口切りにした有機万能ねぎを散らし、かつお節をのせる。有機白いりごまをふる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

ペラペラ肉とはひと味もふた味も違う、肉厚のおいしさを存分に味わえます。
タレをたっぷりからめて仕上げると香ばしさも増し、
ご飯のすすむ最強のおかずに!

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚肩ロースかたまり肉(600g)
〔有機しょうがすりおろし(2かけ)、有機たまねぎすりおろし(1/2個)、有機しょうゆ(大3)、タカラの有機本みりん(大3)、純米酒(大2)、粗糖(大1/2)〕
オーサワの一番搾り菜種油(少々)
有機たまねぎ・1㎝幅のくし切り(1/2個)
〔片栗粉、水(各小1)〕
有機キャベツ・食べやすい大きさにちぎる(2〜3枚)

作り方:
①豚肉は長さを半分に切り、それぞれ繊維に沿って縦4〜6等分(1.5㎝幅くらい)に切る。
②バットにを混ぜ合わせ、①を並べて両面にからめ、ラップをして10分ほどおく。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油をひいて中火で熱し、有機たまねぎをさっと炒めて取り出す。続いて②の汁気を切って入れ、両面をこんがりと焼く。バットに残ったタレにBの水溶き片栗粉を混ぜて加え、全体に味をからめる。
④器に有機キャベツと③のたまねぎを盛り、豚肉をのせる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

今日は女の子の健やかな成長と幸せを願う桃のお節句・ひな祭り。
古式ゆかしいごちそうの数々を食べれば、穢れ払いにもなるそうなので
我が家では毎年手作りして、お雛さまを飾り、いただいています。

はまぐりは必ず左右が同じ大きさで、まだら模様が合致するものはふたつと
ありません。つまり、はまぐりがピッタリ合わさる組み合わせはただひとつなのです。
そこから女性の貞操のシンボルとされてきました。
同時に、はまぐりのように和合して、仲のよい夫婦になるように、という願いも
込められています。
さらに、はまぐりは古くから魔除けにも用いられてきました。
今年は播磨屋さんの播州手延べそうめんと一緒にいただきます。

お酒は古来より神事に欠かせないもので、白いお酒の色が身中の穢れを
祓い、心身を清めると言われています。

もともと菜の花は、桃のお節句に故人を招くために活けられたもの。
おひたしなどにして食べる時は感謝を捧げ、残してはいけないとされています。

【末金典子】


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☞ちらし寿司は龍の瞳のごはんに、無添加えび、北海道産無添加いくらを取り寄せて。錦糸卵は有精卵の卵で手作りです。
☞お吸い物のはまぐりは三重県桑名産の大変立派なものを取り寄せました。この時期だということもあり1つ500円以上しましたが、こんな立派なはまぐりはみたことがありません。
☞わさび風味の菜の花のおひたしは、だし汁と薄口しょうゆとわさびのすりおろしで味を付けたもの。
☞甘酒は、グリーンリーフ金沢大地たなつやの国産有機玄米甘酒みつけました。
☞桜餅は新潟県魚沼産のもち米で製造したゆのたに社製の無添加のものを、やはりオイシックス経由で取り寄せました。
☞雛あられは、オイシックス経由でオーガニックのあられを取り寄せました。

【樋口耕太郎】

早いものでもう3月。少~しですがなにやら春の香りがしてまいりましたね~。
寒かった2月もお元気に乗り切られたことと存じます。

さて。
この春から始まる連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のモチーフとなり
急に話題の人となっている「しずこさん」こと大橋鎭子さん。
26歳の彼女が、敗戦の翌年の1946年に、銀座のビルの片隅で、
戦禍で荒れ果てた暮らしの復興に少しでも役立つようにと、
今でも売れ続けている雑誌「暮しの手帖」の前身である「スタイルブック」を
出しました。

「はげしい風のふく日に、その風のふく方へ、一心に息をつめて
歩いてゆくような、お互いに、生きてゆくのが命がけの
明け暮れがつづいています。せめて、その日日にちいさな、
かすかな灯りをともすことが出来たら……この本を作っていて、
考えるのはそのことでございました。」
(1948.9「美しい暮しの手帖」第1号あとがき)

当時の若い彼女の一文が胸に迫ります。「生きてゆくのが命がけ」なんて
今の世の中においてはヘンな表現ですが、とてもリアル。
人間として最低限の暮らしが脅かされている日々ということですね。
敗戦後の日本を生きのびる人々の苦しい息づかいが伝わってきます。
そんな疲れ果てた日本の時代にあっても、虐げられた女性を勇気づけ
鼓舞し続けた「しずこさん」。

「どんなに みじめな気持ちでいるときでも
つつましい おしゃれ心は失わないでいよう
かなしい明け暮れを過ごしているときこそ
きよらかな おしゃれ心に灯をつけよう

つつましい おしゃれは
あなたの心ににおう一束の青い花
あなたの夢に流れるとおい子守唄
そして あなたの日日を太陽へ翔らせる翼

お友だちよ 嘆くのはやめよう
私たちに青春のあるかぎり
私たちには希望がある」
(1946.6「スタイルブック」冒頭)

今の世は敗戦後ではないにしても、私達の暮らしを揺るがすように
吹きつけてくる風が日々強くなってきています。

そんな世にあって、美しくあること。おしゃれでいること。素敵を求めること。
全て大事であり、享受してゆきたい。
けれどそれらはとても壊れやすい形をしています。突風一つで吹き飛んで
しまいます。
だからこそ本物を探さねばなりません。テレビ・雑誌・ネットに溢れる広告的な、
雰囲気だけの「ステキ」は、きらびやかなものもシックなものもナチュラルと
されるものも、もうおなか一杯になりました。

本物の美しさとはもっと強靭なものです。優しさとは強いもの。
誰もが逆風を感じ始めているはずの今こそ改めてそれを求め、
見出したいものです。
自分の大切な人たちと営む「美しい暮し」を守り持続するためには、
時には風に向かわねばならないのではないでしょうか。

そのためにも敏感でありたい。そう思います。
暮らしが命がけになってしまう前に、その源を、本物を、見極める目や賢さ、
対峙する術、時代を乗り切る能力を身につけたい。
仲間や後輩や子供たちにそれらをきちんと伝えてゆきたい。
あさってのおひな祭りを前に女性の生き方や美しさについて
想いを馳せたことでした。

その「おひな祭り」。もともとはこの日に川で手足を洗って心身の穢れを祓い、
邪気を身代わりの人形に移し、川や海に流し、家族全員の厄を祓い、
夫婦円満を願うという行事だったそうですが、後に、親が女の子の成長の節目を
祝い、年中行事に寄せて女の子の将来の幸せを祈るものとなったそうです。

あさっては麗王で、酒かすから作った手作りの白酒や、桜餅、
無添加のえびといくらの手作り海鮮ちらしずし、無添加ひなあられ、
菜の花のおひたし、三重県産特大ハマグリの潮汁などで古式ゆかしく
お祝いしようと思っています。あなたもどうぞ御一緒くださいね。

【末金典子】

昨日は樋口のお誕生日。平日でゆっくりとお料理を味わう時間もなかったので
今日の休日に改めて樋口の大好きなカレーを贅沢な尾崎牛で作って
お祝いしようと思います。和風だしをきかせて煮て、おそば屋さん風のほっとするお味で。
生で食べても美味な、みずみずしさが増した冬の有機大根のおかかサラダも添えて。

【末金典子】


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材料:
宮﨑産の無投薬尾崎牛の切り落とし肉(300g)
しめじ(200g)
原木生椎茸(8個)
有機たまねぎ(1個)
岐阜県下呂産「龍の瞳」(有機JAS)を、ハリオ製フタがガラスの炊飯鍋で炊いたごはん(2合分)
だし汁(4カップ)
S&Bカレー粉(大1〜2)
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう
オーサワの一番搾り菜種油
有機しょうゆ
片栗粉

作り方:
①しめじは石づきを切って小房に分ける。原木椎茸は石づきを切り、薄切りにする。有機たまねぎは縦に薄切りにする。牛肉は食べやすく切り、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々をふる。片栗粉大さじ2を水大さじ4で溶き、水溶き片栗粉を作る。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ1を中火で熱し、有機たまねぎと牛肉を炒める。肉の色が変わったらきのこを加えて2分ほど炒め、だし汁を注ぐ。
③煮立ったらアクを取り除き(とはいえ、尾崎牛はまったくアクが出ません)、カレー粉と有機しょうゆ小さじ4を加えて、3分ほど煮る。伊平屋の塩小さじ1/2〜2/3で味をととのえ、水溶き片栗粉をもう一度混ぜてから加え、手早く混ぜてとろみをつける。ごはんとともに器に盛る。

材料と作り方(有機だいこんのおかかサラダ):
①有機だいこん1/6本(約200g)は皮をむき、縦4等分に切ってから薄切りにする。冷水にさらし、パリッとしたら水気をしっかり切る。有機しょうゆ小さじ2、美濃有機純米酢小さじ1、オーサワの一番搾り菜種油大さじ1弱を混ぜ合わせ、ドレッシングを作る。
②有機だいこんを器に盛り、ドレッシングをかける。削り節1パック(5g)を振る。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

2月27日は私の51歳の誕生日でした。メッセージを下さった皆さん、ほんとうにありがとうございました。みなさまへお返しのメッセージです。

*   *   *

私は学ぶ、ということには3つのプロセスが必要だと思っています。

第一の学びは、一般的に「学習」と考えれられているもので、知識を増やし、論理的な思考力を身につけ、物事の因果関係を理解する作業です。いわゆる「常識」を身に付ける学習だと言えるでしょう。

ただし、この段階ではまだ、これらの情報は自分の言葉になっているとは限りません。いわゆるエリートと会話していて、彼らが膨大な知識量と、分析力を持ちながら、自分の言葉でしゃべっているように聞こえない時がありますが、それは現代社会の学びが、第一段階に偏重しているからでしょう。この段階では、どれだけ膨大な知識を身につけていても、他人の言葉にすぎません。

知識としては知っていたはずの情報が、あるとき、「腑に落ちる」ことがあります。これが私の考える第二の学びであり、他人の情報が自分の血肉になる瞬間です。第一の学びで身につけた他人の情報が、自分の言葉になります。自分のパラダイムが拡大し、新たな世界観を自分の人生に取り込むのは、このときです。この瞬間、私たちはそれまでの自分の常識を飛び越えて、新しい世界に足を踏み入れることになります。

第二の学びの難しさは、第一の学びとはまったく異なるプロセスで生じるだけでなく、多くの場合第一の学びがそれを阻害するという点でしょう。第二の学び、 パラダイムシフトは、第一の学びによって積み上げた「常識」を飛び越える必要があるからです。言葉を変えれば、既存の世界観に基づいて「理屈」に合わない こと、「合理的」に判断不能なことを実行しなければ、自分の既存世界観を広げることはできないのです。

つまり、第二の学びとは、損得を超越したプロセスなのです。誰でも損だと思えることはしたくありません。しかし、その先にしか学べないことがあります。だから、人生では、失敗から学び、人から傷つけられて強くなり、騙されることで新しい機会を得るのです。

その中でも、もっとも「合理的に」パラダイムを飛び越える方法があります。それが愛です。たった一人との出会いによって、それまでまったく考えもしなかった場所に住み、仕事を変え、生き方が180度変わることは日常茶飯です。愛は盲目とも言いますが、だからこそ、その人の人生を非連続に拡大するのです。

3歳の子どもが父親に連れられて、生まれて初めてプールに行き、プールサイドから離れて、お父さんが呼ぶ方に思い切って飛び込むとき、「合理性」は存在しません。少し大げさに言えば、自分の命を平気でリスクにさらすのは、お父さんに対する信頼があるからであり、お父さんへ(から)の愛情によるものです。

3歳の子どもでさえ、愛があれば命を捨てて、水に飛び込むことができます。その瞬間、泳ぎなど不可能だと思っていた世界観がシフトして、自分は泳げるんだ、という新たな人生を学ぶのです。

私たちの学びは、愛によって支えられています。誕生日を迎え、ここからまた1年、多くの人たちとそんな接し方をしたいと思っています。

*   *   *

そして、第三の学びとは、「身につける」ことです。いかなる学びも、地道な行動の繰り返しによって自分の習慣に取り込まなければ、長期的に人生を変える原動力にはなりません。

地道な行動はもっとも目立たず、人から評価されることもあまりありません。これがもっともおろそかにされている点かもしれませんね。

【樋口耕太郎】

無添加えびとお豆腐と有機玉ねぎで作る洋食屋さんメニューです。
えびは木べらなどでつぶして身をくずすと、ぷりっとした食感が楽しめます。

【末金典子】


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材料:
無添加むきえび(300g)
木綿豆腐(100g)
有機玉ねぎのみじん切り(1/2個分)
片栗粉(大2)
ムソーの有機薄力小麦粉(適量)
宮城農園のEM有精卵・溶きほぐし(適量)
岩手県産南部小麦で作った無添加パン粉(適量)
オーサワの一番搾り菜種油(適量)
ブロッコリー(1/2個)
有機プチトマト(8個)
国産レモンのくし形切り(2切)
伊平屋の塩

ソースの材料〔無添加有精卵マヨネーズデルモンテ有機トマトケチャップ各大さじ2、カゴメ有機ウスターソース小さじ2〕

作り方:
①えびは木べらなどでつぶす。ブロッコリーは小房に分けて、伊平屋の塩少々を加えた熱湯で2分ほどゆでてざるに上げる。
②ボウルにえびを入れ、豆腐をペッパータオルで包んで絞るようにして水気を拭いてから加え、有機たまねぎ、片栗粉、伊平屋の塩少々を加えて手でしっかり練り混ぜる。8等分にして平らな円形にまとめ、有機小麦粉、溶き卵、パン粉の順にころもをつける。
オーサワの一番搾り菜種油を中温(170℃)に熱し、②を入れて両面をこんがりと揚げる。きつね色になったら油をきる。器に盛ってブロッコリー、有機プチトマト、国産レモンを添え、ソースの材料を混ぜ合わせてかける。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

有機ほうれん草は、初めにさっと炒めるだけでOK。
甘辛く下味をつけた紅豚と合わせ、ご飯がすすむ一品です。
ほどよく歯ごたえが残るよう、ゆですぎないかぼちゃがポイントのナムルも一緒に。

【末金典子】


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材料:
有機ほうれん草(2わ・600g)
沖縄県産紅豚もも肉(320g)
春雨(80g)
有機白いりごま(小4)
有機しょうゆ
粗糖
マルホンの太香ごま油
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう

作り方:
①有機ほうれん草は根元を切り、長さ4㎝煮切る。春雨は熱湯で3分ほどゆでてざるに上げ、水気を切って、長さ5㎝煮切る。豚肉は、横に幅3㎝に切ってボールに入れ、有機しょうゆ小さじ8、粗糖、ごま油各小さじ4を加えて手で揉み込む。
スイスダイヤモンドのフライパンマルホンの太香ごま油を小さじ4を中火で熱し、有機ほうれん草を入れて炒める。しんなりとしたら、伊平屋の塩をひとつまみ、有機粗挽きこしょう少々を加えてさっと混ぜ、バットなどに取り出す。
③続けて、フライパンを中火で熱し、豚肉を入れて1分ほど炒める。肉の色が変わったら、春雨を加えてさっと炒めあわせ、火を止める。②の有機ほうれん草を加えてひと混ぜし、器に盛って、有機白いりごまを散らす。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

年末年始の夏日のような暖かさはどこへやら、1月の後半からは
沖縄本島で初のみぞれも降るなど冬らしく寒い日が続きましたね。
インフルエンザも流行っておりますが、あなたはお変わりございませんか。

明後日の日曜日はバレンタインデーですね。
バレンタインデーというと、若い女性のための恋のお祭り、という印象が強いかも
しれませんが、この日の歴史は古く、ルネッサンスのヨーロッパの宮廷では
紳士淑女が愛を記念して食卓を囲んだり、ゲームに興じていたという記録が
あります。由緒あるものなんですね~。
御存知のとおりバレンタインデーとチョコレートの結びつきは日本独自のものです。
面白いことに古い時代のヨーロッパではバレンタインデーには鳥料理を食卓に
出すのが宮廷での定番だったよう。仲睦まじい鳥のカップルにあやかろうと
したのだとされています。
2月14日頃に小鳥たちがつがいになるという伝承もあり、このあたりが
バレンタインデと-恋が結びつくきっかけになったのかもしれませんね。

さて。
私の好きな言葉に
「スコアボードではなく、グラウンドで行われている試合をしっかり見る」
というのがあります。結果やデータを知るのに一所懸命になるのではなく、
実際にそこで変化していること、そこで動いていること、そこで起きていることを、
よく観察するという意味です。
何でも簡単に知ることができる時代だからこそ、とても大事なことだと思います。

永六輔さんが以前こんなふうなエッセイを書かれていました。
通信簿をお母さんに見せたら
「これは学校の先生がお前を見ているのであって、私には関係ない」
と言って、一切見なかったそうです。
通信簿に表れない自分の息子の良さがあると思うお母さんの気持ち。
ちょっと極端だけど、とてもいいお話だなと思いました。

常々思い、麗王でも心がけていることは、
どんなことでも、よく見るということです。
よく見るということは、見つめるということ。
見つめるということは、隠れているいいところを見つけるということ。
人でも、モノでも、見えていることがすべてではありません。
自分のことを贔屓目に考えてみると目に見えないすてきなところや
自信のあるところ、いろいろな秘密もありますよね。そういうものは、
ぱっと見では見えませんもの。

いいところを見つけられたら、それは自分が第一発見者であり、
自分だけの「好き」になります。そういう「好き」は一生の宝ものです。
たとえば、人を好きになることも、見つけた宝ものがあってのことでしょう。
宝ものなんだから、自信を持って大好きになればいいのです。

このバレンタインデーを、大人の穏やかな愛を大好きなあの人に伝える、
いいきっかけにしてはと思います。

【末金典子】

ロース肉はお肉のもっている脂を活かして焼くと、油を使わずにすみ、
余分なカロリーをカットできるという調理法の工夫で、ジューシーな焼き肉も
安心メニューに! 有機ネギサラダをどっさりのせると、血流がよくなり、
体もあたたまりますよ~。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚ロース6㎜生姜焼き用(450g)
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう
有機万能ねぎ・斜め薄切り(1.5束)
〔有機にんにくすりおろし(1.5かけ)、
マルホンの太香ごま油(小1.5)、伊平屋の塩(小3/4)、有機一味唐辛子(少々)〕

作り方:
①豚肉は塩、こしょうをする。
スイスダイヤモンドのフライパンを熱して①を入れ、強火で両面をこんがり焼く。
③有機万能ねぎはを加えてあえる。
④器に②を盛って③をのせる。

☞基本的に豚肉を焼くだけ。ごま油と塩の質が良けれれば良いほど美味しい仕上がりになります。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

トマトをくりぬいた中身も煮汁に使います。

【末金典子】


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材料:
イタリアントマト(9個・約1,200g)・・・イタリアントマトが入手できなかったので、有機トマトで代用。
沖縄県産紅豚ひき肉(350g)
有機玉ねぎ・粗みじん切り(3/4個)
有機万能ねぎの小口切り(適量)
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう
オーサワの一番搾り菜種油
有機しょうゆ
タカラの有機本みりん

片栗粉

作り方:
①有機トマトは上部を少し切り落とし、下部の内側に包丁で切り込みを入れてスプーンで中身を切り抜く。
②①の上部は細かく刻み、くりぬいた中身と合わせ、水を足して3カップ弱にする。
③ボウルにひき肉、伊平屋の塩小さじ3/4、有機粗挽き黒こしょう小さじ2/3を入れて練り混ぜる。9等分にし、①の有機トマトに詰め、肉の面に片栗粉を薄くまぶす。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を大さじ2.25を熱し、③の肉の面を下にして約3分焼く。焼き色がついたらいったん取り出す。
オーサワの一番搾り菜種油を足し、有機玉ねぎを炒める。透き通ったら、②を加えて混ぜ、ふたをして3〜4分煮る。有機しょうゆ、タカラの有機本みりん各大さじ2を加え、④を戻し入れる。ふたをして約10分、時々返しながら弱火で煮る。器に盛り、有機万能ねぎを散らす。

☞イタリア風のようでもあり、和風のようでもあり、日本ならではのフュージョン料理です。トマトの酸味が有機しょうゆと有機みりんの和風味付けと混じって独特の美味しさになります。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

「ギノワンチュー、ウシェーテー、ナイビランドー」

意外な一言を、沖縄県の宜野湾市長選挙から4日ほど経った宜野湾市での現地取材で、市民の一人から「こんな風に私らは今回の選挙のことを言っていたんですよ」と聞かされた。どこかで聞き覚えのある言葉なのだが、最初は何を言っているのかよく分からず、少し考えて、ハッとした。


Rodrigo Reyes Marin/アフロ

これは琉球語で「宜野湾の人を、ばかにしては、いけません」という意味である。

同時に思い起こしたのが2015年5月、那覇市のセルラースタジアム。反辺野古新基地建設のための県民集会で、集まった3万人の人々に、翁長雄志知事が吐き出した言葉は「ウチナンチュー、ウシェーテー、ナイビランドー(沖縄の人を、ばかにしては、いけません)」だった。このとき、安倍首相に向けて放たれた翁長知事の一言に会場がぐらりと揺れた感覚は、きっと生涯忘れないだろう。おそらくは沖縄政治史に刻まれる一言である。

それから1年と経たないいま、ところを変えて、今度は、翁長知事に向けて、ブーメランのように、この言葉が語られていたとすれば、あまりにも皮肉な話である。しかし、今回の宜野湾市長選における「オール沖縄」陣営の立てた志村恵一郎候補が喫した予想外の大敗を説明するには、辺野古問題を強引に争点にしようとしたオール沖縄陣営に対する「宜野湾の人を、ばかにするな」という市民の感情抜きには、どうしてもうまく説明がつかない。

宜野湾市には、辺野古移設問題の原点である海兵隊の普天間飛行場がある。人口はおよそ10万人。その市長選で、志村恵一郎候補は、自民・公明が推す佐喜真淳候補に、得票率で10ポイント以上、票数で6千票近い差をつけられた。事前の「接戦」予測を大きく裏切る惨敗だった。

翁長知事と「オール沖縄」陣営が、宜野湾市民にここまで拒否された理由は決して複雑なものではない。それは「戦うべきではない選挙で、戦えない候補を持ち出し、戦えない戦略で戦った」からだった。

(以下略)

宜野湾市長選の敗北「翁長時代」終わりの始まりか
(2016年02月04日 Wedge Report )野嶋剛より転記。

*   *   *

先日野嶋さんと会話していて再認識させられたことは、「オール沖縄」とって宜野湾市ほど部の悪い選挙区はないということだ。

沖縄ではとても口にしにくいことだが、「オール沖縄」と宜野湾市は構造的に重大な利益相反関係にある。明らかな因果関係として、「オール沖縄」が辺野古移設を阻止すれば、宜野湾市にとって20年近く戦ってきた「危険性除去」をほとんど振り出しに戻すことになるからだ。これが、「オール沖縄」の最大の矛盾点であり、この問題に対してどのように向き合うかが、「オール沖縄」の理念と哲学を示すことになる。

これが形として現れたのが今回の宜野湾市長選挙だったろう。選挙結果のことではない。どちらが「勝った」から「正しい」とか「民意」だとか、それぞれの陣営の利害に沿った後付けの議論ではなく、選挙という行動に表れる人間と組織の理念の問題だ。こちらの方が、選挙結果よりもよほど重要だと思うのだ。

もともと、宜野湾市において、市政最大の争点で重大な利益相反を抱える「オール沖縄」が候補者を出すということ自体、極めて難しい決断であったはずだ。志村氏が辺野古移設阻止を最大の争点にして選挙を戦うということは、(少なくとも一部の宜野湾市民からは)「オール沖縄」が辺野古移設阻止という自身の目的を実現するために、宜野湾市に「基地を押し付ける」選択をし、その実現のために「落下傘のような」候補者を擁立した、と映るからだ。

この気持ちが「ギノワンチュー、ウシェーテー、ナイビランドー」という先の発言に現れたのだろう。ショッキングな言葉である。多くのメディアで「ウシェーテー」は「ないがしろにしてはいけません」と穏やかな日本語に翻訳されているが、沖縄方言のニュアンスはもっと激しい語感がある。英語的に言えば 「Don’t fuck with me」に近いだろうか。「オール沖縄」がこれほどまでに戦っている「日本政府が沖縄に基地を押し付けている」理不尽な構造が、そのまま宜野湾市に対する 「オール沖縄」の選挙行動に現れてしまっていたとしたら、これほど悲劇的なことはない。

これが理念の重要性なのだ。理念なき反対運動は決して持続しない。「オール沖縄」とはいったい何のための戦いなのだろう。市民のための戦いなのだろうか、市民とは誰のことなのだろうか、何を勝ち取ろうとしているのだろうか。「オール沖縄」が沖縄のアイデンティティを体現する運動であるならば、理念に向き合う重大な転機なのではないだろうか。

【樋口耕太郎】

1月も早や終わり、明後日はもう節分ですね。
節分というのは、平安時代の宮中儀式「追儺(ついな)」が始まりといわれていて、
この日は立春の前日で文字通り季節を分ける境目。
旧暦でいう大晦日なんです。それで前年の悪疫邪気払いの行事として
この「追儺」が行われていました。

では、なぜ「豆」を投げるのでしょう?
実は鬼の目「魔目」に豆を投げれば「魔滅」するからだとか。

じゃあ煎った豆でないといけないのはどうしてでしょう?
生の豆は芽が出てくるため、そこから鬼が芽を出という説や、
豆(魔目)を煎ることにより鬼を退治するという説もあるそうです。
つまり豆自体が鬼なので、外に投げ「鬼は外!」、あるいは
食べてやっつけろ!というわけですね。

そして節分が明けると立春。旧暦の新年です。
新しい年のエネルギーは一月ではなくて、二月の節分を越えたあたりに
動き始めるのだとか。つまり、節分を越えると、今年のエネルギーが非常に
はっきりしてきますので、今年の幸せに向かう目標や新しいトライは、
この頃にまっさらな気持ちで始めてみるのもいいかもしれませんね。

さて、作家の松浦弥太郎さんが、いつも通っておられる理容室のご主人に
こんなことを聞かれたそうです。
「お仕事でいつも心がけていることはありますか?」と。
なぜなら長年行きつけておられながらも、慣れることなく常に礼儀正しく、
さりげなくこまやかなお客さまへのあたたかい心配りに、
いつも感謝と感動で胸がいっぱいになっておられたからだそうです。

「そうですね。『添え手』という言葉がありますように、仕事はすべて
その心持ちです。」と、ご主人は微笑みながら答えてくださったそうです。

何をするにも、必ず手をやさしく添えて、次の動作なり行いを相手に知らせる
ひと手間をかける。また、手をそっと添えていることで、何があってもすぐに
助けることができる心づもりとでも言いましょうか。

見えなくともその先にいつでも生身の人がいることを忘れずに、
単なるていねいさだけではなく、相手をおもんぱかった振る舞いと、
少し先を読んだやさしさこそが、どんな仕事においても大事であると、
ご主人は教えてくださったということです。

私の仕事は、あなたが麗王にいらしてくださった時に、たのしく、
幸せな心持ちで、笑顔で溢れた時を過ごすことができるように
心を尽くすことです。

この「麗王便り」も大切な人へ一か月に一度か二度お手紙を綴るように、
人を想う愛情という心を精一杯働かせて書いているつもりです。
そして、理容室の御主人のように、「添え手」という言葉をお守りにして、
あなたへ手を添えることを決して忘れずに、仕事という日々を過ごしていきたい、
新しい節目に改めて自分に言い聞かせました。

水曜日はあなたも大きな声で豆をまいて。
「鬼は~外、福は~内!」
複雑な課題の多い今日この頃、厄払いはしっかりとしたいものです。
私も邪気を払うべく、もっと元気になるべく豆を今までより少し多めに撒き、
しっかりと数え歳プラス1個のお豆をいただくことにいたします。
そして今年の恵方の南南東に向かって、幸運をおいしく呼び込む
恵方巻き寿司をガブリ!とまるかぶりするぞ~!
あなたと私の今年一年の幸せを心から願って。

* 麗王でも水曜日は「無添加恵方巻」を御用意いたしておりますよ~。

【末金典子】

2016年の沖縄は選挙イヤーだといわれている。6月には沖縄県議選、糸満市長選、7月の任期満了にともなう参院選は衆院と同時選挙の可能性もあるその皮切りが1月17日に告示され、24日に投開票された宜野湾市長選である。大接戦が予想されていたが、蓋を開けてみれば5857票差で現職の佐喜真淳氏(51)が新人の志村恵一郎氏(63)を圧勝したと言えるだろう。宜野湾市長選挙で5000票以上の差がついたのは15年ぶりだ。

いち自治体の選挙でありながら、今回の宜野湾市長選挙は県内外から注目された。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を推進する政府が佐喜真氏を、移設反対の翁長雄志知事が志村氏を支援したために、政府と翁長知事の「代理戦争」の様相を呈したからだ。

保守陣営のジレンマ

連日の報道を見ていると、菅官房長官の危機感が伝わって来るようだった。長選挙は一般的に「期目を目指す現職が最もい」といわれるが、「オール沖縄」の潮流は強く、一昨年の名長選沖縄県知事衆議院選と自民は3連敗中。政権内部では「沖縄の選挙に弱い菅氏」という声(政府関係者)もあり、宜野湾市長選で敗北すれば、官邸の求心力にも影響が生じる可能性があった。

特に先の知事選では、普天間飛行場の「危険性除去」を望むはずの宜野湾市で、辺野古移設反対を訴える翁長氏が仲井真氏の得票を約3000票上回った。宜野湾市民は、普天間飛行場の返還が大幅に遅れる、あるいは最悪の場合固定化してしまう可能性を容認したとも解釈できる。

政府の「焦り」が最も現れていたのは、普天間周辺へのディズニーリゾート誘致構想だろう。菅氏は「市長からの強い要望」を強調して佐喜真氏の「実績」をアピールするが、「政府関係者によると、実際は構想を最初に提案したのは菅氏」(12月20日 毎日新聞)という見方も根強い。事の真偽は別にしても、普天間飛行場跡地へのディズニーリゾート誘致計画は、ウチナーンチュ(沖縄人)にはいかにも「政府くさい」と映る。

地元意識の高いウチナーンチュに対して、政府との連携は諸刃の剣になる。2014年1月の名護市長選挙で自民党の石破茂幹事長(当時)が500億円の振興基金構想を提示して、名護市民に反発が一気に広がったのは記憶に新しい。「金で票を買う」ように映る「支援」は沖縄では大いにマイナスだ。さらに、名護市本部(もとぶ)町への誘致が進行中と報道されているユニバーサル・スタジオ・ジャパンに対してウチナーンチュがことのほか冷静であるようにも感じられ、本当に宜野湾市民がディズニーリゾートを望んでいるかどうかは疑わしい。

さらに、これが実現したとしても早くて10年先だろう。佐喜真氏の任期中に実現する可能性の方が低い。降ってわいたようにディズニーを連呼しても選挙対策のリップサービスだとしか受け止められないのではないだろうか。

しかしながら、保守陣営最大の矛盾点は、「危険性除去」を主張することができても、必然的な因果関係である「辺野古移設推進」を口にできなかったことだ。応援演説に参加したある議員は、「保守陣営の選挙対策本部からは、辺野古について一言も言うな、と釘を刺された」と打ち明けてくれた。佐喜真氏が主張する「普天間飛行場の危険性除去」は、明らかに辺野古移設を前提としている。「移設先なくして危険性除去は不可能なはずなのに、正々堂々と移設先を語らないのは、有権者に嘘をついているような気分になった」という。

また、公明党本は2015年5月16日、那市のパレットくもじ前で「普天間飛野古移に反し、外、国外移を求める演会」いていた(5月17日琉球新報ホームページ)。佐喜真氏は今回の選挙で自民党、公明党の推薦を受けており、公明党の手前辺野古移設を口にできない。しかし公明党も佐喜真氏が辺野古移設を推進する自民党に歩調を合わせていることを知らないはずはない。

このような事情によって佐喜真陣営は、「普天間飛行場の危険性除去、固定化絶対阻止」を強く訴え、ただし「移設先は言及しない」という選挙戦術を選択した。

「オール沖縄」のジレンマ

翁長氏は選挙に強い政治家で、今まで実質的に負け戦を戦ったことはない。24日の宜野湾市長選挙では、その翁長氏が先頭に立った。「オール沖縄」を支持母体とする翁長知事が米軍普天間飛行場の辺野古移設阻止を主張する最大の根拠は、先の知事選で「民意」が示されたということ。選挙は民意を知る最大のバロメーターであり、宜野湾市長選挙に勝つことが「オール沖縄」が主張する「民意」を裏付ける、という位置付けでもあった。逆に、「オール沖縄」に支持を受けた志村氏が敗れれば、政府に「沖縄の民意は辺野古移設反対ではない」と反撃の余地が生まれる、という危機感の裏返しもある。選挙期間中は翁長知事をはじめ、糸数慶子参議院議員、照屋寛徳衆議院議員、城間幹子那覇市長、稲嶺進名護市長ら「オール沖縄」系議員たちが、本人たちの選挙かと思うほどに連日宜野湾市で熱弁をふるった。

このような「オール沖縄」側の事情によって、志村氏は「オール沖縄」の主張に沿った論陣を展開した。「普天間飛行場の辺野古移設断固反対」である。沖縄タイムス社が主催した座談会でも、志村氏は「新基地を作らせないという県民の総意を宜野湾市民が支え、日米政府に新基地建設を断念させる」ことを重要な争点としている。

「オール沖縄」にとって辺野古移設断固反対は最も重要な主張だが、宜野湾市民の思いはもう少し複雑だ。「新基地を作らせないという県民の総意を宜野湾市民が支える」という志村氏のメッセージは、宜野湾市のためというよりも、「オール沖縄」の別動部隊のようにも聞こえる。それが宜野湾市民にとって、どこか他人事に感じられたということはないだろうか。

そもそも志村氏が宜野湾市長候補者として擁立されたのは、父親が自民党県連会長を務めた沖縄政界の大物であったということが大きい。「保守系の票を切り崩せる」候補者として、選考にあたっては翁長知事が深く関与したとの報道もある。一方で、志村氏は沖縄県の元幹部と言っても中間管理職である統括監に過ぎない。「オール沖縄」から市政運営に実績豊富な人材を探しきれずに家柄重視で選んだという印象は拭えない。票を取るという点において、あるいは有効な選択になり得たかもしれないが、「オール沖縄」の組織色が強いからか、志村氏個人の実績や人柄や政策が弱いからか、市長候補の人柄が霞んでしまった印象がある。実際、公開討論や報道などを見る限り、当選した後に本当に市政運営を任せられる人物かどうかという視点で考えると、志村氏に具体的かつ説得力のある政策やビジョンやプロセスがあったとは言い難い。

ただでさえ革新市政の欠点は政策の実効性に欠けることだ。普天間飛行場を擁する宜野湾市は1985年の桃原正賢市長以来、2012年に現職の佐喜真市長が当選するまでの間、実に27年間に渡って革新市政が実質的に継続してきた地盤であるが、その間に、東シナ海に面して商業的にも環境的にも価値ある西海岸の開発地域は、倉庫とラブホテルとパチンコ店が連なる凡庸な地域になってしまった。コンベンションセンター前の戦略的な開発用地も、計画が何度も修正された後に一貫性のない雑然としたB級商業施設群に決着した。

2012年の前回の選挙で、27年ぶりに保守系佐喜真氏が宜野湾市政を奪還したのは、長期間にわたる革新市政の実効性のなさに宜野湾市民がNOという意思を示した結果ではなかったかと思うのだが、その状況において、「オール沖縄」色が強く出過ぎれば、宜野湾市の市政が置き去りにされるという印象が生まれることは想像に難くない。

しかしながら、志村氏の最大の矛盾点は、最大の論点である普天間飛行場の移設問題だろう。「オール沖縄」に歩調を合わせて、普天間飛行場の辺野古移設反対を強く主張するほど、宜野湾市民に対しては、「普天間飛行場をどうするのか」という具体的な説明が求められる。辺野古移設反対は必然的に普天間飛行場の危険性除去を(少なくとも一時的に、最悪の場合は長期にわたって)遠ざけるという決断を伴うからだ。そして、「オール沖縄」もこの点については今までそれほど明確に議論をしてこなかった。あるいは、宜野湾市長選挙までは「しなくても済んできた」と言えるかもしれない。翁長知事は「沖縄の過重負担軽減」が最大の主張であり、日米同盟の弱体化には賛成していないため、辺野古移設を阻止した後の普天間飛行場については、県外移設などの可能性が漠然とイメージされていたにすぎない。ところが、普天間飛行場を擁する宜野湾市ではこの曖昧さが命取りになる。結果として、志村氏と「オール沖縄」が選んだ答えは、「普天間飛行場の無条件閉鎖・即時撤去」である。もちろん移設先はない。

宜野湾市長選挙から考える

普天間飛行場を擁する宜野湾市の選挙は、保革を問わず基地問題の矛盾が表出するという独特な特殊性を帯びている。保守系佐喜真氏は、「危険性除去」を主張できても、その必然的帰結である「辺野古への移設」は口にできない。一方、「オール沖縄」と志村氏は、宜野湾市で「辺野古移設反対」を争点にするためには、普天間飛行場の「危険性除去」を望む地元の声に配慮して、「普天間飛行場の無条件閉鎖」を口にせざるを得ないのだが、これは普天間飛行場の移設問題を20年前に戻すことにもなりかねず、現実味は乏しいと言わざるをえない。この実現には日本政府の安全保障に対する考え方や、米政府と海兵隊の考え方(予算、軍人の待遇など)が変わらなければならないからだ。

佐喜真氏が移設先を語らずに危険性除去を主張するのも、志村氏が普天間飛行場の無条件閉鎖を主張するのもまったく自由だが、それぞれのプランに実効性があるかどうかは、政治家として仕事をする上でとても重要な要素であるはずだ。

結果として、保守、「オール沖縄」いずれも、現実的にほとんど起こりえないことを選挙の「争点」にしてしまっていないだろうか。実質的に不可能なことを「約束」する姿勢によって、主張に矛盾を抱え、選挙戦術を優先し、県民、市民を置き去りしてはいないだろうか? 選挙の票を稼ぐための議論だけが存在し、社会がどうなることが幸福であるか、といった本質は選挙の争点から完全に取り残されているように見える。

宜野湾市に限らず、沖縄社会の問題は基地だけではない。貧困問題がようやく語られるようになっても、それを解決するためには、補助金に頼らず市民の所得を増やさなければならないのだが、そのための具体的な方策はほとんど存在しない。待機児童の解消が政治課題だという認識は生まれても、女性の社会進出を阻んでいる沖縄の特殊要因については議論すらなされていない。給食の無料化が選挙公約に上がるようになっても、子供たちの食事の質を高めることの重要性に気がついている政治家は少数派だ。

それにもかかわらず、相変わらず基地問題と経済振興が沖縄のありとあらゆる選挙の最大の争点であり続けるのは、それが最も票を集めやすいからだろう。悪意があるとは思えないのだが、それでも要は、政治家の都合なのだ。選挙で勝つための基地論争はいつも盛り上がりを見せるが、例えば、貧困問題では票を取りにくい。結果として市民は常に置き去りだ。その結果が社会問題の数々ではないのだろうか。貧困を解決するはずの政治が、貧困の原因になっているとしたら、私たちは何のために選挙をしているのだろう? 政治が拾いあげるべき声なき声とは、このような現状に失望し、投票に出向かなかったサイレント・マジョリティではないのだろうか。

「マシなもの」を選ぶのが選挙だろうか?

今回の選挙では、佐喜真氏が志村氏に勝利したが、これで宜野湾市は「良い社会」になるだろうか?私のこのような疑問について、先の保守系議員はこう答えてくれた。

「保守政治にも問題はたくさんあります。決して理想的なことばかりではありません。しかし、政権運営能力に乏しい左派に比べたら良い選択だと言えるでしょう」

そしておそらく「オール沖縄」の議員に同じ質問をすれば、「革新も理想的とは言えないが、保守より良い選択だ」との答えが返ってくるだろう。これらの議論には、「AとBどちらがマシか、という選択を繰り返すと、社会はより良いものになる」という前提が含まれている。しかし、この推論は本当に成り立つのだろうか。現に、沖縄はどちらがマシか、という二者択一を復帰以来43年間続けてきた。その結果、沖縄社会は県民の理想に近づいているだろうか?それとも遠ざかっているだろうか?

確かにインフラが整備されて、便利な社会になったとは言える。だからと言って、理想に近づいているという実感はあるだろうか? 例えば、最近の子どもの貧困の悪化はもの凄い勢いだ。貧困率が37%を超えるという報道もなされているが、それが事実ならば、沖縄社会はすでに壊れているのかもしれない。この選挙の後、市民の所得は増加するのだろうか?非正規雇用者は減少するのだろうか?貧困問題は改善に向かうのだろうか?シングルマザーは暮らしやすくなるのだろうか?教育水準は向上するだろうか?イノベーターは生まれるのだろうか?

私たちが、選挙で「マシなもの」を選び続けるという行為そのものが、良き社会の実現を遠ざけているということはないだろうか。

私のこのような意見について、先の議員がさらに反論をしてくれた。

「おっしゃっていることは分かりますが、政治は票を獲得しなければ何も始まりません。時には矛盾が生じても、色々な人の意向を反映させなければならないという現実があります」

それでは、仮に、政治とはそのようなものだとしよう。社会をどれだけよくしたいと思っても、当選しなければ何も始まらないのだ、と。当選するための手段として選挙の争点を絞るという考え方はもちろん理解できる。しかし、それを「マシな選択」で終わらせないためには、手段としての選挙を勝ち取った後で、本質的により良い社会を実現するために、本当に社会が望む民意とは何か、そして、それ以上に重要なことだが、その現実的な実現方法を具体的かつ真剣に考え、あるいは「こうすれば社会は理想に向かう」という方向を示すことができる人を発掘・育成・登用し、理想に向けての政治的な行動力を発揮する必要がある。

ビジョンと、それ以上に重要なことだが、ビジョンを実現するための具体的なプロセスが政治機能の本質だろう。決して選挙に勝つことではない。つまり、理想社会にたどり着くためのビジョンなくして、政治は世の中を良くする機能を持たないし、そのビジョンとプロセスなしに、本質的な意味で世の中を良くする政治家たり得ない。

選挙結果は民意だろうか?

民意と選挙結果は似て非なる概念である。顧客が手作りの「おにぎり」を食べたいと思って買い物に出かけても、店頭に添加物の入った「カレーパン」と「インスタントラーメン」しか並んでいなければ、どちらかを買う以外に空腹を満たす方法はない。インスタントラーメンを選んだからと言って、それが顧客の好み(民意)だと言えるのだろうか?

店頭にカレーパンとインスタントラーメンだけを置き、選挙の争点を極端に絞るのは、政治家が票を取るために有効だからだろう。どの候補者も選挙に勝つために必死であることは理解できるが、だからといってこの方法を続けるということは、政治が社会を理想に近づけることを永遠に放棄しているということではないのだろうか?日本では1996年に施行された小選挙区制度が重大な転換点となり、小泉首相の頃からこのようなやり方が一般化したように思える。争点を絞って選挙を戦うのは、幅広い層から票を集めることができるが、民意を矮小化して有権者から白紙手形を受け取る行為に近くなる。政治家にとって魅力的であることは想像できるが、選挙戦術が民主主義の精神からどんどん遠ざかる構造になっている。

以上の理由から、「マシなもの」を選ぶ選挙結果に、真の民意が反映されているとはまったく限らないのだ。真剣に民意を政治に反映させようと考えるのであれば、「マシな社会」ではなく、青臭くも「理想の社会」を語らなければならない。たとえば、ディズニーリゾート誘致はマシな議論に過ぎないが、ディズニーリゾートの実現がいかに労働者の所得を増加させるかを説明できた時、そして実現までの道筋に具体性が生まれた時に理想の議論に近づく。辺野古移設断固反対は(言葉は悪いが)やはりマシな議論であり、辺野古移設を阻止した後でどのような社会を作るかの具体的な青写真が描かれ、それを実現する人材が育ち始めるときに理想の議論に近づく。

世界的なベストセラー「7つの習慣」で、著者のスティーブン・コヴィー博士は、「すべてのものは二度作られる」と述べている。第一のビジョンの創造と、第二の現実の創造である。それが商品でもサービスでも法律でも社会制度でも、この世界に存在するすべてのものは、いったんは誰かの頭の中で描かれたものだ。私たちの心の中で描けない社会は実現することができない、とも言える。

コヴィー博士はまた、組織が失敗するのは、ほとんどの場合第一の創造においてであるという。「マシな選択」を続けながら、理想の社会に近づくことはできないのだ。

サイレント・マジョリティ

私は、沖縄のサイレント・マジョリティとは、基本的な社会の方向性、つまり、沖縄が本土並みを目指して進んできた振興計画のあり方と、それが生み出した環境問題、格差・貧困問題、共同体の分裂など、社会の現状に疑問を持っている層ではないかと感じている。選挙において、そのような民意に最も近いものは、「非投票率」ではないか。店頭に並んでいる「カレーパン」も「インスタントラーメン」も、自分たちが望むものではない、という意思表示は「無投票」という行為に少なからず現れている。

その証拠に、例えば1997年12月21日、普天間飛行場の受け入れの可否を決する際の名護市の市民投票の投票率は82%だった。そこに関心のある論点が存在すれば、市民は投票へと動くのだ。国民市民が政治に無関心だというが、より正確には、「カレーパン」や「インスタントラーメン」に関心がないということなのではないか。

選挙権を行使することはいいことだという。みんな選挙に行こうと呼びかける。しかし、本当は、国民のほぼ全員が、すべての選挙に、実質的に投票を行っているとことはないだろうか。「おにぎり」が店頭に並んでいなければ、お店(選挙)に出向かない、という声なき投票行為だ。

この話を私の友人としていた時に、彼がふと興味深いアイディアをつぶやいた。「無投票も候補者の一人として計算するのはどうだろう?」 もし、「1—投票率」(投票しなかった率)が「当選者」の得票率を上回った時には、民意に叶う候補者が存在しなかったとして、その任期中は首長なしで行政運営を役人たちに任せるのだ。数年であれば首長がいなくても行政は回る可能性は高いし、誤った方向性を示すくらいならなら、政治機能をいったん停止する方が有効な社会運営となるかもしれない。選挙戦術のための争点ではなく、ほんとうに社会が必要とする政策を検討する候補者が増えると思う。

その現実味はともかくとしても、「選挙結果」とは異なる、本当の民意が存在するというメッセージは重要な提起である。政治の目的は選挙に勝つことではない。幸福な社会の実現である。政治家の仕事は、国民と市民を幸せにすることだろう。ほんとうの政治が広がるために私に何ができるか、宜野湾市長選挙をきっかけに、もう一度考えてみようと思う。

2016年1月28日沖縄タイムス+プラスに掲載された。

甘酸っぱいあんがとろ~りお肉にからみ、龍の瞳の有機JASのご飯もモリモリ。
有機ネギをトッピングすると食感に変化がつきます。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚肩ロース1㎝(4枚)
伊平屋の塩(適量)
有機粗挽き黒こしょう(適量)
ムソーの有機薄力小麦粉(適量)
オーサワの一番搾り菜種油(適量)
宮城農園のEM有精卵・溶きほぐし(1個)
〔純米酒、美濃有機純米酢(各大4)、デルモンテ有機トマトケチャップ(大3)、有機しょうゆ、粗糖(各大2)、片栗粉(小1/2)〕
有機長ねぎ・斜め薄切りにし、水にさらして水気をふく(1本)

作り方:
①豚肉は筋切りをして塩、有機粗挽きこしょう各少しをふり、有機小麦粉を薄くまぶす。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を深さ1㎝ほど注いで中火で熱し、①を溶き卵にくぐらせてから並べ入れ、こんがりと色づくまで両面を3〜4分ずつ揚げ焼きにし、取り出す。
③②のフライパンをきれいにして、を入れて煮立てて、とろりとしたら②の肉を戻し入れて全体にからめる。器に盛って有機長ねぎをのせ、有機こしょうを少しふる。

☞お皿はウェッジウッドクイーンズプレーン。乳白色の優しさが料理の色を引き立てます。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

オーガニックカレ-と有機大根のつなぎ役は削り節。無農薬のご飯にも合うけど、
国産小麦粉のおうどんと食べるのもおすすめです。今日はカレ-うどんにしま~す。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚
肩ロース2㎜(450g)
(伊平屋の塩小2/3、有機粗挽きこしょう適量をふって5分おき、水気を拭いて長さ4㎝に切る)
有機だいこん・薄いいちょう切り(1/2本・450g)
有機たまねぎ・縦半分に切り縦に薄切り(1.5個)
有機しょうゆ(大1.5)
削り節(3パック・15g)
オーサワの無添加カレールウ(6皿分・120g)
オーサワの一番搾り菜種油(小3)

作り方:
スイスダイヤモンドのソテーパンオーサワの一番搾り菜種油を入れて、豚肉を中火でさっと炒め、有機だいこん、有機たまねぎを加えて2分ほど炒める。
②水1200mlを加えて煮立たせ、アクを除き、有機しょうゆ、削り節を加える。火を止め、カレールウを加えて溶かし、ひと煮立ちさせる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

スパイシーな下味につけこんだ無投薬刀根鶏をこんがり焼きつけてこうばしく
いただきます。

【末金典子】


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材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏もも肉(大2枚・500g)
高千穂牧場無添加生乳100%ヨーグルト(1/2カップ・100g)
おろし有機にんにく(1片分)
無添加カレー粉(小2)
デルモンテ有機トマトケチャップ(小2)
伊平屋の塩(小1)
オーサワの一番搾り菜種油(大1)
有機パクチー・有機イタリアンパセリなどでも可(適宜)

作り方:
①余分な脂身をとった鶏肉に、おろし有機にんにく、伊平屋の塩をもみ込む。
②ポリ袋に生乳100%ヨーグルト、無添加カレー粉、有機トマトケチャップ、①を加えてもみ、空気を抜いて口を閉じる。
③冷蔵庫で2時間以上おく。約3日間保存可能。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を熱し、③の鶏肉を、つけ汁を軽くきり皮目を下にして入れ、弱めの中火にして蓋をし、3〜4分焼く。上下を返し同様に3〜4分焼く。
⑤再び上下を返し、蓋はせずに中火にして約1分、表面がカリッとするまで焼く。
⑥器に盛り、好みで有機イタリアンパセリ、あるいは有機パクチーなどを添える。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

有機野菜の甘みをしらすの塩味が引き立てます。

【末金典子】


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材料:
アルチェネロの有機スパゲティ1.4㎜(240g)
しらす(50g)
有機春キャベツ(3.5枚)
無添加野菜だし(150〜180cc)
国産有機レモンの皮(適量)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(大7)
有機にんにく(2かけ)
有機唐辛子(2本)
24ヶ月発酵熟成させたトラチャンの無添加ナンプラー(適量)

作り方:
①有機春キャベツは大きめのざく切りにする。
②有機スパゲティをゆで始める。ゆで上がる2分前に①の有機春キャベツを加え、一緒にゆでる。
スイスダイヤモンドのフライパンにオリーブオイル、有機にんにく、有機唐辛子を入れて熱し、香りが立ったら24ヶ月発酵熟成させたトラチャンの無添加ナンプラー(適量)を加える。オイルによくなじませたら無添加野菜だしを加える。
④ゆであがった有機スパゲティと有機春キャベツを③に加え、ソースがひと煮立ちしたらしっかり混ぜ合わせる。
⑤仕上げる直前にしらすを加え、オリーブオイルをまわしかけて、よくあえて乳化させる。☞しらすは塩分が高いものもあるので、使う前に味見して、加減しながら加える。
⑥皿に盛りつけ、有機国産レモンの皮をすりおろし香りをつける。

☞お皿はパリのサントノレにショップを構えるアスティエ・ド・ヴィラット(Astier de Villatte)の「フルール」。写真中央に薄く「LOVE」の刻印が見える平皿です。

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おしょうゆを控えめにし、無投薬尾崎牛やお野菜の持ち味を生かします。
もっちりとした食感に、ほのかな辛みが広がるお焼きを副菜に。

【末金典子】


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材料(あっさりすき煮):
宮﨑産の無投薬尾崎牛の切り落とし肉(300g)
有機春菊(1わ・約160g)
有機玉ねぎ(1個)
有機しょうがのせん切り(1かけ分)
だし汁(2カップ)
純米酒
有機しょうゆ
タカラの有機本みりん

作り方(あっさりすき煮)
①有機春菊は長さ4㎝に切る。有機玉ねぎは幅1㎝のくし形に切る。牛肉は食べやすく切る。
ルクルーゼの鍋にだし汁、有機しょうが、純米酒、有機しょうゆ各大さじ3、有機本みりん大さじ2、有機玉ねぎを入れて中火にかける。煮立ったら牛肉を加え、アクを取りながら(尾崎牛はまったくアクが出ませんが)肉に火が通るまで煮る。煮汁を残し、肉と有機玉ねぎを器に盛る。
③鍋に有機春菊を入れ、さっと煮て②にのせ、煮汁をかける。

材料と作り方(有機大根お焼き):
❶有機大根1/3本(約450g)は皮をむいてすりおろし、ざるにあげて200gくらいになるまで水気を切る。ボールに入れ、片栗粉大さじ2〜3、無添加青のり小さじ1/2、伊平屋の塩少々を加えて混ぜる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油小さじ1を中火で熱し、❶の1/6の量をスプーンで入れて直径5㎝ほどに広げる。残りも同様にし、弱めの中火で両面をこんがりと焼く。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

トマトの酸味とパプリカの甘さが絶妙な煮込みと、くたっとするまで煮込んだ
菜の花の食感が新鮮なオイル煮を添えて。

【末金典子】


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材料(紅豚のパプリカ煮込み)
沖縄県産紅豚肩ロースかたまり(500g)
有機トマト(4個)
伊平屋の塩(適量)
有機白ワイン(100cc)
有機玉ねぎ(1個)
有機にんにく(1片)
パプリカ(2個)
有機ピーマン(6個)
無添加鶏ガラスープ(水400cc・大2)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(大2)

作り方(紅豚のパプリカ煮込み):
①豚肉を4㎝角に切り、きつめに塩をして1時間ほどおく。
②有機トマトは湯むきにして横半分に切り、種をざるに取り出して手で押しながら汁をこす。身は細かく切ってこし汁と合わせておく。
③有機玉ねぎは薄くスライス、有機にんにくはみじん切り、パプリカ、有機ピーマンは2㎝大に切る。
④鍋にオリーブオイル大さじ1と有機にんにくみじん切りを入れ弱火にかけ香りが立ってきたら有機玉ねぎのスライスと伊平屋の塩ひとつまみを入れ蓋をして10分ほどときどき混ぜながら蒸らし炒める。
⑤④に②の有機トマトを加え蓋をして5分煮て、木べらでつぶしながら煮る。
⑥⑤にパプリカ、有機ピーマン、伊平屋の塩ひとつまみを入れ蓋をして5分ほど蒸らし煮込む。
スイスダイヤモンドのフライパンにオリーブオイル大さじ1をひき、①の豚肉の水気を拭いて入れ中火で表面を焼き余分な脂を拭き取ってから白ワインを加え煮汁が半量になるまで煮詰め、煮汁と豚肉を⑥の鍋に入れ鶏スープを加え沸いたらアクを取り、蓋をして弱火で40〜50分煮込んで、伊平屋の塩で味を調える。

材料(ターメリックライス):
岐阜県下呂産有機JAS龍の瞳(2合)
カルピスバター(10g)
ターメリック(小1/2)
伊平屋の塩(小1/2)
水(400cc)

作り方(ターメリックライス)
❶米は研いでザルにあげておく。
ハリオ製フタがガラスの炊飯鍋に❶の米と残りの材料をすべて入れ、普通に炊く。

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今日7日は七草です。

歴史は平安時代にさかのぼります。朝廷では一月七日に若葉を摘み、冬の寒さを打ち払おうとする習わしがありました。一方、海を隔てた中国でも、この日に7種類の菜の煮物を食べれば、万病にかからないという言い伝えがありました。
七草がゆは、この日本と中国の風習が合体し、一月七日に、一年の無病息災を願い、七草を入れたおかゆをいただいて、冬に不足しがちな野菜を補い、お正月の暴飲暴食で疲れた胃袋をいたわるという古人の知恵が、
現代に生き続けている行事なんです。

お休みモードからふだんの生活に切り替えるきっかけとしてはとってもおすすめです!苦みのあるものを食べたいときはからだが浄化を求めているサインともいえそうですね。

我が家は天然の焼き鮭や無添加の数種のお漬け物を添えていただきます。

【末金典子】


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☞ 春の七草は、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。この若草を龍の瞳といっしょに炊いてお粥を作ります。焼き鮭とお漬け物で頂きました。もちろん無添加。スーパーで売られているお魚にはph調整材など多くの添加物が含まれているものが少なくありません。成分表示を確認して購入します。できれば国産、天然、非解凍を選びます。

柴漬けオーサワのものをグリーンリーフで購入しました。「昔ながらの梅干し」はサンエーハンビータウンに置いてある50種類の梅干しの中で唯一無添加のもの。おいしい漬け物を食べるとほっとします。このシリーズでもたびたび登場しますが、安心安全な食材を提供する卸企業、オーサワ(昭和23年創業、本社東京都)、ムソー(昭和44年創業、本社大阪)は数多くの素晴らしい食材を揃えている良企業です。両社とも、オーガニックという言葉が存在する遥か以前からこの分野で努力を重ねている相当な老舗であることが素晴らしいですね。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

焼き餃子の要領で、お水を入れてふっくら蒸し焼きにします。
こんがりとした焼き色が食欲をそそります!

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚
ひき肉(450g)
無添加シウマイの皮(30枚)
オーサワの一番搾り菜種油(大3)
〔有機玉ねぎ・みじん切りにし、片栗粉大3をまぶす(大1/2個)、原木椎茸・みじん切り(3個)、有機ねぎ・みじん切り(3/4本)、有機しょうが・みじん切り(小1.5)、伊平屋の塩(3/8)粗糖(小3/4)、純米酒(小3/4)、メガシェフの無添加オイスターソース(小3)、有機しょうゆ(小1.5)、マルホンの太香ごま油小1.5)、宮城農園のEM有精卵・溶き卵(1個)〕

作り方:
①ボウルにひき肉、Aを入れてよく練り混ぜ、30等分にして無添加シウマイの皮で包む。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油をひいて①を並べ、軽く焼き色がつくまで中火で焼く。水をシウマイの高さ1㎝くらいまで入れてふたをして、強目の中火で水分がほとんどなくなるまで5分ほど蒸し焼きにする。最後はふたを取ってしっかりと水分を飛ばす。

☞無添加シウマイの皮は、私の記憶にある限り沖縄県内の小売店では見たことがありません。シウマイ、餃子などの皮は、オイシックスで取り寄せます。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

骨付き肉で作るチキンステーキはうま味が段違い!
手作りデミソースをかければ、華やかなごちそうに仕上がります。

【末金典子】


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材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏もも骨つき肉(大2本・500g)
オーサワの一番搾り菜種油(大1)
伊平屋の塩(少々)
有機粗挽き黒こしょう(少々)
純米酒(大2)
マッシュルーム・石づきを除いて縦4等分に切る(6個)
有機トマト缶・ホール(1/2缶・400g)、
カルピスバター(20g)、カゴメ有機ウスターソース(大2)、粗糖(大1)、有機しょうゆ(大1/2)〕
大山純生クリーム(適量)
有機パセリ・みじん切り(大1)
ロメインレタス(適量)

作り方:
①鶏肉は骨に沿って切り目を入れ、関節で半分に切って伊平屋の塩有機粗挽き黒こしょうをふる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油を中火で熱し、鶏肉を皮目を下にして入れ、3〜4分焼く。こんがりとした焼き色がついたら、上下を返して2〜3分焼き、純米酒をふって蓋をし、5分ほど蒸し焼きにし、取り出す。
③②のフライパンをきれいにしてマッシュルームとを入れ、中火で有機トマトをつぶしながらとろりとするまで煮詰める。
④器に②を盛って③と大山純生クリームをかけ、有機パセリを散らし、ロメインレタスを添えます。

☞沖縄で乳化剤などの添加物が含まれていない生クリームはほとんど入手できませんが、私の知る限りパレット久茂地地下のリウボウ本店に大山純生クリームが置いてあります。このお店は沖縄で最も良い食材が揃う場所ですが、車を停めにくいのが難点で、できればおもろまちのリウボウなどにも置いて欲しいと密かに希望しているところです。

【樋口耕太郎】

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新しい年が始まりましたね!
今年の沖縄のお正月はまるで常夏!?とでもいうぐらい暖かい毎日でしたが
あなたはどんな2016年の始まりをお迎えでしたでしょうか。
私はと言いますと、ごくごくオーソドックスに、大晦日は年越しそばをいただき、
紅白歌合戦を観て今やもうついていけない流行歌のお勉強をこなし、
おせち料理をゆっくり作り元旦にお雑煮・お屠蘇とともにいただき、
初詣には普天間神宮までランニングで行ってお参りをし、初風呂の後は
ヨガも楽しみ、あとはひたすら読書とお料理とDVD三昧というお正月でした。
久々にそういうのんびりとした時間を持つことができましたので、
改めて昨年という年を振り返ってみました。
あなたにとってはどんな一年でしたでしょうか。
禍福さまざまでしたが、とりわけ、戦後70年にあたる年として、いろいろなことを
考えた年だったように思います。

話は少し遡りますが、2001年9・11の後に、アメリカでブッシュ大統領に
武力行使権限を与える決議に対して、上院は98人、下院は420人、
ほかの全員が賛成するなかで、たった一人だけ反対票を投じた下院議員が
いたということを覚えておられるでしょうか。バーバラ・リーという女性議員です。
彼女は、武力の悪循環が制御不能にならないように、熟慮して
決断すべきだと異論を提示しました。すべてが同じ流れに動くときに、
圧倒的多数に対して、一度冷静に考えようという投げかけは、とても
勇気がいる、大きな意味のあるものです。

日本では、安全保障関連法が9月に成立しました。これは、暮らしを
左右する大きな転換です。集団的自衛権の行使容認や、その先の
憲法9条改正が取り沙汰される流れのなかで、賛成にしろ反対にしろ、
私達個人個人がしっかりと考えを持って判断できるようにしなければ
ならないのだと思います。誰かがやってくれるだろう、誰かが考えてくれるだろう
とはもう言っていられないときなのではないでしょうか。
今後もしっかりと注視していきたいものですね。

しっかりと考えたい暮らしの問題は、ほかにもいろいろとあります。
原発やエネルギーの問題をどう解決し、暮らしやすく接続可能な社会に
していくのか、
貧困や経済的な格差をどうなくしていくのか、
都市と地方の格差を少なくし、どこに住んでいても豊かに楽しく
生活できるようにするにはどうすればよいのか、
子育てしやすい社会や、高齢者が安心して暮らすことができる世の中に
するには……。

麗王で様々な立場の方々とこういったいろいろなお話をさせていただいていて
いつもつくづく感じることですが、私達は多様な考えや立場の人たちと
共生しています。
それぞれの人を慮り、相手の気持ちをきちんと理解して行動しつつ、
自分の考えもしっかりと持って誠実に伝えていきたいものだと、
新年の最初に改めて思いました。

今年も麗王でのひとときを優しさや楽しさで包むことができますように。
私もそんな想いで今日からスタートをきりたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

*************

7日の木曜日は七草です。
歴史は平安時代にさかのぼります。
朝廷では一月七日に若葉を摘み、冬の寒さを打ち払おうとする習わしが
ありました。
一方、海を隔てた中国でも、この日に7種類の菜の煮物を食べれば、万病に
かからないという言い伝えがありました。
七草がゆは、この日本と中国の風習が合体し、一月七日に、一年の無病息災を
願い、七草を入れたおかゆをいただいて、冬に不足しがちな野菜を補い、
お正月の暴飲暴食で疲れた胃袋をいたわるという古人の知恵が、
現代に生き続けている行事なんです。
お休みモードからふだんの生活に切り替えるきっかけとしてはとっても
おすすめです!
麗王では4・5・6日はおせち料理を、7日はこの七草粥を
御用意しておりますのでぜひ召し上がってみてくださいね。

.。・:*:‘★、.。・:*:・‘☆、.。・:*:・‘
麗王
トリニティ株式会社
末金典子

今日はもちろん定番のおせち料理とお雑煮です。


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大阪風のお雑煮は白みそ仕立て。お肉やお魚は入れず、お餅とお野菜だけを具に精進風に仕上げます。カツオ昆布の合わせだし、有機白味噌、有機大根、有機金時にんじん、みつば、有機もち、イクラが材料です。有機京にんじんの鮮やかな赤色は、白みその中でひときわ映え、紅白の彩りがめでたさを感じさせます。お餅は新潟産の有機餅を焼かずにゆでて入れます。

筑前煮は、無投薬平飼いの刀根鶏もも肉、里芋、れんこん、有機にんじん、原木椎茸、有機しょうゆ、タカラの有機本みりん粗糖、カツオ昆布の合わせだし汁が材料です。椎茸は原木椎茸が手に入る場合は必ずこちらを購入します。菌床栽培のものと比べて香りも味もずいぶん異なります。主役の無投薬平飼いの刀根鶏を、煮汁にコクを出すのとうまみを凝縮させるため、先に焼いて表面にこんがり焼き目をつけます。もう1つの主役、根菜は水から下ゆでしておき、雑味をなくしてやわらかく煮ることができるよう準備し、合わせだしと有機しょうゆとタカラの有機本みりんと粗糖で煮てとろみを出し素材に味をしっかりしみこませます。

私たちは料理に白糖をほとんど使いません。甘いだけで砂糖本来の風味がありませんし、料理に使うと何となく粗暴な味になるという印象です。私たちは沖縄県産の粗糖をよく使います。粗糖は精製する前のミネラルや栄養分を含んだ茶色い砂糖で(三温糖などの茶色とは違います)、料理を控えめかつふくよかに引き立てます。残念ながら沖縄県産の有機砂糖はほとんど存在しません。

これも我が家のお正月の定番、柔らかくて、甘辛い味がしっかりしみた煮豚沖縄県産紅豚肩ロース、みやぎ農園のEM有精卵、有機ネギ(青い部分)、有機にんにく、有機しょうが、純米酒、有機しょうゆ、粗糖で作ります。

かずのこは塩かずのこ以外は添加物が入っていますので、自分で塩抜きをしてから、だし汁、有機しょうゆ、純米酒、粗糖、有機唐辛子で味付けします。塩抜きしてから、だし汁、純米酒、有機醤油、粗糖、有機赤唐辛子で5時間漬け込みます。私たちはいわゆる料理酒は使いません。手頃な純米酒を使います。お酒としておいしい方が、料理に使ってもおいしいと思うからです。

他にも、黒豆、紅白なます、丹波の黒煮豆、無添加のいくら、無添加のかまぼこ、さばの塩焼きなど盛りだくさんにお祝いします。いくら名門北海道のカネコメ田中水産のイクラオイシックス経由で取り寄せました。沖縄県内で無添加のいくらやかまぼこを入手できるところを私は知りません。

【樋口耕太郎】

年越し有機そばは本格派奥出雲そば専門店本田の有機出雲そば。ごはんは岐阜県下呂産の「龍の瞳」(有機JAS)を、ハリオ製フタがガラスの炊飯鍋で炊いたごはんに、有機納豆に有機しょうゆ、有機万能ねぎ、鰹節、みやぎ農園のEM有精卵を混ぜていただきます。

今年の【きょうなにたべた?】シリーズはFile003.から始まりましたので、1年間で311種類の料理を作ったことになります。私たちはこれをおよそ 10年間続けていますので、恐らく3000食の異なる料理を試しながら、私たちの毎日の食の質を高めることが私たちの意識や体調や生産性や幸福度など、人 生全体にどれだけ影響を与えるものかを理解しようとしています。

私たちの確信を一言で表現すれば、食べるということの質を高めることは、人生を決定的に変えることになるということです。このことはどれだけ強調してもし 足りないと感じています。現代社会では、食の重要性があまりに過小評価されていて、そのことによる損失の大きさにほとんどの人が気がついていないように見 えるのです。

私たちの体の100%は、私たちが食べたもので作られています。同様に、私たちの活動のすべては、食べたもの(一部呼吸)から取り入れたエネルギーに100%依るものです。体に取り込むエネルギーの質の差によって、人生の差が生じるのは当然の原理でしょう。

そうであるならば、仕事で成果をあげたいと思うとき、情熱ある人生を望むとき、人とより深いつながりを求めるとき、より豊かになりたいと考えるとき、食事の質を低下させることほど非合理な選択はないと思います。

同様に、私たちがより良い社会を目指すとき、より幸福な社会を構築しようとするとき、豊かな政治を実現しようとするとき、収益力のある事業を生み出そうと するとき、価値ある教育を広げようとするとき、社会に豊かな食事を提供することなしにはとても難しいことだと思うのです。

私が企業を経営するなら、従業員には最高品質以外の食事をできれば取って欲しくはありませんし、私が政治家ならば国民の食の質をいかに高めるかを考えず に、国の繁栄はないと考えるでしょう。日本の教育問題も、子供たちの食を改善するだけで、その半分は解消するような気がします。

子供たちに質の高い食事を提供するのは、大人の社会的責務でしょう。そうであるならば、私たち自身が、まず、美味しい食事を毎日楽しむべきだと思うのです。

【樋口耕太郎】


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メリークリスマス!
一昨日の祝祭日に既に豪華毛ガニディナーをいただき、
昨日のイブはこの一年間の御褒美に、
沖縄県内で最高のお魚を仕入れているとのウワサに高い(魚問屋さん情報)
「いすけ」で高級すしをいただきましたので、今日はいつも通りのおうちごはんと
することにいたします。

前日からオーガニックオリーブオイルに漬け、油の力でしっとり&うまみを
アップさせた紅豚のオイルマリネのハーブポークソテーは、
焼いてもずっとやわらかです。

【末金典子】


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赤と緑のピーマンで、クリスマスディナーを彩ります。

材料(豚のオイルマリネ):
沖縄県産紅豚のロースとんかつ用(4枚)
有機にんにくの薄切り(1片分)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう

作り方(豚のオイルマリネ):
①豚肉は赤身と脂身の間に4〜5箇所切り込みを入れて、筋切りをする。
②保存用の密閉袋に①、有機にんにく、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう少々、ラウデミオ・オリーブ油大さじ4を入れ、袋の上から手でよく揉み込む。冷蔵庫に入れ、一晩おいてなじませる。

材料(ハーブポークソテー):
沖縄県産紅豚
のオイルマリネ:上記参照。マリネ液を軽く拭いたもの(4枚)
有機ピーマン、赤ピーマン(各4個)
ドライ有機ローズマリー(小2)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう

作り方(ハーブポークソテー):
①豚のオイルマリネは室温に30分おく。有機ピーマンはそれぞれ縦半分に切る。
スイスダイヤモンドのフライパンにオリーブ油小さじ4を熱し、有機ピーマンを入れて炒める。伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々をふって水大さじ2を加えて炒め、しんなりしたら器に盛る。
③フライパンをきれいにして火にかけ、豚のオイルマリネを入れて焼く。ハーブと、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々をふって、両面にこんがりと焼き色がつくまで焼き、取り出して②の器に盛る。
④フライパンに水大さじ4を加えて火にかけ、肉汁と混ぜる。ふつふつとしたら、豚肉に回しかける。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

今年のクリスマスは平日なので祝祭日の今夜イブイブディナーをいただきます。
北海道出身のお友達にいただいた新鮮な毛ガニと、
海の幸をフレッシュハーブでいただくオーガニックパスタ、
パリパリ食感が美味しいロメインレタスのサラダです。

【末金典子】


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今まで何種類かバジルペーストのジェノベーゼパスタを作っていますが、その中でも最高でした。質の良い油とはまぐりのソースがパスタ全体に絡んで、ふくよかな一品です。

材料:
アルチェネロの有機スパゲティ(160g)
はまぐり(砂出し済み・小16個)

有機バジルペースト:
有機バジル(80g)
有機にんにく(小2かけ)
松の実(大4)
ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(大8)
無添加粉チーズ(大4)

ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(大2)
有機白ワイン(100ml)

作り方:
①はまぐりは殻をこすり合わせるようによく洗い、ざるにあけておく。有機バジルは固い茎だけを除き、有機バジルペーストの材料をすべてフードプロセッサーにかける。
②鍋で湯を沸かし、伊平屋の塩(分量外)を加えて有機パスタを表示時間より2分短く茹でる。
スイスダイヤモンドのフライパンにオリーブ油、はまぐり、有機白ワインを入れ、ふたをして強火で火を通す。殻が開いたらはまぐりを取り出す。
④茹で上がった有機パスタを③のフライパンに加え、パスタにスープをしみこませるように合わせる。スープが半量になったら有機バジルペーストを加えて溶かし混ぜ、はまぐりを戻して合わせたら出来上がり。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

人は本能的につながりを求める存在です。社会から切り離されることは人生における最悪の出来事のひとつであり、人は何よりも孤立を恐れ、必死に自分の居場所を見つけようとして「戦って」います。

沖縄社会(に限りませんが)におけるつながりが希薄化するほど、多くの人のつながりを求めたいという気持ちが高まるのは自然なことでしょう。これ対して最も効果的に応える、典型的なパターンの一つが、「敵」に対峙してまとまることで、これが沖縄ナショナリズム(本土から見ると左派になります)高揚の一因になっているような気がします。

この場合、つながることが一義的な目的ですので、「敵」は恣意的に決定されます。一般的には、(辺野古のように)最も「分かりやすい」ものが選択されます。これが、基地問題としては本質的にはるかに重要であるはずの浦添新軍港にまったく議論が向かない理由ではないでしょうか。

もし人々の関心の矛先が、お互いつながることを優先に決められているとするならば、社会における議論は、その問題が本質的に最重要かどうかという基準で選ばれにくいということになります。むしろ県民の「関心」に応えるのが民主主義であり、メディアの役割であるがゆえに、本当に重要な問題、たとえば貧困などが、政治や報道の主要なテーマとして置き去りにされてきたようにも見えます。

この仮説に異議のある人はいらっしゃると思いますが、仮にこれが正しかったとするならば、私たちが最もしなければならないことは、沖縄社会に前向きで生産的な意味でのつながりを復活させることであり、そのためには、どうしても自立生産的な産業が必要だと思うのです。

私が考える基地問題の最大の問題は、仮にそれが解決しても、沖縄県民を不幸から解消するに過ぎず、それだけでは決して県民を幸福にしないということです。基地がなくなって幸福になるのであれば、本土の多くの県はとても幸せに暮らしているはずです。

基地が沖縄県民を不幸にしているという側面は大いにありますが、逆に、(つながりを失うなど)沖縄県民が不幸だからこそ基地問題が拡大しているという因果関係はないでしょうか?基地に反対する気持ちは私も全く同じですが、私たちは県民を本当に幸福にするために、より深く思考し、活動すべきではないかと思うのです。

お元気ですか?
街にクリスマスキャロルが流れるころ、北風は寒くても心はウキウキしてきますね。
クリスマスはだれもが幸せを感じるシーズンです。

このクリスマス、実はキリスト教よりも古い起源をもっていることを
ご存じでしたか?
クリスマスはイエス・キリストの誕生日を祝うものではありますが、もともとは
ローマで行われていた冬至の祝祭をキリスト教が取り入れたものだと
いわれているのです。
冬至の日、昼が一番短くなりますが、この日を境に光はまた徐々に
復活していきます。この光の死と再生を祝うとても大事な祝祭だったようです。
クリスマスのころ、人々の希望がもう一度復活します。
贈り物をしあうのは、そのことをお互いに歓び、わかちあうため。
またこのころには、目には見えない世界からたくさんの妖精たちもやってくると
されています。
このクリスマスのシーズンにあなたの心にある希望にもう一度、
目を向けてみてはどうでしょう?

さて。
今年も残すところ10日となりました。
あなたにとってどんな一年でしたでしょうか。

この一年本当にお疲れさまでした。
今年もいろいろと御苦労があり大変でしたね。
あなたは今どんなお気持ちでお過ごしでしょうか。
お疲れになっていませんか。
心配事はございませんか。
夜はよく眠れていますでしょうか。
ご病気などされていませんでしょうか。
楽しいことはありましたか。
困ったことなどありませんでしょうか。……

日々麗王に立ちながら、ふと手をとめて、こんなことばかりを思います。
あの人のお顔、この人のお顔…。
とても不安定な世の中の今、たくさんのお店の中から、麗王を選んで
いらしてくださることが、どんなにありがたいことかと考えると、
こんなふうにみなさまのことを思わずにはいられないのです。
この前いらしてくださった時、何かひとつでもお役に立つことはできただろうか。
行ってよかったと思っていただけただろうかと、一人一人のお声を聞きに
お伺いしたい気持ちで一杯です。
いつものように麗王に行ってはみたものの今日はつまらなくて損をしたと
がっかりされないよう、みなさまの大切なお金を無駄にしないよう、心を配り、
そしてみなさまにどんなふうに楽しく時間をお過ごしいただこうかと深く考えながら、
大きく反省をしながら、お一人お一人の肩にそっと手を当てるような気持ちで
ありたいと麗王を続けさせていただいて今年で20年が過ぎました。

今年のクリスマスプレゼントに、シビル・F・パートリッジという人が書いた
「今日だけは 十箇条」という有名な詩を、あなたにお贈りしたいと思います。

1.今日だけは、幸せでいよう。
2.今日だけは、自分自身をその場の状況に順応させて、
自分の家族も仕事も運もあるがままに受け入れて、
自分が周りに合わせよう。
3.今日だけは、健康に気を付けよう。運動をし、身体を大切に思いやり
栄養を摂ろう。
4.今日だけは、素直になって、人の話を聞いて、
精神を鍛えるために自分が必要とするものを読んで、
いろいろなことを学ぼう。
5.今日だけは、人に正直に、親切になろう。
6.今日だけは、機嫌よく、愛想よくしよう。できるかぎり晴れやかな顔をし、
穏やかな口調で話し、礼儀正しくふるまい、惜しげなく人を褒めよう。
7.今日だけは、今日一日だけを生き抜くことにして、人生のあらゆる問題に
誠実に取り組もう。
8.今日だけは、一日の計画を立てよう。予定通りにはいかないかも
しれないが、ともかくやってみよう。
9.今日だけは、一人でくつろぐ時間を30分だけでも生み出そう。
10 今日だけは、どんなことにも恐れないようにしよう。周りの人を愛そう。
笑顔で一日を過ごそう。

この「今日だけは」というのは、今日だけでよい、という意味ではありません。
毎日、新しい気持ちになって、今日という一日を、一生懸命に生きること。
そうすることで生まれる今日は、明日という未来へとつながり、新しい今日が
やってくるのだ、ということだと思います。

こんなふうに、私は、毎日「今日だけは」という心持ちで、麗王で、
人に向き合うことを、心から大切にしています。

あなたが麗王にいらしてくださった時にお話させていただいている自分が、
全てこの「今日だけは」の表れでありたい。
どうかこの言葉が、気持ちが、あなたの心に伝わりますように。

みなさまのおかげで、こうしてまた一年間、麗王を続けることができました。
本当にありがとうございました。
また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

あなたがどうかこの上もなくお幸せでありますように。

* 年内は30日(水)まで、新年は4日(月)から営業させていただきます。

* 今月BS朝日で放送された沖縄大学・樋口先生出演の
田原総一朗さん司会「激論!クロスファイアー」を見逃した方は
このサイトから御覧になることができますよ~。

.。・:*:‘★、.。・:*:・‘☆、.。・:*:・‘
麗王
トリニティ株式会社
末金典子

丁寧にとった合わせだしと素材のうまみが体にしみわたる、滋味深い一品です。 軽い食感の油揚げに、ついつい手がのびるおろしかけも添えて。

【末金典子】


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材料:
宮﨑産の無投薬尾崎牛
の切り落とし肉(300g)
里いも小(16個)
なめこ(1袋)
有機糸こんにゃく(約200g)
わけぎ(2本)
だし汁(6カップ)
伊平屋の塩
オーサワの一番搾り菜種油
純米酒
タカラの有機本みりん
有機しょうゆ

作り方(牛肉と里いもの芋煮風):
①有機糸こんにゃくは伊平屋の塩小さじ2をふって手で揉み、洗って水気を切る。鍋に入れてひたひたの水を加え、中火にかける。煮立ったら弱火にして5分ほど茹で、ざるに上げて水気を切る。里いもは皮をむいてボールに入れ、伊平屋の塩大さじ1をふって手でよく揉む。ぬめりが出てきたら、洗って水気を切る。わけぎは幅1㎝に切る。
②鍋にオーサワの一番搾り菜種油小さじ2を中火で熱し、尾崎牛を入れてほぐし炒める。肉の色が変わったら純米酒大さじ4をふり、だし汁を加える。煮立ったら弱火にしてアクを取り、里いも、有機糸こんにゃく、なめこを加える。有機本みりん大さじ4、有機しょうゆ大さじ5を加えてさっと混ぜ、ふたをして、里いもが柔らかくなるまで15分ほど煮る。わけぎを加えてひと煮し、器に盛る。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

みんな大好き懐かしのケチャップ味です。

【末金典子】


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材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏もも肉(500g)
無添加粉チーズ(適量)
有機じゃがいも(2個)
有機ピーマン(4個)
有機玉ねぎ(1/2個)
有機にんにくみじんぎり(小2)
オーサワの一番搾り菜種油(大2)
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう
純米酒

デルモンテ有機トマトケチャップ

作り方:
①有機じゃがいもは皮付きのまま、12等分のくし形切りにする。有機ピーマンは縦半分に切って縦1㎝幅に切る。有機玉ねぎは1㎝幅のくし形切りにする。鶏肉は大きめの1口大に切り、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々をふる。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ1、有機にんにくを入れて弱火にかけ、香りがたったら中火にし、肉とじゃがいもを並び入れる。上下を返しながら焼き色がつくまで約4分焼く。純米酒大さじ1をふり、ふたをして約1分30秒蒸し焼きにする。
③②のふたを取り、有機ピーマン、有機玉ねぎを加えて炒める。有機じゃがいもに火が通ったら、有機ケチャップ大さじ2、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょう各少々で調味して、炒め合わせる。器に盛り、無添加粉チーズをふる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

濃厚な味わいのなかに、さわやかな風味が広がります。

【末金典子】


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【今日なに食べた?】シリーズの第300回は★★★メニューでした。サンエーで販売している唯一の無添加マーマレードは、寿高原食品の自然ジャムです。砂糖を使った照り焼きよりもすっきりした優しい甘さに仕上がります。

材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏胸肉(450g)
スナップえんどう(15個)
たれ[有機しょうゆ、純米酒(各大2.25)、自然ジャム無添加マーマレード(約60g)]
オーサワの一番搾り菜種油(大2)
伊平屋の塩
有機粗挽き黒こしょう

作り方:
①鶏肉は身の厚い部分があれば切り込みを入れ、開いて厚みを均一にし、余分な脂肪分を取り除く。20分ほど室温に置く。スナップえんどうはへたと筋を取り除く。たれの材料を混ぜ合わせる。
スイスダイヤモンドのフライパンに一番搾り菜種油小さじ1を強めの中火で熱し、スナップえんどうを2分ほど炒める。伊平屋の塩有機粗挽き黒こしょう各少々をふってさっと炒め、取り出しておく。
スイスダイヤモンドのフライパンに一番搾り菜種油小さじ2をたし、鶏肉を皮目を下にして入れる。フライ返しで押さえながら4〜5分焼き、裏返してさらに2〜3分焼く。火を止め、フライパンの汚れをペーパータオルで拭く。たれを加えて中火にかけ、鶏肉を返しながらたれを煮からめる。スナップえんどうとともに器に盛る。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

4色の具をのせて、全体をよ~く混ぜていただきます!

【末金典子】


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材料:
ハリオの炊飯鍋
で炊いた岐阜県下呂産「龍の瞳」有機JAS(2合を炊いたもの)
沖縄県産紅豚
ひき肉(300g)
原木椎茸(2個)
ブロッコリー(1/2個)
有機にんじん(1本)
宮城農園のEM有精卵溶き卵(2個分)
有機にんにくみじんぎり(1かけ分)
有機しょうがみじんぎり(1かけ分)
マルホンの太香ごま油(大33️/1)
有機白いりゴマ(適量)

[有機しょうゆ、粗糖、純米酒(各大2)]

作り方:
①ブロッコリーは小房に分け、伊平屋の塩少々を加えた熱湯で2分ほどゆでてざるに上げ、粗く刻んでボウルに入れ、太香ごま油小さじ1を絡める。有機にんじんは皮をむいて斜め薄切りにして細切りにする。原木椎茸は軸を取って粗みじん切りにする。EM有精卵溶き卵に伊平屋の塩少々を加え、溶き混ぜる。
スイスダイヤモンドのフライパン太香ごま油大さじ1を足して中火にかけ、有機にんじんを入れて混ぜながら3〜4分炒める。しんなりしたら伊平屋の塩少々をふってさらに1〜2分炒めて取り出す。
③フライパンをさっと拭いて
太香ごま油大さじ1を足し、ひき肉、有機にんにく、有機しょうがをほぐしながら炒める。色が変わってきたら原木椎茸を加えてさらに炒め、余分な脂を拭いてを加えて全体に絡める。器に龍の瞳のごはん(2合)を盛って4色の具をのせ、有機白いりごまをふる。

*有機にんじんは、4〜5分じっくり炒めて甘みを引き出すのがポイント。焦げやすいので、絶えず混ぜながら炒めます。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

料理研究家の高山なおみさんが雑誌で紹介しておられたサラダの写真に
目が釘付けになりました。
私が子供の頃から母がいつも作ってくれたサラダそのものだったからです。
こんもりレタスにきゅうり。厚く切った無添加のロースハム
今ではもうめったに食べない缶詰の無添加のホワイトアスパラガス
それらを無添加のマヨネーズだけでいただくのです。
たったこれだけのサラダでも普通のスーパーでは材料が揃いません。
無添加のアスパラ缶詰は成城石井オリジナル商品をネットで
無添加のロースハムはこれもネットでオイシックスで、無添加のマヨネーズは
近所の自然食品店グリーンリーフで。
ようやく食材を集めて今日は懐かしい昭和なお味をいただきます。

【末金典子】


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なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

だんだん涼しくはなっているものの、まだまだ夏かのような暑さも残る毎日、
もうすぐ師走だなんてウソのようですね~! 月日のたつのは早いものです。

そして明後日は今年のボジョレーヌーボーの解禁日。
さて、今年のワインの出来具合はどうでしょうか。
あなたはどんな親しい方と秋の夜長に初物のワインをじっくり楽しまれますか?

とても親しい仲の人というと、友人やパートナー、家族の顔が
浮かんできますよね。私の場合、麗王で知り合うことができたあの方この方の
お顔も浮かんできます。
あまりに当たり前なようですが、親しき仲の人が、一人でも自分にいると
いうことは、とても幸せなことであるし、どれだけ心の支えになっていることかしらと
つくづく思うのです。

ではその親しき仲の人に、自分はどのように接しているかしら、どんなふうに
付き合っているかしらと、ふと考えてみると、それはまあ、わがままをしてばかりで
申し訳ないなあという負い目のようなものを感じ、わがままばかりを
押し付けるのではなく、もっと相手の気持ちを思いやらないといけないなと
反省の気持ちが湧いてきます。

また、その反対もあって、例えば、私には姉妹がいないからか年下の素敵な
女性と知り合った時には、ついつい想いが入ってしまい、
アドバイスを求められたり、助けを乞われたら、あれこれとお世話してみたり、
熱く応えてしまったりするのですが、そのうちに相手がどんどん依存してきたり、
何でも与えてもらって、してもらってあたりまえというようになってきてしまい、
こちらが重荷になってくるというようなこともあります。
そこで今度は、彼女を褒めたり励ましたり支えたりするだけではなくて、
よくない点を怒るのではなく叱ってみたりするのですが、そうなると
サッと離れていってしまったり、恨まれたりということになってしまうことがあります。

つまりは、親しき仲だからこそ、ついつい甘えてしまうのです。
まあ、お互い様と言ってしまえば、それでよいのかもしれないけれど、
甘えあったり、わがままを言いあったりするのが、親しき仲かというと、
それは少し違うようです。
人に愛情と思いやりを持って真剣に接するとはどういうことでしょうか?

琉球新報の「南風」に今連載中の、歴代の書き手の中でもピカイチの
法務省沖縄少年院・法務教官の武藤杜夫さんが以下のように
書いておられます。

最近は、叱るより、褒めて伸ばすのが子育ての主流に
なっているようだ。書店に立ち寄り、教育関連の本棚をのぞいても、
そんな方法を勧める書籍が目立つ。こういった子育て論の
煽(あお)りを受けてか、少年院に収容されるのは、叱るばかりの
誤った教育を受けてきた子どもたちだと主張する外部の方が、
ちらほら見られるようになった。本当に、そうなのだろうか?
子どもたちと対話し、生育歴を確認すると、見えてくるものがある。
確かに、叱られっぱなしの幼少期を送った者は存在する。しかし、
非行を繰り返していたにもかかわらず、長所ばかりを褒められて
育った者も多く存在する。やはり、褒めてさえおけばよいと
いうものではないのだ。保護者と面談すると、叱るか褒めるか、
どちらがよいのかという質問を頻繁に受ける。ただ、僕に関しては、
どちらもあまりしないため、両方ともお勧めできないと答えている。
今思えば、少年院に赴任した頃の僕は、よく叱り、よく褒める
法務教官だった。それが、子どもに対する思いやりだと
信じていたからだ。そのことに疑問を持ったのは、
僕になついていたある子どもが「叱ったり褒めたりしてくれるのは、
武藤先生だけ」と愚痴っているのを耳にしたからだ。彼が社会に
帰ったとき、真剣に叱り、褒めてくれる大人が周囲に存在するとは
限らない。僕は彼を、「叱られ、褒められなければ動けない人間に
してしまったのでは」と煩悶(はんもん)した。現在は、叱ったり
褒めたりする代わりに、自分の感情を伝えることを大切にしている。
信頼関係を築いた上で「嬉(うれ)しい」「悲しい」といった
思いを細やかに伝え、相手が感じ、考え、自ら動くのを待つのだ。
時間がかかり過ぎる? 当然だ。子どもたちは、大人の都合で
動かしてよいロボットではないのだから。

なるほど。
私も以前そのような考えに至り、感情を伝え続けてみたのですが、
相手が大人ということもあるのか、伝え方が下手なのか、
なにかどこか機能しない想いを抱え続けてきました。
そして次にふと思い浮かんだ言葉があります。
「寄り添う」ということ。
いつも寄り添う。何があろうと寄り添う。ずっと寄り添う。
親しき仲において、一番すてきな心がけであり、嬉しいことが、寄り添うと
いうことかもしれないなと思ったのです。

例えば、暮らしや仕事において、孤独を感じたり、もしくはとても疲れたり、
その苦痛の状態を説明したくてもできないとき、親しき仲の人に
どうしてもらいたいでしょうか。
そのときは何も聞かず、何も語らずに、ただただ寄り添うということが、どれほど
嬉しくて、どれほど助けられるものかと思うのです。
もちろん、伝えあったり、語りあったり、感じあったりというシェアは大切だけど、
それが出来ないときもあります。そういう時、自分にいつも寄り添ってくれる人が
いるというのは、なんて幸せなんだろうと思うのです。

そして、自分に寄り添ってくれる人が欲しいなら、まずは自分から寄り添うことを
大事にしなければいけません。そういうことを考えていくと、親しき仲というのは、
寄り添いあう、という関係が理想なように思えてきます。
相手に寂しさを感じさせない関係。それは一番嬉しいことではないでしょうか。
そして、そこに留まるのではなく、寄り添って歩くということができたら、
なんて素敵なんでしょう。

あなたには、寄り添うあう人はいますか。
寄り添って歩いている人はいますか。

木曜日はぜひその人と麗王でボジョレーヌーボーを。

*****************

* 麗王で毎年御用意しているボジョレーヌーボーは、
ドメーヌ デュ クレ ド ビーヌ(シュブラン家)のワイン。
シュブラン家はボジョレー地区南西部で5世代前から続くぶどう農家。
現当主のフランソワさんは元農学校教授。2008年にビオディナミを実践する
友人のワインに感動したことからオーガニック、ビオディナミ農法への転換を
決意しました。畑には草花があふれ、みみずなどの動植物が土を耕します。
醸造は、昔ながらの製法でマセラシオンセミカルボニックを実践。
25℃を超えない低温でゆっくりと仕上げます。
そんなシュブランさんのワインは花崗岩質の畑の特長を生かしたミネラル感と
きれいな酸味を楽しむことができる味わいです。
酸化防止剤は入っておりませんので安心してお召し上がりください。

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麗王便りバックナンバー

弊社ホームページ・アップデイトのコーナー

【末金典子】

ここ沖縄でも随分秋の気配が濃くなりつつあり、クーラーも控えめとなって、
身体に優しい感じがいたしますね。
でもその分、酷暑だった夏の疲れが今頃出てきたりしますので、
充分お身体のケアをなさってくださいね。

さて、1970年代に、ローマクラブというヨーロッパのシンクタンクが、
「成長の限界」というレポートを発表し、世界的に大きな話題になった、
というお話を、年配の方からうかがったことがあります。
日本では、バブル経済の崩壊後、地に足の着いた暮らしを見直そうという
気運が高まりました。東日本大震災、ことに福島第一原発事故を契機に、
いま再び、「このまま物質的な豊かさを求める生活でよいのか」という問題が
注目されています。

最近、「歴史の巨大な曲がり角を私達は生きている」という
社会学者の見田宗介さんのお話を新聞記事で読みました。
深刻な環境問題を抱えつつも経済成長を求め続けるべきなのでしょうか。
「生きる歓びは、必ずしも大量の自然破壊も他者からの収奪も必要としない。
禁欲ではなく、感受性の解放という方向です。」と見田さんは言います。

原発事故の直後は、エネルギーの使い方、あり方を含め、私達一人一人の
生活のあり方を見直す時期だと言われました。4年以上経ったいま、
いわゆるパラダイムシフトは起きたと言うことができるでしょうか。脱原発か否か。

原発は一つの例ですが、例えば、普天間基地は辺野古に移設か否か。
大切な問題であるほど、賛成/反対の意見に大きく分かれます。
相容れない意見、異なる立場の人々が、どう折り合いをつけて
共生するべきでしょうか。
否定したり封じ込めるのではなく、ていねいな合意形成を目指す、
そうしたことが必要なのだと思います。

さて。
週末はハロウィンですね。
ハロウィンの始まりは、古代ヨーロッパの原住民ケルト族の宗教行事。
11月1日を新年とする彼らはその前夜に死者の霊が訪れると信じ、
充分な供物がないと悪霊に呪われると恐れていました。そのため魔よけをし、
同時に秋の収穫を祝う祭りを行っていたとか。
その後、多くの聖人たち(Hallow)を祝う万聖節となり、近年、欧米では
魔女やお化けなどの仮装をした子供たちが
「Trick or treat!(お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!)」と家々を回ったり
仮装をしたりして楽しむ日に変化しています。
日本でも注目されるようになったのはここ20年ほどのことで、
子供のお祭りのようになっていますが、ハロウィンの行事がポピュラーなアメリカでは
大人達も本格的な仮装に身を包み、街中はもちろん職場にまで登場。
仲間同士で集まり盛り上がります。

私達もたまには童心に戻って、子供の頃に感じていた単純な「生きる歓び」に
浸ってみるのも大切なことかもしれませんね。

麗王でもかぼちゃ料理や、パンプキンビールをご用意しておりますよ~。
「麗王に来てくれなきゃイタズラするぞ!」

*********************

10月18日に那覇青年会議所(JC)の主催で開かれたパネルディスカッション
「沖縄経済ミッション2015〜現状から考える沖縄の未来〜」において
麗王でもお馴染みの沖縄大学・樋口先生が以下のテーマで話され、
沖縄タイムス・デジタル版で掲載され話題となっています。ぜひ御一読くださいね。
1. 県内格差の問題について
2. 基地返還後の跡地利用について
3. 沖縄振興一括交付金の使い道について

パネリストは元沖縄県副知事の上原良幸さん、
経済博士で評論家の篠原章さん、沖縄国際大学教授の前泊博盛さんと
沖縄大学准教授の樋口さんでした。
http://www.okinawatimes.co.jp/cross/?id=329&p=1

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麗王便りバックナンバー
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本稿は、2015年10月18日に、那覇青年会議所(JC)の主催で開かれたパネルディスカッション「沖縄経済ミッション2015」 〜現状から考える沖縄の未来〜 における樋口の発言を加筆修正したものである。取り上げられたテーマは3つ。

. 県内格差の問題について
. 基地返還後の跡地利用について
. 沖縄振興一括交付金の使い道について

パネリストは、元沖縄県副知事の上原良幸さん、経済博士で評論家の篠原章さん、沖縄国際大学教授の前泊博盛さんと樋口である。

1. 県内格差の問題について

沖縄で格差と貧困がなぜ生じているかについては、複雑な理由が存在するが、一口で言えば、沖縄の事業者に生産性を上げる力がないからだと思っている。こういうと、反論されるかも知れない。沖縄の自立経済を語る上で、私が多くの人と議論が噛み合わないのは、「生産性の定義」が大きく異なっているからだ。私が言う、生産性を上げるということの意味は、規制のない、補助金のない、参入障壁のない、独占形態のない自由市場で、体一つで、努力と、知恵と、経験と、チームワークで外貨を稼ぐという意味である。大変失礼ながら、その意味で、沖縄に実業はほとんど存在しないのではないかと思っている。

もちろん沖縄に何がない、という話をしたいのではない。私たちの経済的自立を語る上で、何が自立かを定義し、そのためにどのような水準の変化が必要かを明らかにする必要があると思うのだ。

実業の本質の一つはプロセス力である。プロセスはもっとも地味で、もっとも退屈で、もっとも努力が必要とされる。それゆえに、プロセス力は社会で最も軽視され、もっとも不足している。プロセスが自分の仕事だと認識している経営者は驚くほど少ない。

アップルコンピューターを創業したスティーブ・ジョブズがプロセス力についてとてもわかりやすい説明をしている。ジョブズは30歳の時、自身が創業した会社をクビになり、ペプシコの経営者だったジョン・スカリーが彼の後を引き継いだ。ジョブズは後にインタビューに答えて次のように言っている。

私がアップルを去った後、スカリーは深刻な病に侵された。同じ病気にかかった人を何人も見てきたが、彼らはアイディアを出せば作業の9割は完成だと考える。そして考えを伝えさえすれば、社員が具体化してくれると思い込む。

しかし、凄いアイディアから優れた製品を生み出すには、大変な職人技の積み重ねが必要だ。それに製品に発展させる中でアイディアは変容し、成長する。細部を詰める過程で多くを学ぶし、妥協も必要になってくる。電子、プラスチック、ガラス、それぞれ不可能なことがある。工場やロボットもそうだ。だから製品をデザインするときには、5000のことを一度に考えることになる。大量のコンセプトを試行錯誤しながら組み換え、新たな方法で繋ぎ望みのものを生み出す。そして未知の発見や問題が現れるたびに、全体を組み直す。そういったプロセスがマジックを起こす。

成功を信じて突き進むチームを見て思い出すのは、子どもの頃、近所に住んでいた老人のことだ。妻に先立たれた80代の男性で、見た目が少し怖かった。私は芝刈りのバイトかなにかで彼と知り合うようになった。ある時彼のガレージでモーターとコーヒー缶をバンドで繋げた古い研磨機を見せられた。それから裏庭に出て一緒に何の変哲もない石をたくさん集めた。彼は石を缶に入れ液体と砂粒を加えた。そしてモーターを動かすと、「明日また来い」という。缶は激しく音を立てていた。翌日彼を訪ね、缶を開けてみると、驚くほど美しく磨かれた石が出てきた。こすれ合うことで摩擦や騒音を生じながら、ありふれた石が美しく磨き上がる。私にとって、この体験こそが情熱を持って働くチームのインスピレーションになっている。ずば抜けた才能を持つものが集まって、ぶつかり合い、議論を戦わせ、喧嘩して怒鳴り散らす。そうやってお互いを磨き合い、アイディアを磨き上げて美しい石を創り出す。(「スティーブ・ジョブズ1995 ロスト・インタビュー」より)

積み重ねられた努力とチームワークがあって、1万もの問題を乗り越える創意工夫があって、何回もの試行錯誤を重ねるプロセスがあって、生産性が生まれる。そのプロセス力が事業力の本質の一つである。

先ほど会の冒頭でコーディネータの平良理事長が、この会の運営について樋口から「お叱りを受けた」とおっしゃっていたのにはいくつか背景があるのだが、たとえば、本会のチラシ、パンフレット上の私のプロフィールが「盛岡県」出身になっている。JCの問題を議論したいのではない。あくまでプロセスの問題として考えると、あれは、ゲラを一回注意深く校正すればいいだけの話なのだ。

また、今回のシンポジウムは6つのテーマが設定されている。6つはそれぞれとても深いテーマで、その中には私がそれほど明るくない分野も含まれているから、自分の言葉に責任を持つためにも、事前にできるだけ調べたい。他の先生方もおそらく同じ感覚をお持ちではないだろうか。

しかしこの会の進め方は、6つのテーマのうちから3つを当日来場者に選んでもらい、残りの3つを捨てるというのだ。私たちが発言の一つ一つに責任を持とうと思って調べようとするものに対して、3つしか取り上げられない。東京からいらっしゃっている先生をはじめ、みなさんご多忙の中で、そのような会の運営方法はどうなのだ、と私が文句を言ったのだ。「それは失礼じゃないのか」と。多少至らないことがあろうと突っ走る、若い人たちのパワーは良い。問題は、その後のプロセスである。私がこれを指摘したのは2日前である。運営側にとっては大問題であろう。実質的に「シンポジウムの基本的な枠組みを組み替えろ」と、間際になって樋口から指摘されたことになるからだ。

ちょっとした危機対応である。臨時で理事会を開くなり、アイディアを根本的に練り直すなり、時間が限られている中で、理念との整合性を保ちながら、最小限の変更で最大限の効果を生み出すためになにをするべきか。たった二日間しかない中、すでに99%の構成と根回しが出来上がっているにもかかわらず、最後の1%の詰めに50%の労力を割く。そのために徹夜でもして、悪戦苦闘しながら、最後の最後まであきらめずに良いものを仕上げる。そのプロセス力が商品力の正体であり、経済の本質であり、事業力であり、自由市場における生産性の源なのだ。

沖縄の未来の経済力とは、つまりJCのプロセス力である。30代以下の君たちが、自由市場において、このようなプロセスを通じて生産性を獲得しなければ、結局沖縄は誰かのお荷物にならざるを得ない。一方で、たとえば東京のビジネスパーソンたちは、このような危機的状況におかれると、何度も原稿を見直したり、最後に「組み替えろ」と誰かから重要な指摘をされたら、何日か徹夜をしてでも帳尻を合わせたり、最後の1%で最大の成果を上げる産みの苦しみを通じて、より良い商品を生み出し、顧客を獲得し、外貨を稼ぎ、彼らが稼いだ外貨の中から私たちは大量の補助金という形で補助を受け、沖縄経済圏では「盛岡県」というクオリティでも事業が成立している。

日本政府は過去43年間「それでいい」と言っている。問題は、私たち沖縄はそれでいいのか?ということだろう。現実を直視して、私たちの事業力をもう一度問い直すべきではないだろうか?自立経済を考えるということは、そういう意味ではないのだろうか?

私がなぜJCに呼ばれたのかということをずっと考えていたのだが、せっかく頂いたこの貴重な機会に、若いみなさんに対して、こういう生意気なことを提案するのも一考だと思った。自由市場のもとで、自分の体一つで、沖縄県民のために外貨を稼いでくる。そういう事業をあなたたちは、今日、やっているだろうか?それは夜中の1時2時を過ぎても最後のゲラに細かく目を通すことであり、結果として「盛岡県」と書かないということであり、あるいは、遠方からいらっしゃる方の気持ちになって、思いやりを示して、それがどんなに間際であっても、絶望的に面倒に思えても、シンポジウムの構成を組み替えるということだ。

私は経済は思いやりだと思っている。今日のシンポジウムのように、沖縄を大好きで、沖縄のためになろうとして本土から沖縄に来てくれる方々が、沖縄の事業家の思いやりとプロセス力に乏しい対応に接して、落胆して帰っていく。この繰り返しが本当に沖縄のためになるのだろうか?これまでと同じ水準の生産性で、今後沖縄経済は持続性を保つことができるのだろうか?

覚悟を持って経営を見直し、真のプロセス力を身につけて、生産性を上げ、そこから従業員に給与を払う。生産性がなければ労働分配を増やすことは不可能である。そのようなプロセス力が貧困と格差の問題を解消するのだと思う。

2. 基地返還跡地の利用方法について

基地返還跡地に限らず、沖縄は多くの土地が「生まれて」いる地域だ。国土地理院沖支所(昭和63年~平成25年の沖県面積の推移)によると、沖縄は1988年から2013年までの25年間で、東京ドーム300個分弱(13.91㎢)の埋め立てをしている。これも新しい開発用地である。これに今後返還される大量の基地が加わる。

この状況で重要なことは、バックミラーを見ないということ。戦後70年間、バックミラーに写っていた後ろの道、社会は、ある程度未来を予測していた。しかし、今後の社会は、今までとは全く異なった道が待ち構えている。だからバックミラーを見ながら運転したらどこかで必ず事故を起こす。その最大の変数は人口動態である。

たとえば、日本の年金制度は時間の問題で大きな修正を余儀なくされるだろう。少人数の若者が多数の高齢者を支えるようになれば、現在65歳の年金支給年限が近い将来70歳、ひょっとしたら75歳まで引き上げられることはほぼ間違いない。私たちの世代は70歳、75歳まで現役で働くことが当たり前になるだろう。それは、孫に小遣いを渡す程度の収入ではなく、私たちの普通の生活を支える、携帯を使う、インターネットを使う、車の維持費を払う、豊かな食材を買う、そいういう水準の収入のことを言っている。必然的にそれを可能にする労働環境が存在しなければならない。ところが、「70歳の私」がおもろまちで働く場所を探しても、どこにも適当な居場所がない。これが基地返還の最大の問題である。私たちが将来働けない街を作っているということだ。

那覇市では生活保護の問題が拡大し続けている。被生活保護者は2000年から2014年までの14年間で、70%以上増加して1万1千人を超え、2014年予算で209億円の税金を使っている(データは2015年1月5日沖タイムス、那覇市健康福祉概要、那覇市統計書による)。増加分のおよそ9割弱は50歳以上だ。生活保護増加の問題は、50歳以上の再雇用の問題である可能性が高い。私は50歳になったので、おもろまちでは働けない体になってしまった。このような、全然違う将来がこれから先に待ち受けている。

特に年齢が20歳から39歳までの出産可能な女性の人口が、これから25年間で半分以下に減少する市町村が、日本全国で900弱存在すると推定されている(増田寛也著『地方消滅』)。地方が消滅に向かうときに何が起こるかといえば、働き手がいなくなる。今年オープンしたライカムのイオンモールではすでにそのことが起こっている。巨大なショッピングセンターを開発すれば、どうやって顧客を獲得するかという以前に、そこで働く人が大量に必要だ。しかし、人がなかなか集まらない。期間限定とはいえ、バイトの時給といえば最低賃金が当たり前だったこの沖縄で、時給1500円で募集しても人が十分に集まらない。

基地返還跡地で、広大な埋立地で、開発をしようとする、ショッピングセンターをオープンしようとする、医療施設を作ろうとする。しかし、そもそも若者がいない。だからといって、高齢者と女性が働ける環境は存在しない。こういった社会設計の根源的な間違いが生じているが、過去70年間のバックミラーを見て都市計画すると、まさにこのような街ができるのだ。

70歳の私たちが働ける街を作るためには、発想の転換が必要である。あと数年たてば団塊の世代が70歳に突入して、介護される立場になる。介護するのは団塊の世代ジュニアである。彼らは40代の働き盛りで、課長だったり、部長だったり。その人たちが、「すみません、介護のために、今週午前中は休みを取ります」という働き方が普通にでき、それでもなお、2割、3割の高い生産性を持続的に産まなければならない。そのためには、全く異なった働き方のパラダイムが必要になる。ところが、沖縄は長年労働者が日本で一番虐げられてきた地域である。彼らに豊かな労働環境を提供できなければ、単に事業で利益を上げるという問題を超えて、私たちの社会がそもそも成り立たないのだ。

しかも、人口動態は、多くの経済予測と比較して正確な将来推定が可能である。だからこそ、私たちは今すぐ対応しなければならない。それにもかかわらず、私たちは違う問題を議論し過ぎてはいないだろうか。この対応が後手に回ることで最も割を食うのが、若者であり、シングルマザーであり、年収100万円台で働く非正規雇用者である。教育問題、DVの問題、依存症の問題、子育ての問題、こどもの貧困の問題、深夜徘徊の問題、自殺の問題、生活習慣病の問題、就職の問題。若者をはじめとする、「弱者」の本当の問題を、大人は誰も真剣に考えていないのではないか。私は学生と接していて、そういう失望感が、若者の間に広がっているような気がする。

自分の人生を前に進めたいのだが、バックミラーを見て設計された固定的な社会構造が目前に立ちはだかる。大人は現状維持を望んでいて、若者の問題を真剣に考えていない。私たちはこういう、沖縄の将来を担う、しかし現在は弱い立場にいる人のために真剣に考えなければならない。

本土との格差を縮めるために、振興開発計画を中心に大量の補助金が投下され、実際格差は縮小しつつある。しかし、補助金が不均等に配分されてきたために、結果として県内に大きな格差を生んでしまった。この格差は、現状維持を求める大人と、未来を切り開きたい若者の格差でもある。既得権を維持したい保守層と、社会的弱者の格差でもある。

バックミラーに映っている量の事業、量の開発ではなく、社会を固定化し、既得権を維持するだけの事業ではなく、もっと質を勘案する、ひとりひとりが月曜日が楽しくなるような職場はどこにあるのだ?そういった職場を作ることができる実業家は、誰なのだ?沖縄の事業家の中で誰が明日から従業員の給料を3割増やせるのだ?あるいは1年後から3割増やせるのだ?休みを2割増やせるのだ?70歳の高齢者を20人採用できるのだ?そのためには、現在の商品ではダメだから、サービスではダメだから、営業じゃダメだから、マーケティングじゃダメだから、経営のやり方を変えなければならない。そういう順番で事業の全てを見直さなければならない。しかもこの自由市場で成果を上げなければならない。補助金に頼らず、参入障壁に頼らず、独占形態に頼らず、である。

これから沖縄はどんどん補助金が削がれていく中で、不可逆的に自由市場にさらされていく。その先端で、生産性を上げ続けなけばならないが、その生産性を上げる環境は今までとは全く異なるということを認識しなければならない。

そして、このような事業が必要とするインフラは何だろう?都市機能とはなんだろう?交通は何が適当だろう?そのような企業で働く従業員にふさわしい住環境とはどのようなものだろう?そういう順番で、未来に必要なものから逆算して、基地返還跡地の利用方法を考えるべきだろう。

3. 沖縄振興一括交付金の使い道について

お金は劇薬である。人間を天国にも地獄にも追いやる魔法の薬だ。私たちはその魔法の薬をたくさんもらっているのだが、その薬をどう使うか、処方箋が存在しないのだ。薬屋さんに行って、劇薬をもらって、処方箋がどこにもない様子を想像してもらいたい。しかもこの薬は砂糖に包んであって、口当たりが良く、即効性と中毒性があり、みんなこぞって服用するものだから、社会のいたるところで、激烈な副作用が生じている。現代社会、本土復帰以降の沖縄は、このような状態に置かれている。政治や行政に頼らず、私たちが自分たちの手で処方箋を書かなければならない。

本土復帰以来43年、振興開発計画に基づいて、本土に追いつくことを目標に、つまり本土の平均を目指して経済成長を重視してきた。その結果、本土との経済格差は多少縮まった。しかし、その過程で、振興開発計画によって投下された大量の補助金が、沖縄県に不均等に分配され続け、県内に大きな格差を生んで、貧困の問題をはじめとする、数々の社会問題を生み出しているというのが、私の認識である。

例えば、酒税の減免措置。沖縄振興開発特別措置法に基づいて、沖縄で製造販売される泡盛に関して、35%の減免措置が本土復帰以降43年経過してもなお継続している。現在泡盛の蔵元は県内47。ただし、この減免措置を受けることができるのは、復帰時に蔵元だったこの47社だけだ。新規参入が事実上認められていない。既得権を持つ蔵元は、税金の減免措置のために、安価に商品を販売できるため売り上げを伸ばし、大手蔵元は特に巨額の利益を得ている。

だからといって彼らが新しい事業展開をできるかといえば、沖縄社会ではあまり目立つことができない。業界の序列を変えるような新規事業はまったく歓迎されないし、ある蔵元がいくら儲かっているからといって、従業員一人あたりの給与を700万、800万円にすれば、「なんでお前だけそんなに給与を払っているのだ?」と周囲から声なき圧力を受けて、浮き上がってしまう。結果として、イノベーティブな事業に投資もできず、従業員に多くを分配することも叶わず、バランスシートの中に現金がたまっていく。お金の使い道がないものだから、ある蔵元のように4人の同族経営者に4年間で19億4千万の報酬が支払われる(2014年11月2日朝日新聞デジタル)。県内格差の象徴的な事例である。

私たちの創意工夫とプロセス力で新しいものを生み出すことができるような、文化的、経済的、社会的土壌を生み出さなければならない。沖縄では二次産業が育たない、私たちは島国だから工場を作れない、と良く言われるが、世界で最も時価総額が高いメーカーはアップルである。彼らの製造拠点は中国である。世界で最も価値の高いメーカーは、実は地元で製造していない。それにもかかわらず、製造収益を地元に取り込んでいる。なぜそれが可能かといえば、制度でも補助でもないお金でもない、人の発想と情熱とプロセス力による。

いかに人を生かすようにお金を使うか。今までの発想を転換させるようなお金の使い方を見つけなければならない。子供に多額の小遣いを渡せば、人を潰してしまう。それとは全く違った、人を生かすような使い方をしなければならない。

そのヒントのひとつは「外貨」だと思う。沖縄が戦後まとまって県外からお金を稼いだ時代は2回しかないと思う。1945年終戦後から7年間の密貿易の時代。米軍の資材を流して、与那国経由で台湾、香港とつながり、当時のお金で、個人で100億円の収入を得た人がいたくらい。散々外貨を稼いだが、7年間で終わった。

もう一つはベトナム戦争のコザロックである。一晩でドラム缶にドル札がいっぱいになるくらいの外貨を稼いだ。どちらの時代も、とても個性的な人材を大量に輩出した。外貨を稼ぐ過程で生まれてくる創意工夫とダイナミズムが、大いに人を育てるのだ。しかし、それ以来、沖縄は集中的に外貨を稼いだことはない。

沖縄の自立経済とイノベーティブな人材育成のカギは外需にある。周囲とのバランスを取らなければならない沖縄社会において、沖縄の事業家の中で、外需型の事業家は個性的な方が多いように見える。これを事例に出したら本人に怒られるかもしれないが、お菓子のポルシェの経営者沢岻カズ子さんは、紅芋色のポルシェに乗っている。普通の経営者であれば、「レクサスに乗りにくいから、クラウンにしようかな」、という配慮が必要な沖縄社会で、彼女は堂々とポルシェに乗っている。それは彼女が外貨を稼いでいることと無関係ではないと思う。経済的に自立し、社会に胸を張って、自分を生きている。

また、70歳以上のウチナーンチュと話すと、これが同じ県民かと思うくらい率直に発言する人が多い。「おまえ、それはおかしい」と。普通のウチナーンチュだったら、口にしないようなことも、はっきり口にする。自分の意見を公言して憚らない。私は、それは復帰後の補助金経済が始まる前に社会に出た経験のある世代だからではないかと思っている。外需と自立経済は人を育てるのだ。

だから私たちは視線を外に向けなければならない。このような条件に該当する、外貨を稼ぐことができる企業が沖縄を見渡して、どこにあるかと考えてみると、私は、南西航空を買い戻して、沖縄のフラッグシップとして、人を育てて、腰が抜けるほど外貨を稼ぎ、自力で稼いだ収益をトップではなく、ボトムに幅広く、社会全体に再配分する事業再生を実現するべきだと思っている

向社会的な投資で収益を生み出す、インパクト投資という概念が世界で広がり始めている。これは政治に頼る必要がない。行政に頼ることもない。たった一人の事業家が、株式の譲渡と経営力でできることだ。私たちが実現すべき経営のイメージを伝える象徴的な事業になるだろう。オレンジの翼が沖縄に戻ってきて、飛行機が一回発着するたびに、その収益が県民のために使われる。そのお金を教育に使っても、農業に使ってもいい。

現在日本トランスオーシャン航空(旧南西航空)の売上は約400億円。東アジアと日本の地方都市にルートを広げ、アジアのダイナミズムを取り込み、売り上げを1000億円に伸ばし、その経常利益率が2割だとしても、毎年税引後で100億円くらいのキャッシュを生み出す事業を実現することは容易なことだ。そして、他人のお金ではない、自分が稼いだそのお金を社会のためにどう使うかを真剣に考える。

とても突飛なことのように聞こえるかもしれないが、自由市場で稼いでいる人たちは、普通にこういうことをしているのだ。それを沖縄でやろうじゃないか。そうすれば、日本全体が、「沖縄はすごいな」、「事業で社会が変わるんだ」、と感じるようになる。

日本の地方都市から見ると、東アジアの観光客や経済が、沖縄を経由してどんどんやってくる。「沖縄の南西航空が地方に経済を運んできてくれた」、ということを目の当たりにすれば、全国的に沖縄のことをもっと真剣に考えようという気持ちが生まれるのは当然のことだろう。本土と対立するのではなく、沖縄が沖縄以外の人の役に立つ。その姿勢が、心でつながる沖縄ファンを全国に増やし、結果として沖縄の発展をもたらす。そういう事業を作ろうじゃないか。そういう発想を持つ人が、事業が、お金を活用すれば、とても豊かな社会になる。そういう会社では70歳の人が普通に働いているはずだ。シングルマザーが出産後、普通に1年間有給休暇をもらえるはずだ。

そのような企業が沖縄から生まれるためには、どういう都市開発がふさわしいのか、基地返還をどう設計するべきなのか、そういう順番でものを考えるべきだろう。

4. 質疑応答: 自由市場での競争について

Q生産性を飛躍的に増加させる方法について、自由市場の激しい競争環境を前提として考えるべきなのだろうか?新自由主義経済の枠組みが格差を生んでいるということではないのか?

樋口: とても良い質問をいただいた。「自由市場で生産性を上げる」と表現すると、規制緩和、自由競争を主な手法とする新自由主義的な激しい競争環境を想起させる。そのイメージで「自由市場」を捉えれば、さらに格差にドライブをかけるような印象を与えてしまったかもしれない。

私はまさにこの世界に10数年いたため、この環境がどれだけ過酷なものかよくわかっているつもりである。それを沖縄のような地方で再現しようとしても、みんな心臓発作を起こしてしまう。そんなことに持続性はないし、そのような経済原理を私たちの社会に取り込む必要は全くないと思う。

ただ、素晴らしいことに(というべきか)、この新自由主義経済が機能しなくなり始めている。それにはいろいろな理由があるが、その一つはやはり人口動態である。どれだけ顧客が来ても、どれだけ売り上げがあっても、どれだけ利益が確保されていても、商品が優れていようが、マーケティングがうまくいっていようが、働く人がいなくなって黒字で倒産という事例が出始めている。今の時点でもこの状態なので、5年後、10年後、新自由主義経済は根源的に激しい修正を余儀なくされるだろう。

先に、沖縄では労働者が虐げられてきたと申し上げたが、これは世界的な現象でもある。労働者を叩けば叩くほど企業収益が上がるという発想で、新自由主義経済は「成長」してきたのだが、肝心の労働者が疲弊しきってしまっている。若者がたくさんいた時はそれでも良かったが、今はもう労働者の絶対数が不足している。どれだけ補助金を獲得しても、中国からどれだけ観光客が来てくれても、ほんとうに真剣に人のことを考えなければ、そもそも事業が成り立たない。単に給料を倍にしたからといって人が集まってくれるとは限らない環境で、生きるとはなんだろう?働くとはなんだろう?楽しい月曜日にするために何をしたらいいのだろう?このような、人の心と思いやりを経済活動に取り込まなければ、事業活動そのものが自由市場で戦えないという時代が到来しつつある。

それに呼応するように、経営者の意識が変わり始めている。今までは従業員の給与を減らして、叩けば叩くほど収益が上がるという、企業収益と労働分配はトレードオフの関係にあると考えられてきたのだが、今後は決定的に変化する。従業員を幸せにするほど、彼らが元気になればなるほど、結果として事業収益が上がるのだ。このことを、ポップなセミナーではなく、ハードな科学者が証明しはじめている。この事実が、心理科学、社会科学のレベルから経営に浸透し始めると、それを実証しながら大いに事業を伸ばす経営者が実際に生まれてくる。従業員をとことん大切にすることで、今までとは全く異なる水準の生産性を生む事業モデルが仮に沖縄から生まれたら、今までとは全く異なる労働環境で、豊かな収益を生みながら、楽しく幸福に働けるのだという、次世代の経済原則をみんなが沖縄から学ぶことになる。

そういう会社には人が集まる。幸福な従業員が働いている会社は、幸福な顧客を引きつける。そして、幸福な顧客は財布が緩む。お金を使う。さらに、収益が地域に還元されることがわかっていれば、南西航空を利用すれば、この会社の商品を購入すれば、きっと自分の売り上げは、地域をよくするために使われるのだという、今までとは全く違った信頼関係が企業と消費者の間で生まれる。そうすれば、単に飛行機を利用する、商品を購入するという意味を超えて、社会全体のために、消費者が慈善家として機能するようになる。経営者のパラダイムシフトによって事業の発想が変わりさえすれば、70億人の消費者を慈善家に変えることも可能である。

これは時間の問題で生まれる。世界のどこかで。どうせならばこれを沖縄から生み出そうじゃないか。その1社が、2社が、10社が生まれると、世界から見た沖縄ということの意味が変わる。沖縄社会が異なったパラダイムで世界から見られる。沖縄の問題は、日本全体の問題である。日本の問題はやがて中国の問題になる。中国ではもう、労働人口が減り始めている。人件費が高くて、中国から生産拠点が流出する時代になっている。次にはインドへ広がる。この沖縄モデルが東アジアに拡散する。私たち沖縄がその中心で活動するべきではないか。その沖縄がどの社会よりも優しくて豊かで、75歳が、若者が、シングルマザーが普通に、幸せに働いている。沖縄の真の21世紀ビジョンはこのようにあるべきだろう。

(以上)

*本稿は2015年10月26日、沖縄タイムスデジタル版に掲載された

紅豚の焼き肉・サムギョプサルを手軽に! 無添加キムチは焼くと
香ばしくなって、モリモリ食べられます。

【末金典子】


写真をクリックすると拡大します。

材料:
沖縄県産紅豚肩ロース8㎜(400g)
妻家房の無添加白菜キムチ(200g)
サンチュ(20枚)
えごま(20枚)
有機にんにくうす切り(2かけ)

A:マルホンの太香ごま油(大2)
伊平屋の塩
(小1/3)

有機粗挽き黒こしょう
(適量)
ユウキ食品の無添加コチジャン(適量)

作り方:
スイスダイヤモンドのフライパンに豚肉が重ならないように並べて中火にかける。4〜5分して焼き目がついたら上下を返し、ペーパータオルで脂をとる。空いた場所でキムチを炒めて取り出す。
②豚肉がしっかり焼けたら取り出し、食べやすい大きさに切って器に盛り、キムチを添える。サンチュの上に、えごま、豚肉、有機にんにく、無添加キムチをのせて巻き、をつけて食べる。

☞ えごまとシソは似ているようで、随分違った味わいになります。調達できるのであれば是非えごまで。

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

フレッシュトマトのソース、サルサをかけてさっぱりと!
あつあつチキンに冷たいソースの組み合わせがGood!です。

【末金典子】


写真をクリックすると拡大します。

材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏胸肉(3枚): 4等分のそぎ切りにして、伊平屋の塩(小1/2)有機粗挽き黒こしょう(少々)をすり込む。
有機トマト(2個):粗みじん切り
有機玉ねぎ(1/4個):みじん切り
有機ピーマン(2個):みじん切り
オーサワの一番搾り菜種油(大2)
ムソーの有機薄力小麦粉(適量)

イタリア産有機白ワインビネガー(小2)、宮崎県西澤養蜂場製のはちみつ(小1)、伊平屋の塩(小1/2)、タバスコ(少々)]

作り方:
鶏肉を焼く: スイスダイヤモンドのフライパンに一番搾り菜種油を中火で熱し、鶏肉に有機小麦後を薄くまぶして皮目から並べ入れる。3分ほど焼いて焼き色がついたら裏返し、さらに3分焼く。
②サルサソースを作る: 有機トマト、有機玉ねぎ、有機ピーマン、を混ぜ合わせてサルサソースを作ってかける。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

沖縄では今までなかった、ちょっと異色の取り合わせによる「沖縄経済ミッション2015」が開催されます。

10月18日(日曜日)午後1時より、沖縄大学にて。ニコ生で全国同時配信もなされるようです。

沖縄の問題は「辺野古」米軍基地移設だけではないのは当たり前だが、内在化している問題はほとんどメディアにのることはない。日本政府と対立する政治性だけがクローズアップされがちで、米軍占領下から「ヤマト世」へ移行し、現在に至るまで沖縄が抱え込まざるを得なかった構造的な問題性は腫れ物に触るかのように扱われてきた。そういった問題のいくつかを、金融の専門家にして沖縄大学人文学部准教授、トリニティ株式会社代表取締役をつとめる、沖縄に移住して10年の樋口耕太郎さんに意見をうかがった。

■沖縄で繁栄するモールができれば廃れる町もある■

藤井:沖縄の北中城村に巨大ショッピングモール「ライカム」が2015年4月にオープンしました。イオンのショピングモールです。米軍基地の返還地ですが、もともとは米兵のゴルフ場として使われてきた。その前は沖縄のアメリカ統治下の司令部の名前です。それをそのまま流用するのがある意味で沖縄的だなあと思いつつ、ぼくも見に行ってきました。周囲の道路は大渋滞でしたが、施設の中は広いし、衣食住関連のショップの数はすごい。沖縄の人たちはもちろん、内地や中国、韓国などアジアや世界中から観光客が押し寄せていましたし、米軍基地関係の家族連れも多くて、すごくカオスなかんじがしました。

しかし、近くのコザ(沖縄市)に目を転じると、コザの商店街という商店街は壊滅状態のありさまです。繁栄する町があれば、廃れる町もあるというセットで考えないと何も見えないということを痛感します。コザの夜の飲食店街の「中の町」も含めて、コザのアーケード街は中央パークアベニュー(かつてのセンター通り)やそれに連なるアーケード商店街は、見るも無残です。もっとも、ライカムは町ではなくショッピングモールですが、これからライカムの影響でコザや他の街の商店街も、もう息の根を止められるのではないかと思ってしまいます。

樋口:コザは見ていて苦しい気持ちになります。今は誰も打つ手が無いという感じで放置されているかのようです。多くの方々がたくさんのことを試みてきたと思いますが、対処方法そのものよりも、発想の仕方が問題を悪化させているのではないでしょうか。「基本的にはコザには価値のあるものなどないから、だから何かを作らなければいけない」という前提で発想をすると、一等地の地上げをしてコザミュージックタウンをつくるという結論になる。心臓が悪くなったので外科手術で新しい臓器と取り替えようというイメージでしょうか。その発想を変えてみるということです。「コザは寂れたとはいえ、まだ本島で一番魅力的だし、此処しかないものがまだまだある街だ」という前提で考えると、外科手術よりも、体に栄養を行き渡らせるために血流を良くする方法が適当かもしれない。傷口を開いて、心臓移植をするような、一等地を地上げして箱ものを造るようなやり方じゃない。鍼灸治療のように、そこには面白いものがたくさんあるのだから、血流を回してそこに栄養分を行き渡らせようじゃないかと。例えばの話ですが、幹線道路を除いたすべての道路で路上駐車を解禁するとか。そうすると、コストもかからずに人が街にもどって来る。一番少ないコストで、味のあるコザのコンテンツを活性化出来るのではないか。「この街には良いものがあるんだ」という発想で プロジェクトを進めることが、よいメッセージを広めると思う。ミュージックタウンの何が気になるかと言えば、コザ市民が「今の自分には自信がない」と言っているかのように感じられることです。

藤井:コザは戦後に米軍が基地をつくるために土地を強制接収することによってできた街です。それにともなって基地と共存してきた歴史もあり、たとえば「デイゴホテル」はオーナーは最近亡くなり、いまは新しく建てかえられてしまいましたが、90年代に何度か泊まってしたけれど、こんなに歴史を感じられる所があるのだと思いました。もっと中央パークアベニューも賑やかでした。ところが今は名店だったニューヨークレストランすらつぶれてしまいました。

樋口:なくなったんだ・・・。

藤井:数年前に行ったときに閉店してました。窓ガラスも割られてひどい状態です。「チャーリー多幸寿」だけが営業しています。地元で昔からやっているのは、BCスポーツと照屋楽器店など数軒だけです。通りを上がっていった所にあるテナントビルの「コリンザ」もいまひどい状況です。たしかむかしは大型電器店が入ってた。一階にテーブルがいくつかあって、人がつっぷして寝ていました。コザは独自の歴史があり、それを観光のウリにしてはいますが、沖縄フリークや、歴史好きにはいいかもしれないけれど、もうそういった資源では多くの人を呼ぶのは限界なのかなあという気にもなりました。ミュージックタウンもそうだけれど、コザロックで町おこしをやろうとしたわけで、いまはエイサー会館を造ろうとしているのです。確かにエイサーのさかんな地域だからそういう発想はあるだろうと は思うのですが・・・。

樋口:僕が言っているのは多分10年前だったら機能するプランであって、今はもう手遅れかもしれない。10年前とは言わなくても、5年前だったらまだ面白い店はあった。ここ2 ~3 年で急速に寂れたかな。

藤井:たしかに急速にゴーストタウン化したのはここ2~3 年ですね。

樋口:もう手遅れになっちゃったのかな。

藤井:コザ十字路の銀天街なんて見る影もないですよ。戦後あそこは一番にぎやかな所だったのですけれど、現在は道路を拡張して道路に面した建物の壁に、コザの歴史が絵巻のようにした壁画が描いてある。

樋口:街ってこんなに簡単に変わっちゃうのだね。

■沖縄で50歳以上の生活保護受給者が増えている状況をどう考えるか■

藤井:コザのあちこちには昔の街の面影が残っているスナックとかクラブをリニューアルしてやっている店がごくわずかあるけれど、まち全体の魅力につながっていない。街づくりは一朝一夕でできるものではないけれど、基地に付随して発展してきた街や、米軍基地の返還地はまとめてでかい箱ものをつくるか、ショッピングモールをつくるパターンが目立ちます。もちろん、そうではない例も浦添の港川の米軍住宅をそのまま再利用したショップが立ち並んだ区域(港川ステイツサイドタウン)など一部にはあります。この間行ってきたら、ケーキ屋やカフェ、古着屋に中国から若い女性たちがたくさん来ていました。ところで、樋口さんの金融の専門家の視点から見ると、経済をまわす意味では箱ものをつくるほうが楽なんですか。

樋口:ハコモノは時間的に早く出来上がるし、お金さえ払えば人が作ってくれるものだから、よりよい商品やサービスを生み出したり、苦労して人材を育てたり、頭を使 う必要も汗を流す必要もない。安易というか、その方が楽だと考える人は多い。大きなお金も動くし、街づくりを手がける当事者の実績にもなりやすい。自分たちが世界中のモノを見て、文化的なものを経験して、膨大な資料に目を通して、たくさん勉強して、そのうえで地元にある資源を生かしてやっていきたいとい う、時間や手間のかかる街づくりは敬遠されちゃうのではないかな。

藤井:樋口さんは沖縄では50代以上の生活保護者がすごく増えていて、それは仕事が無いからだという指摘をされています。一方で、ライカムが出来て、以前のゴルフ場の時の従業員は80人くらいだけど、今は3千人位になっている。雇用が増えたから若い人たちはすごくいいことなわけですが、樋口さんは『週刊金融財政事情』(2015.5.25 号)にこう書いておられます。すこし長くなりますが、抜粋させていただきます。

現在人口約30万人の那覇市では、1万1809人(2014年10月現在)の被生活保護者が存在する。最低値5788人を記録した1993年から20年間増加を続け、倍増した。これら保護世帯にかかる2014年度予算が約209億円。54億円弱が一般財源から支出され、市財政を強く圧迫している。80年から長きにわたって減少傾向にあった被生活保護者数は、2000年前後を起点に急上昇に転じている。2000年に6870人だった被生活保護者数は、2014年度には1万1809人となり、72%増加した。2000年から2014年は、翁長雄志知事が那覇市長を勤めた期間でもある(データは2015年1月5日沖縄タイムス、那覇市健康福祉概要、那覇市統計書による)。(中略)

たとえば、人口約260万人の大阪市には他都道府県から日中1000万人の流入があるが、島嶼圏の沖縄はこのような広域経済圏をもたない。島国で経済のパイが変わらないため、競合する事業が生まれれば他の地域の顧客が奪われることになる。顕著な事例は、北谷美浜地区のアメリカンビレッジ再開発によって崩壊状 態に瀕している隣町のコザだろう。基地返還のモデルケースといわれている北谷美浜地区の評価は、コザの衰退とセットで考えなければ実態をとらえることはで きない。

琉球イオン、サンエーの大手2社が2000年から2014年までの間に1000億円近く売上げを増やしたということは、地元の小売店や自営業者の売上げがそれだけの規模で奪われた可能性があるということだ。個人事業主で廃業した人も少なくないだろう。地域を支えていた共同体も変化したに違いない。

ショッピングセンターの開業や再開発に伴って新たな雇用が生まれる一方で、新たな雇用の「受け皿」から漏れる人たちが少なからず存在する。50歳以上の労働者だ。地元に根づいた商売が成り立たなくなれば、転職を考えなければならないが、50歳を超えて再就職先をみつけることは容易ではない。これが2000年以降、50歳以上を中心に被生活保護者数が急増し続けている基本構造ではないだろうか。

実際、2000年からの14年間で増加した4939人の被生活保護者のうち、50歳以上が実に9割弱(4325人)を占めている。50歳以上だけでみると、同期間114%の増加率である。2000年以降の被生活保護者数急増は、シニアの再雇用問題である可能性が高い。

しかし、被生活保護者数増加の一因がショッピングセンターの急増だったとしても、イオンやサンエーを批判することはお門違いだ。彼らの立場で株主に対して 責任を果たそうと思えば、それ以外の選択肢は事実上存在しない。ダイナミズムあふれるグローバル社会において、地域の変化は避けられないことであり、悪いことばかりではない。大手企業が新たな雇用を生むこと自体は地域にとって明らかなメリットであり、生産性の低い業態が淘汰され、新たな産業が生まれる構造変化は社会の活力源でもある。1990年以降、伝統的な製造業の雇用が大幅に減少するなかで、シリコンバレーの新興企業が大量に雇用を創出して、アメリカの国力を支えているのは典型的な事例だ。

問題の本質は、ショッピングセンターの増加ではない。古い産 業が淘汰されることでもない。(語弊があるが)古い共同体が崩壊したことでもない。これらの変化は避けられないことであり、私たちは変化を前提に未来を創造せざるをえないのだ。本当の問題は、「私たちが現在生み出している産業のなかに、将来の自分たちが健康で幸福に働ける場所が存在しない」ということ、そして「再開発で街並みが変わったあとに新たな人のつながり(共同体)が生まれにくい社会設計を放置している」ことにある。

樋口:オープンしたてのイオンライカムでは、始めの数ヶ月という条件付きですが、時給1500円くらいで募集している。沖縄で一番時給が高いから若い世代には飛びつく人もいる。確かに雇用は増える。絶対数で失業率は下がる。とりあえず彼らの購買意欲も生まれるし、経済的にはプラスしかない様に見えるけれど、その影で社会は確実に壊れている。質的な変化は目に見えにくいので、見逃されがちです。すぐに は問題にならないのですが、放置しておくとボディーブローのように後から効いてくる。目に見えないものは、想像力を働かせないと認識出来ない。社会政策や経営を未来志向で捉えると、その時点では証明されていないものであっても、ときには直感を信じて行動しなければならない。社会も同じだと思います。50代以上の生活保護の増加も、ショッピングセンターとの因果関係が必ずしも明確だとは言えませんが、生活保護という症状に現れている以上、必ず「身体」のどこかに異変が生じているはずです。それが「内蔵」なのか、「神経」なのか、「血液」なのか、身体の内部を常に意識しながら社会を捉えないといけないと思うんですよ。そのためには多少大胆な仮説も必要です。

藤井:事象と事象を関連づけて想像力を働かせて見ていかないと本質はわかりにくいということですね。こちらを立てればこちらが立たないというように、そうした沖縄の急速な「変化」も視野に入れながら議論をする必要がある。辺野古に反対するのはもちろん賛成なのですけれど、樋口さんも指摘されていますが、他の海岸に目を転じると埋め立てだらけで、皮肉なことに立入禁止の米軍基地の海岸が一番綺麗だったりする。どんどん護岸工事をしてきた。辺野古の海も大切ですが、一方で開発振興ということで自然を壊してきたこともきちんと視野に入れるべきじゃないかと私はいつも思うのです。だって護岸工事された浜は観光資源にはならない。

樋口:ほんとうにそう思います。複眼でものを見る必要がありますね。

■幻の政策アドバイザー■

樋口:じつは僕、一昨年浦添市の副市長になりかかった事があるんです。副市長は民間からでも、どこから登用されてもいいのですけれど、さすがに内地出身の副市長はないだろうということで、政策アドバイザーに内定したのです。話の発端は、2013年2月に松本哲治氏が当選して浦添市長になった時のことです。元々、彼は「浦添新軍港受け入れ容認」という立場で候補になりました。ところが、自民党県連から支持されたもうひとりの対立候補の西原さんが、当時の儀間市長(軍港容認派)に対抗する為に、翁長那覇市長(当時)のバックアップを受けた形で「軍港受け入れ反対」を主張したのです。このため、選挙直前に松本さんも「軍港受け入れ反対」へと立場を切り替えた。あの一瞬だけ翁長さんは実質的に「浦添への新軍港移設反対」の立場にまわったともいえます。

形勢不利だった松本さんでしたが、蓋を開けてみれば、保革相乗りの「オール沖縄」的な票が想像以上に広がり、「軍港受け入れ反対」の公約を背負ったまま勝っちゃった訳です。儀間さんにとっても、自民党にとっても想定外だった。松本さんの後の説明によると、松本市長が誕生した後で、翁長さん(当時・那覇市 長)は、「(自分が推薦した西原さんではなく)松本さんが通ったのだったらいいや」、と言わんばかりに、受け入れ容認派に逆戻りしてしまった、と。

その結果、たった一人、沖縄で松本市長だけが「軍港受け入れ反対」という立場になってしまった。軍港受け入れ反対という姿勢がどれだけ周りから反発されるか、松本さんは後になってその意味を実感したと思うのです。浦添新軍港を含む浦添西海岸の埋め立て工事では8千億円のカネが落ちると言われていますから、 計画が前に進めば「20年間は食える」と経済界は考えていた。実際に軍港受け入れを表明した儀間市政では、2002年以降てだこホールや浦添美術館がオープンし、小中学校の整備が進むなど、多くのお金が落ちて、儀間さんの票に繋がり、長期に市政が安定していたわけです。

それらの勢力が全部松本市長の敵になってしまったわけです。「ふざけるな、松本」という経済界やらの声がデカくなって、あまりに反対が激しいものだから、 彼は困ってしまった。誰かこの風当たりから守ってくれる人は居ないだろうかとさがしたところ、沖縄大学に樋口という変な奴がいて埋め立て反対だということを青臭く言っている、とぼくに話が来たわけです。西海岸の問題は樋口さんやってくれない?全部任せるから、というかんじで投げられた。信任して任せても らったというよりは、ともかく自分の盾になってくれという意味だったように思います。それは後から気付いたのですけれど。

藤井:樋口さんが絡んでおられたとは知りませんでした。地元に地縁血縁や利権の絡みのないシマナイチャーにそこに入って貰うという意味もあったのですか。

樋口:僕は必ずしも悪い意味だとは思っていないのですが、ともかくいつ切り捨てても、クビにしてもよさそうな人間。沖縄社会とはしがらみの無いナイチャーだし、悪者になってくれそうな人という事で、彼はぼくをアドバイザーに内定したのではないかな。僕もキンザーを活かすことができるならと、喜んでその役目を 引き受けた。そうしたら、松本さんにとって裏目に出た訳です。「ヒグチって誰だ?」、「ナイチャーだろ」、「埋め立て反対だと?」、しかも(ポーズだけじゃなくて)本当に反対しそうだと、経済界からの反発に火に油を注いでしまうかっこうになり、松本さんに対する圧力が倍増したのです。

■補助金を必要とする人たち■

藤井:そのあたりは沖縄らしいというと叱られるかもしれませんが、狭い共同体の中で外来者を徹底的に裏でつぶすやり方ですね。

樋口:誰が僕の人事を止めたのかはだいたい分かっています。狭い沖縄で、いろんな話が筒抜けですから。浦添市役所はいまだに前市長の儀間さんの影響が強く、新しい松本市長が「こうやってくれ」と言っても、すぐには動かない。長い間に築かれた多様な関係がきっとあるのでしょう。そんな訳で僕の人事は半年くらい内定状態のままで放置された。松本市長も僕と接触するとさらに不都合になるという状況だったのでしょう。お忍びに近い形で何度か会いにきて頂きましたが、 会話がまったく煮え切らない。松本市長にはきちんとしたビジョンがなかったことも原因のひとつなのですが、僕が彼を困らせているような気がしたので、最終的にはぼくのほうから辞退した訳です

一連のそういった経験の中で、何故埋め立てが止まらないのか、肌身で理解したところがあります。先程も言ったように、8 千億円という大事業がかかっていたら、樋口がどう言っている、松本市長がどう言っている、なんて小さな話なんです。彼らがどんな意見で、どんな立場であろうと知った事か、とにかく彼らを止めろ、という発想になるのは当然でしょう。埋め立てさえ進めば、街のクオリティにはそれほどこだわらない。綺麗な海を残すよりも、ともかく新たな土地を作るのだ、という考えが中心にものごとが動くわけです。その為に彼らは彼らで全力を出して戦っている訳ですから。この人達は例えば「20年後に社会が求める街づくり」というような発想はほとんど持っていない、というよりも周囲との関係で持てないのではないでしょうか。とにかく埋立て事業を進めることが最優先なのだなということがわかりました。

しかも沖縄では、土木建築事業の最大95パーセントは沖縄振興予算で賄われますから、自治体の懐はあまり痛まない。浦添新軍港受け入れは、振興のための補助金を獲得する手段としては絶好といえます。 「長い時間をかけて埋め立て計画を進めてきて、ようやくこれから金になるという時に潰すのか」という怒りも起きる。その気持ちは理解できます。

藤井:松本市長の「変節」は内地ではかなり報道されました。最終的に今年(2014年)になってから、翁長県政がスタートしてから内地でもニュースは流れましたけれど、松本市長は軍港受け入れを正式に表明しましたね。松本市長は苦渋の選択をしたということを言っていましたが、利権絡みの圧力がそうとうあったということは予想できたことです。

樋口:松本市長の特徴は、浦添新軍港の受け入れか反対かについて、自分自身の強い意見や信念がないということでしょう。「沖縄県知事だった仲井眞さんや翁長市長が軍港は浦添でなくても構わないという姿勢をとったから、僕も軍港受け入れに反対した」、と繰り返し発言しています。それなのに当選した瞬間に彼らは 「手のひらを返しちゃった」から、梯子を外されて困っているのは私の方なのだという説明をしている訳です。

藤井:このあたりの経緯は「ポリタス」で樋口さんが書かれています。当選後、少しずつ公約を撤回するかたちで自民党寄りになっていくところまで樋口さんはお書きになっていましたが、翁長さんもこうなる可能性もゼロではないという、ただ手放しで喜んでいるだけではいけないという冷静なメッセージでした。

■浦添市長は浦添新軍港について何の決定権もじつはなかった■

樋口:沖縄は今、辺野古基地建設反対の強い風が吹いています。翁長さんの皆の心を動かしている言葉は、「沖縄に基地を作らせない」、「ウチナンチュは今まで自ら進んで基地のために土地を提供した事は無いのだ」という二つ。こういったフレーズがものすごく人の心を打っている。

僕は、翁長知事は浦添新軍港の建設について、遠からず明確に反対だと言わざるを得なくなると思います。今のところ、「沖縄タイムス」も「琉球新報」もこの問題を積極的に取り上げない。翁長さんが十数年前から浦添新軍港への移設を推進してきたこれまでのことはいいとしても、今現在に至っても、推進の立場を変えていないにもかかわらず、です。それに関して彼もほとんどコメントしないし、メディアも県議会の野党もほとんど沈黙していて、表面化していないので、こ の問題の存在自体に気付いていない人がほとんどではないでしょうか。

藤井:地元記者と何人か懇談したのですけれど、触らないようにしているようです。

樋口:これもあまり知られていないことですが、あの那覇軍港の浦添地先への移転、つまり浦添新軍港を決める当事者というのは、那覇市ではないのです。浦添市でも、沖縄県でもありません。

藤井:別の組織があるのですね。

樋口:那覇市、浦添市、沖縄県とはまた別に、「那覇港管理組合」という名称を聞いた事はひょっとしたらあるかも知れないけれど、あそこの海岸沿いから海にかけては、いわばもう一つの「海の自治体」があるのです。首長がいて議会がある、ガバナンスも自治体そのもの。「管理組合」の議会は10票から成っていて、5票が沖縄県、3票が那覇市、2票が浦添市のそれぞれ選出の県議、市議が議員になって、那覇と浦添の海岸から海にかけて、政府と相談しながら、開発、運営の全てを決めている訳です。だから那覇市も浦添市も沖縄県も直接の意味では権限がありません。松本さんも軍港受け入れ反対を目玉の公約にして当選したのは良いのだけれど、この人は当事者ではないのです。

藤井:決定権がない訳ですね。じゃあ、なぜ軍港受け入れ反対を公約にしちゃったのか。松本さんが意見を言う事は出来るけれど、公約にするのもおかしな話です。

樋口:松本さんはそういう事を知らずに、軍港受け入れ反対の立場を取ってしまったのではないかな。たぶん市長になった後で、「実は自分は何も出来ないじゃないか」と気がついた。だから、公約を守って進むのも困難、退くのも困難という状態になってしまった。福祉事業出身の松本さんにそういう行政知識はなかったと思います。

「那覇港管理組合」という「海の自治体」の評決権は県が5、那覇市が3。すなわち翁長さんが実質的に8割の票を持っているに等しいのです。那覇市の3票は翁長さんの「後継者」である城間幹子市長が持っていますので。なおかつこの組織上のトップ、いわゆる「首長」に該当する人間は翁長さん自身なのです。あとは常勤の管理者として、実務のトップに該当するのは、沖縄県の土木畑の金城勉さんという方がなっていま す。これも沖縄県の方。

藤井:金城勉さんは公明党ですね。政府では与党ですがウェブサイトを見ると、与党的ではない意見を表明されていて、翁長さんと近いですね。翁長さんは事実上、辺野古反対でやっているけれど、那覇新軍港はオーケーの立場なのだから、というか、那覇軍港には明確にノーと言っていないから、ある意味でダブルスタンダードをやっているということなのですね。

樋口:浦添新軍港に関しては翁長さんが事実上一人で決められる、というより、この軍港の話を進めているのは、彼が当事者そのものなのです。誰と相談しなきゃいけないとか、権限が曖昧なのではなくて、とてつもなくはっきりした権限者なのです。

■那覇軍港の移転と辺野古基地■

藤井:翁長さんはどう説明をされるかわかりませんが、彼は日米安保の重要性は認めている。沖縄から基地はもっと割合を減らして内地も負担せよということですね。ということは辺野古は許せないけれど、那覇の軍港は仕方がないという理屈なのかな。

樋口:翁長さんが辺野古新基地の建設に反対するのと、浦添新軍港に反対するのとでは、経済的にも、政治的にも後者の方がはるかに難しいはずです。沖縄の保守政治家としてのバランス感覚はすごくある方だろうから、辺野古の5千億の工事を捨てる代わりに、軍港の8千億はとっておくということかもしれない。彼の意見とはまた別に、彼の支持者の意図も複雑に絡み合っているはずです。

藤井:那覇軍港の方が落ちるおカネはデカいのですね。

樋口:浦添西海岸は外海だから、軍港の先に3キロメートルの堤防を造る必要があって、1メートルについて1億円かかるそうです。堤防だけで3千億円です。莫大なおカネが落ちます。しかも名護市辺野古に落ちるおカネと浦添市に落ちるおカネを比較すると、沖縄経済全体からしたらどちらが得かは明らかでしょう。しかも彼の票田である那覇市のお膝下に大量にお金が落ちるとなれば、政治的にも遥かに価値があるのじゃないでしょうか。

藤井:ぼくも沖縄で土建関係のわりと裏社会ともつながりがある人に取材すると、反翁長の人が多いんですが、辺野古はダメでも浦添の方でという判断もあるようですね。

樋口:沖縄の裏社会だって、経済的には保守でしょう。辺野古(に反対するの)は仕方ないけれど、知事になったのだから浦添は分かっているのだろうな、という暗黙の圧力があってもおかしくない。保守系の政治家としての翁長さんを支えてきた経済界も、黙ってはいないでしょう。辺野古に加えて浦添もNOと翁長さんが言ったら、そういう意味でも苦しい立場になるかも知れない。一方で、彼が浦添新軍港に賛成の立場である事、しかも事実上の権限者である事が衆知なったとき、「絶対に新基地はつくらせない」という旗印のもとで集まった「オール沖縄」、反基地の人たち、あるいは沖縄の苦境に同情して辺野古基金の7割を寄付した方々のような本土世論に対してどう説明をするのか。

藤井:どっちにも転べない状態ですね。だから問題にならないように棚上げしておくようなかんじでしょうか。ぼくは先日、「沖縄報道の温度差」というテーマで地元紙の沖縄タイムス、琉球新報の幹部、自民党県連幹事長、保守派の元知事などに会ってインタビューをしたのです。今回、反辺野古の県民集会で初めて自民党がコメントを出さなかったのです。幹事長に会って「なぜコメントを出さなかったんですか」と質問したら、もう我慢ならんと険しい顔をしてました。つまり反辺野古のことばかりで、こちら側のことをまったく触れないことに。別に社説があるのはいい、けれど、それだと本来の権力監視ではないじゃないかと自民党の幹事長が言っていました。でも、軍港のことは翁長さんの古巣、もとの盟友たちはよく知っているはずですから、そのうちに翁長さんはそのあたりをつつかれる可能性はあります。

樋口:「オール沖縄」の勢いを止めない為には、翁長さんは新軍港建設にもいずれ反対せざるを得ないはずです。ところがその決断は、彼の今までの支持者を「裏切り」、既得権者を脅かす、ひょっとしたら裏の世界の反感を買うかもしれない。相当重大な決断だと思うけれど、彼が今やろうとしている事を貫く為には避けて通れないと思います。

藤井:翁長さんが朝日新聞のインタビューでも答えていましたけれど、国からの補助金などカネは一切要らないから、全て自己決定にさせてくれと。だから、軍港の8千億も要らないというのも筋としては合っている。

樋口:意外な展開にも見えますが、今まで放っておいても良かったものを、放っておけなくしたのが松本哲治市長なんです。軍港受け入れを今年になってから正式に発表した後に、松本哲治市長は官邸の菅さんの所に呼ばれています。浦添新軍港受け入れで、浦添市民から公約違反と批判されている松本さんとしては、政府のど真ん中で官房長官から握手を求められて歓待されたら、心強いでしょう。松本市長が公約を撤回して、軍港受け入れに賛成し、彼がこの問題を舞台に上げてしまったがゆえに、「じゃあこの軍港の話ってどうなっているの」と再燃する可能性が生まれている。「浦添新軍港はもともと翁長さんが進めてきたプロジェクトなのではないの」、というふうに疑念が広まるのは時間の問題じゃないでしょうか。

藤井:翁長さんと仲井真さんのときに5つの首長が仲井真さんについているから、すでにオール沖縄ではないですが、翁長さんの政治的な立ち振る舞い方に注目したいですね。

■辺野古以外の軍事施設の新設や移転を知事はどう判断するか■

樋口:さらに問題があって、浦添市は今まで10年以上進めてきた浦添新軍港の位置を移す新提案をしています。浦添案というやつです。昨今の合意通り進めるということであれば、翁長さんは軍港の事を積極的に議論しなくても良かったのですけれど、松本市長が軍港を移す事を提案してしまったので、軍港をどうするかという議論をせざるを得なくなってしまった。そのままだったら、何となく慣性の法則も働いていたのだけれど。先程も言いましたけれど、決定は翁長さんの権限なわけです。軍港の修正案を議論するという事は、賛成か反対かを明らかにせざるを得ないということです。那覇軍港の移設と浦添新軍港受け入れおよび関連する港湾の開発計画は10年ごとに見直されることになっていて、第一次計画の10年が終わるのがちょうど今年の8月です。見直し期限が多少延長される可能性もあるけれど、いずれ、ここで決める次のプランはここから10年続くわけです。今年の見直しで浦添新軍港の受け入れを翁長さんが承認すれば、浦添新軍港はほぼ完成することになるでしょう。

藤井:今、新軍港があまり話題になっていないから進んでいるんでしょうか。とうぜん翁長さんや周囲もそのことは知っているわけで、そのカードをどういうふうに使うかということを考えているのではないですか。メディアもまったく無視していられるわけがないし、これは市長時代に決めたことで、彼は政治的な立場を変えたのだから、それもすぐに結論を出せというのも酷な話だという同情論もあるでしょう。

樋口:善意的に解釈すれば、翁長さんはいまタイミングを計っていて、辺野古の問題にすこし目処がついたら、浦添への移設反対を切り出そうというのかもしれない。あるいは、このまま放置して殆どコメントをしないまま(こっそり)承認と言うことなのかも知れません。でも、いったん判子を押したら、将来のどこかの時点で必ず、それこそ県民の中から「えっ?そうだったの?」と言う声が上がる事になるわけです。いつか本格的に浦添新軍港の話が認知されはじめた時に、「誰が進めていたんだっけ?」と今年の見直し決定内容に遡り、翁長さんの承認だという事がいずれ何処かで明らかにならざるを得ない。翁長さんがこれからこの数か月の間に浦添新軍港に対してどういう態度を取るかが、実は「オール沖縄」の行方を決めるのではないでしょうか。

■基地「関連」収入を少なく見積もってはいけない■

藤井:普天間の基地の地権者の会合を取材したことがあります。今は二世代目、三世代目になっています。地権者は3千人以上いて、宜野湾市役所の担当部署が取りまとめています。宜野湾市の数字をいろいろ見せてもらったのですが、かつてに比べてたしかに基地関連収入は減っています。働く人口も少し減っていたり、 あとは米兵が街で落とす金も減っています。米兵は自分たちが起こす事件のせいで外出禁止令で外に出られないので、米兵相手の飲み屋はやっていけない。県全体で見ると現在は2~3パーセントと言います。

しかし、一括交付金も含めて、たとえば泡盛などの酒類などの税制優遇なども、やはり米軍基地負担の見返りとしてのおカネと考えていいと思います。軍の職員の給料と地代だけではない。地代だけでもめちゃくちゃでかいですが、それの何十倍の金が回っているという現実も見る必要がありますね。

樋口:観光客は那覇空港の着陸料が安くなってから倍増しています。それも形を変えた沖縄振興策です。この優遇措置なくなったら観光客は半減とは言わないけれど、2~3割は平気で減るんじゃないでしょうか。観光収入が4千億から3千5百億ぐらいになってしまうイメージです。酒税の優遇措置も、もしなくなったらオリオンビールは経営的に危機を迎えるかもしれない。オリオンビールは沖縄では大きな広告費を出しているから、多くの広告代理店もきびしくなる。こういったことも広い意味では基地経済と関連しているはずなのだけれど、基地関連収入 「5パーセント」の枠外にとらえられています。問題は、それが特別な事だと思わない程に麻痺しちゃっていることです。翁長さんは補助金は要らないと言っている。「5パーセント」が無くなっても良いという話なら沖縄経済にそれほどのダメージは生じないけれど、現実的にあり得ない。沖縄県のGDP の2~3割、ひょっとしたら5割減に関わってしまうことにもなりかねない。その代わりに東アジアとの貿易で埋め合わせが出来るのか。いずれそういう事を考えないといけない。これまでと全然違った付加価値を生み出す事を、沖縄自身が考えなければならない。これまで政治や行政が補助金を使って振興を進めてきましたが、新しいことを始めようとするたびに、いつも最後は人材がいない、という結論にたどり着きます。補助金がありすぎて人材が育たず、情熱が失われ、想像力が喪失されているからだと思います。

藤井:ごく一部の話だと思いますが、たとえば音楽の領域では、ライブハウスで客がゼロでも損をしないという話を聞いたことがたまにあります。たしかにミュージシャンとかに取材をしたら、 芸術にも補助金が出る仕組みがありました。それはそれでいいことだと思いますが、一方で競争力を削ぐことにもなります。描いたり、良い音楽をしたり、良いアートを創る事をしなくても、例えばライブをして、客がゼロでもお金が貰えることが、アートのためにいいのかどうか。それから居酒屋の出店率と閉店率が日本一ですが、それも補助金が出やすいから出店して、客が入らないとすぐに閉店してしまう。で、借金だけが残る。県民一人当たりの居酒屋数が日本一で、「沖縄の人 は泡盛好きだね」「沖縄は夜が長い」というステレオタイプの紹介をされるでしょう。最近は「居酒屋にちいさな子どもを連れて行くのが当たり前の沖縄」というネガティブなかんじで話題にもなりましたが、そういう仕組みがあって、自然に若い世代の仲間うちの集合場所になっているからという面もあります。若い人 たちの起業のアイディアがそっちに偏ってしまっている傾向は否めないと思う。

樋口:翁長さんも繰り返し、基地は経済発展の阻害要因であると言っています。僕はそれに反対はしません。もちろん、基地がなくなった方が発展の画は描ける。 だからと言って、黙って基地が還って来て、那覇の新都心の「おもろまち」のようになったからといって、本当に持続的な発展を遂げる社会になっていくのでしょうか。おもろまちは、親泊前市長が手がけ、翁長さんが完成した街です。翁長さんは基地問題に対して、政治的な流れをつくる力は確かにあると思う。オー ル沖縄が今後も実体として社会を動かしていくかどうかはまだ未知数なところがありますが、一つの流れをつくってきた演出家としての腕は見事と言うほかはない。それを街づくりのほうにも生かして、今までとは異なる社会をデザインして欲しい。

藤井:沖縄の基地のあとにどういう町をデザインするかというのは、どういう付加価値の高い社会をつくるかということにもつながります。観光立県をいうならば、そういうことにもっとあらゆるアイディアや知力を注ぎ込んだほうがいいですね。

■共同体の中で声が上げにくい沖縄■

樋口:酷い言い方に聞こえるかもしれませんが、何にでも補助金が出るのは、経済的には形を変えた生活保護のようなものです。今、生活保護者数の急増が問題になっていますが、「実質的な生活保護」という見方で考えたら、実際に問題視されている額よりもはるかに金額が大きい。見かけ上は仕事があるし、収入があるし、家庭があるから、本人も含めて、誰も「生活保護」だとは思わないかもしれないけれど。補助金に頼って売り上げをつくり、それが商売だと言えるのだったら、多くの人はその方が気楽でいいと思うけれど、そんな事業は結局続かない。

藤井:格差問題も最大の問題だと樋口さんは指摘されているけれど、僕もそう思っています。8月に出す『沖縄アンダーグラウンド』(講談社)の取材で、沖縄の売買春街の戦後史を取材して、現代ではどうなっているのかを取材しましたが百パーセントシングルマザーで、ほぼ間違いなく夫の暴力や、仕事放棄があり、高リスクの家庭の問題もあります。男尊女卑的な社会も感じました。

樋口:男が働かないことにあまり文句を言われない。女性が支えているのに、すごく男性優位社会。

藤井:門中制度が機能していて皆で子どもを育て合う文化が残っていると指摘する「沖縄通」の論者も少なくないのですが、ほんとうにそうなのかなと思います。離婚率は日本一高いですが、子どもはシングルマザーが引き取って、アパートで一人で育てています。門中や親戚関係からパージされているケースはめずらしくない。共働き家庭が大半だから、老人を地域や家で爺さん婆さんを抱えることは無理で、核家族も進んでいます。古き良き沖縄のイメージとはかけ離れた実態があると思います。そして経済格差もすごいものがある。とくに公務員や元公務員と民間の差が激しいですね。

樋口:ぼくが経営をしていたサンマリーナホテルの副料理長が「食えない」と言って、週末にタクシーの運転手をしていたことがあるそうです。ホテルの副料理長でそれですよ。沖縄で、仕事を2つ3つ掛け持つのは当然なんです。ぼくの(本土的な)感覚で、従業員が他の仕事を持っているなんて、はじめは何ふざけているんだろうと思ったけれど、彼らはそうしないと生活が出来ないわけです。

藤井:沖縄は労働組合もきわめて少ない。沖縄の友人たちの言い分を聞いていると、給料をもう少し上げてくれという事すら、皆まとまって言う事が出来ないのです。文句を言うと白い目で見られるという意識がすごく強い。

樋口:独占企業が安価な雇用で経営を安定させる。悪意のない搾取が構造化している社会です。それを文化的に強化しているのは、「シージャー権力」だと思う。年長主義。ここまで年長主義が残っている地域って日本では珍しいと思うのです。

藤井:年寄りを大事にする文化だとポジティブに捉えられているけれど。

樋口:この文化は権力を固定化するにはとても都合がいい。反面、社会を向上させたり、物事を変化させようとする人に対して、強力な逆風が吹きます。沖縄は、何もしない人に対してはとても優しいけれど、何か新しいことをしようとする人に対しては、表面上は穏やかに、しかし獰猛に潰しにかかるようなところがあります。サンマリーナの従業員組合は、ぼくが買収する前に解散したのだけど労働組合の元委員長に色々話を聞いたことがあります。彼は本当に擦り切れていて、「もう二度とこんな仕事をしたくない」と言っていた。なぜかと言うと、委員長が矢面に立っても、残りの従業員は誰も付いて来ないから。沖縄は連絡ごとの返事をもらうにも一苦労する文化です。全て彼が引っ被らないとものごとが前に進まない。人と違う事をしたり、新しいことに取り組むのはタブーだから、委員長だけではなく、委員長のサポートをする人も、「いいかっこをしている」と思われたりして、そのとばっちりを受けるわけです。新しい事を試みたり、その活動に加担しているのを周りに見られると、周囲から人が遠のいて、いつの間にか自分の居場所を失う。このような人間関係が経済と社会に与える影響は大きいと思います。

■「ゆいまーる」精神とはなんだろうか疑問に思った事件■

藤井:まったく私事の一つの「経験」をお話しします。ぼくは沖縄が好きが高じて、10年前ぐらいに那覇の中心部に中古マンションを購入して「半移住」のような生活をしていますが、マンションの所有者の理事会が紛糾した事件がありました。30数世帯が入っています。あるとき、管理人として20代前半の男の子が雇われたのですが、積み立て金の管理費の800万を騙して銀行から引き出して持って逃げたのです。その管理人が雇われた理由は、理事長のバツイチの娘の彼氏だったからなのです。深夜はスーパーで働いていたから、昼間の管理人の仕事は寝ていることが多くてできるはずもない。その雇い入れ方もどうかと言う話になるのですが、800万を持って逃げて、名護で仲間と強制わいせつ事件を起こした。被害者は中学生の女子です。行方不明になった時から、ぼくは警察に強く言わなきゃだめだと理事会で主張して、個人的に告発状を出したりしました。

しかし、理事会では事件が起きるまでは、そのうち返せばいい、それがユイマール精神という人までいて驚きました。聞けば、そういう事件は過去に二度あって、そうやって返させてきたと。元管理人の青年は重大な刑事事件を起こしたから、裁判員裁判になった。ぼくが各世帯に裁判傍聴に誘っても誰も来ない。ぼくは集中審理に通い、公判を報告する手作り新聞をつくり、全ポストに毎日入れました。法廷レポートを書いて、記者クラブの友達から資料を貰って、かなり詳細な事件を伝えました。管理費が盗まれて、強制わいせつ事件が起き、裁判で実刑が確定するまで2~3年かかったのですが、ぼくは事件担当理事になりました。 その過程で2~3世帯は協力してくれるようになったのですが、ヘンなナイチャーが騒いでいるぐらいにしか思われてなかったと思います。そもそもマンションの理事会は声のデカい男性前の方に陣取ってワーワーと文句を言うだけだったのですが、その事件が起きて、ぼくが理事会の危機感のなさや、理事会の記録開示やいろいろな手続きの問題を指摘し始めたら、そういう人たちはぼくを嫌ってだんだん来なくなり、女性が発言できるような雰囲気にはなりました。夜になると声のデカい人からぼくに電話が掛かってきて、懐柔しようとするわけです。そういう出来事はうちのマンションだけかち思っていたら、同じような「解決」の方法をあちこちで耳にしました。共同体性の強い地域では、だいたいそうかもしれませんが、何か裏で手をまわして物事を進めていく空気をあらわしているように思い、それまでに僕が勝手に思い描いていた「沖縄イメージ」が少し変わりました。まあ、月に一度しか沖縄に来ない外来者の勝手な言い分ですが(笑)。

樋口:沖縄って誰もクラクションを鳴らさないじゃないですか。本土だったら、不用意に右折をしようとする車がいたら、パーッと鳴らして、周りの人間は「いいぞ、ふざけた運転をするな。もっと鳴らせ」となると思うのです。ところが沖縄でクラクションを鳴らすと、違法運転を した人を誰も責めないのですね。逆に鳴らした人間をパッと見るわけです。誰、こんな(クラクションを鳴らすような)怖い事をしているのは」と。社会的に制裁を加えられるのは、声を上げた人間のほうなんです。正しい事であれ、社会的にプラスの事であれ、ともかく良い悪いではないのです。声を上げた人間から は、人がどんどん離れていき、やがて周りに誰もいなくなる。

ぼくがもし商売をしていたら、お客さんがひとりまたひとりといなくなり、生活が成り立たなくなる。そんなぼくに関わる人も、ぼくと同類に見られるから、その人の生活も成り立たなくなる。新しい事をする、あるいは正しい事をする、ものを変えるというのが沖縄の最大のタブーの一つではないですかね。例えば、上司と部下の関係で、部下がダラダラ働いているのを見て、「お前、これはこうじゃないか」と上司が指摘をすると、「上司さん怖いね」となる。

藤井:「クラクション」の今のお話は、僕は感じたことがなくて、むしろクラクションを鳴らすタクシーとか多いなぁと印象なんですが(笑)。

沖縄のさまざまな社会の仕組みの中に、利害関係のない人が外から人がどんどん入ってくる事が重要なんじゃないかと思う事が多いです。たとえば、さきほどのように、利権がもろに絡むようなところには、樋口さんが政策アドバイサーで入るみたいな。大学は県外からも教員がかなり来ていますが、市議会も県議会も、全部沖縄の人です。それでは利権構造や地縁血縁に縛られてしまう。

樋口:問題を指摘する人間を、ゆるやかに、しかし強力に排除する仕組みが社会の中に組み込まれている。声をあげた人がいると、言われた人は「責められた」というふうに振る舞って「被害者」になる。声をあげた人が「加害者」になる。事情に関係なく、事の善し悪しに関係なく、声を上げた加害者が悪いということになります。そして最終的には人間関係の「制裁」が加わる。沖縄のルールとして、ともかく声をあげて目立った瞬間に社会から浮くわけです。このルールは本土には分からないですね。本土ってどちらかと言うと、出来ない人が苛められるけれど、沖縄は逆で、出来る人が苛められるの です。「なんで、お前だけ働くの」、「どうして良い格好しているの」、「やめておけよ」、という声なき声です。

藤井:観光客などで流行っている街に行くと、この辺で儲けているのはヤマトの人だけで皆お金儲けが上手いねーという陰口みたいなのを聞きます。たしかに大資本が吸い上げていく構造は問題かもしれないけれど、カネもうけはあたかもヤマトからきた人の特権で、それは良くないことで、沖縄の人は被害者的な文脈になっちゃう。このトーンで皆に話が伝わる。樋口さんがおっしゃる同調圧力がしみついている構造もあるし、ヤマト嫌いという空気もそれに複雑に絡んできますね。さきほどのマンションの問題ふくめて、ぼくはいろいろなところで、揉め事に関わったことがあるけれど、ふた言目には「だからヤマトは信用できん」ということになることが多かった。それまでの話はぜんぶ吹っ飛んでしまって唖然とするしかないことが何度もありました。さすがに「くされナイチャー」とは言われないけど。

■沖縄に住み続ける理由■

藤井:ところで、樋口さんはどうして沖縄にいらっしゃるのですか。もちろん仕事があるということだろうけれど、沖縄をなんとかしたいという気持ちがあるのですか。通いではなく、居を構えたという事も含めて。

樋口:ぼくは一生沖縄にいる事を10年前に決めています。すべてはその覚悟から始まっているのですけれど、なぜかと言われれば、直観によるものです。あまり論理的に説明できません。ただ、ずいぶん以前から、一所懸命という言葉が大好きで、自分の居場所は自分で決めるべきではないと感じているのです。沖縄に来たのも私の意志ではなく偶然に近いものですし、その前に住んでいた東京もニューヨークも私が望んだわけではありません。縁がある一所で命を懸けるという生き方に意味があると思っているのです。同じように、自分が仕事を求めるよりも、仕事に必要とされるような自分の価値を積み上げたいと思っています。

あえて沖縄にいる必然性を言葉で説明しようと試みると、一つの例としては、東京で何か社会のイノベーションが起こって、「これは上手く社会の問題を解決出来る」というものが生まれたとしても、それを沖縄に持って来ても全然上手くいかないわけです。だけれど沖縄でこの社会の問題を根本的に解決出来る仕組みが生まれたら、ずっと幅広い人たちの役にたつことが可能だと思うのです。これからの社会の問題は基本的に地方の問題です。中央はこれに答えを出せないのです。地方が潰れたら、どうせ日本も潰れるから、日本を再生するイノベーションというか、何か新しいものを創ろうと思ったら、地方で考えて実践するしかない。いろいろな問題が山積している沖縄だけれど、じつは同じ問題が日本の地方の至る所にある。その問題が超デフォルメされているこの沖縄社会だった ら、その本質を見つけやすいかもしれない。

藤井:福島は沖縄は、日本の周縁化されて基地と原発を押しつけられて、それなしでは生きていけなくさせられてしまったという意味ではとよく似ていると言われますけれど、それが復興というものを通じて変えられるかもしれなくて移住した人も居ます。そういう様な、ある種実験的なもので、自分自身の経済専門家として、何かモデルが創れるのではないかとそういう様な形ですか。

樋口:そんなイメージはありますね。沖縄はすごく発信力がある地域なのです。ここで起こったものは宣伝をしなくてもあっという間に全国に広がる訳です。僕は岩手県の出身だけれど、岩手で起こったことが日本全体に影響を与えるとは考え辛い。

増田寛也さんの『地方消滅』が売れていますが、高齢者が増えているという時代がもう終わりかけていて、高齢者そのものが減りはじめている。医療や介 護関係の雇用、あるいは年金による消費など、高齢者がいるから地方はもっていたわけで、地方経済のかなりの部分は、実は高齢者がいないと成り立たない。彼らがいなくなると、地方の生活が保たれなくなって、一気に若い世代が都市に流れる。

そうなると、ぼくの想像ですけれど、どれだけいい商品を開発しても、どれだけ売り上げがあっても、どれだけサービスが良くても、人がいないから黒字倒産する会社が生まれてくると思う。それこそライカムじゃないけれど、給料を倍にしたからって、それだけでは人を惹きつけることが困難になる。今までの労働概念と全く違った深さと発想で、「人が働くって何だろう」、「人が本当に豊かに生きるって何だろう」ということを考えていかざるを得なくなる。人間の心の奥底まで掘り下げて、本当の幸せを考えている企業しか存在し得ないのではないかなと。

藤井:なるほど。それが沖縄で出来る可能性がある。人口も東京に次いで増えている県でもある。人口の流動性が高い。潜在的な文化も含め、土地の持っている力があると見ているのですね。

樋口:すごくあります。今までの世界はお金、マーケティング、資金力、経済力などが人の生き方を決めてきたけれど、これからは全然違った社会、つまり本当に人の事を考えている企業が物凄く伸びる。

藤井:若い人にも大学教育を通じて、そういう事を伝えていきたいと。

樋口:彼らが本当に活き活きとした人生を送るためにどういう手助けができるのか、どういう接し方をしたら彼らがインスピレーションを感じるのかという事を、毎日、試行錯誤しながら実証的に観察・研究しているのです。それが次世代社会の人間再生のモデルになり、将来、事業でも地域再生でも教育でも良いけれど応用していけばいいと思うのです。

■若い人たちが夢を持てる沖縄に■

藤井:あるインターネットのトーク番組で沖縄の予備校でかなり偏差値の高い子たちに「皆さんの夢は?」と質問すると、シーンとした後、沖縄電力などの大企業に入る事や、公務員になる事という答えしか返ってこなくて、困ったことがありました。ぼくとしてはもっと沖縄の独自性を見据えたような起業のアイディアなどを期待していたのですが、違ってた。そのうほうが親が喜ぶし、周りが喜ぶからです。そういう人生の目標をもちろんあれこれ言えないけど、どこか自分を抑えているかんじがしたんですよ。

樋口:やりたいことを皆の前ではっきり口にすると、不都合が生じる可能性がある。目立ってはいけないのですよ。言った瞬間にだれかに邪魔される可能性がある。沖縄の中でちょっと尖がっている人間、ちょっと個性のある人間はたたかれやすい傾向があると思います。この実態を知りたいと思って、学生にかなり細かくインタビューをしています。彼らが小学校から大学に至るまで、社会から、親から、兄弟から、友達からどんなプレッシャーを受けてきたか。本人が気付いていなかったものも含めて、どんな人生を送っているのかという事をいろいろ聞いていると、びっくりするくらいプレッシャーを受けている。がんじがらめで自分の人生を生きることが難しい。本心から意見をいいにくい。これを言ってしまったら関係が壊れるかもと思ってしまう。だから、ウチナンチュが人の心を読む力は抜群です。自分の居場所を作る為に、人の気持ちがどう変化したのか、鋭く捉える力が研ぎすまされている。自分の居場所を微妙に調整するために。だから学生に「何か質問は?」と言っても、誰も手を上げないのは何も考えていないというわけではなく、周りにどのような影響を与えるのかが気になるからです。

藤井:沖縄で新しい仕事をつくるという発想ってすごく夢があると思うし、じっさいにうまく言っている個人や会社もあります。沖縄の人もいれば、内地や海外から来た人を含て、おもしろいことをやって、それは世界的に発信力を持っていますよね。

樋口:沖縄社会を変える原動力となり得るのは、内需型ではなくて、自分独自に外貨(県外からの売上)を稼げる、しがらみが少なく経済的に独立出来る人間です。彼らが「自分」を生きられない大きな理由は経済なのです。本当に正直にものを言っても、自分の生活が保たれるくらいの、強力な経済エンジンがあったらいいのです。これは補助金ではだめです。実際、私の見るかぎり、外需型の事業家はこの沖縄社会にあってもずいぶん個性的な人が多い。やはり沖縄社会から経済的に自立しているからでしょう。そう考えると、人が自分らしく生きられるかどうかは、自分とお金との戦いのようなところがある。ですから、補助金の多い地域ほど自分を生きにくいのは当然。ぼくが経済にこだわるのはそういう理由もあります。

藤井:沖縄ではとくに米軍基地の問題は賛成や反対が日常のなかで言えないじゃないですか。基地の賛成と反対で亀裂が入ってしまった親戚や友人関係もよくありますが、そうならないように触れないようにしている。辺野古だって取材で条件付きではあっても「賛成派」の人や誘致活動している議員に話を聞くと、同じ地域での住民の中で口に出さないだけで心の中の対立はすごいものがあると感じてしまいます。日本各地でも原発のある地域もそうですが、地域を二分ような「政治」問題があるとき、押し黙ることは処世術としてあるとも思います。

樋口:相手を傷つけちゃうかもしれないという心のブレーキがすごくかかる。そういう文化的なものが、経済や政治、社会にも影響を与えていると思っていて、この事を理解せずには沖縄での新しい社会変革は成り立たないと思うのです。子どもの頃から言いたい事が言えない。親の為に諦めた事はごまんとある。ぼくがつきあいのある若いウチナンチュが言っていましたけれど、「僕達はともかく誰かと一緒にいるけれど、いなきゃいけないようなところもある。踏み込んだ深い話 は出来ない。本当に自分の事を理解出来る友達は少なくて、ぼくたちは孤独なのです」って。

藤井:樋口さんはほぼ毎夜、那覇の繁華街・松山のバーでハーブティーを飲んでおられる。客が一日7人としても、年間2000人、これまで10年間で2万人を超える人となんらかの言葉を交わしておられることになるわけですよね。このインタビューもそのお店でやらせていただているわけですが、ここはウチナンチュの方もこれば、ナイチャーの方も来るし、いろいろな属性の方がくる。そうやって定点観測的に樋口さんは沖縄の内側を観察してこられたわけですが、そうやって膨大な人を通じて吸収、蓄積されてきた樋口さんのデータベースはすごいなと思います。大学では沖縄の子どもたちとも接点がある。それらを樋口さんのフィルターを通じて、今後も発信されていってください。今回はありがとうございました。

(終わり)

*2015年5月25日に行われた、ノンフィクションライターの藤井誠二さんとのインタビュー記事に、樋口が加筆修正しました。

2015年7月15日午後9時放送、フジテレビの報道番組「ホウドウキョク」、三浦瑠麗さんがキャスターをつとめる「あしたのコンパス」に電話出演させて頂いた際のアーカイブです。

この日の2日前(13日)に、辺野古新基地開発に対する実質的な対抗措置として、沖縄県議会で土砂規制条例が可決されたことを受けてのインタビューでした。

http://www.houdoukyoku.jp/pc/archive_play/00042015071501/6/

10月10日(土)午後7時開講、『次世代金融講座』第25期(クリックして概要をダウンロードできます)受講者を募集します。

期間: 3ヶ月(10月10日~12月26日)

講座: 日程と概要は以下を参照下さい。各講座の開講時間は午後7時より(3時間程度)。
①10月10日(土) 愛の経営
: 事業再生のケーススタディ・サンマリーナホテルの再生実話
②10月24日(土) パラダイムシフト
: 10倍の生産性を実現する・思考実験と発想の転換
③11月14日(土) 贈与経済学
: お金と金融に向き合う・お金の本質
④11月28日(土) 幸せな社会
: 社会の生態系を理解する・ポスト資本主義を考える
⑤12月12日(土) 行動理論: 次世代戦略・行動がすべて
⑥12月26日(土) いま、愛なら何をするだろうか?
: 自分に向き合う・心のリーダーシップ

場所: 那覇市『厚生会館』(みずプラッサB棟3階)  那覇市おもろまち1丁目1番2号3階
講師: 樋口耕太郎 http://twitter.com/trinity_inc (ツイッター)
定員: 20名
受講料: 6回講座分 3万円 (消費税込、学生は1万8千円)
受講資格: 業界・職業など不問
お申込み: 本ページ右下の「お問い合わせ」をクリックして、以下の内容をご送付下さい

①お名前
②メールアドレス(必須。できれば、数メガバイトの受信容量があるもの)
③ご所属と簡単な担当業務・役職

講座について: 既存パラダイム(世界観)を大いに刺激する沖縄で最も知的な体験、3時間があっという間に過ぎるほ ど、衝撃的で、有意義で、面白い、「理想の講義」を目指しています。具体事例を多用して、誰にでも分かりやすく、平易に伝えることを重視していますので、 受講に際して金融知識、経済知識、経営経験など一切不要です。

一見、6つのバラバラなテーマによって構成されていますが、6回の講座はジグソーパズルのように、すべてでひとつの大きな世界観(次世代社会の生態系)をお伝えする構成になっています。次世代社会のパズルを完成するためにも、ぜひ全回の受講をお勧めします。しかしながら、それぞれの講座は単独で受講して十分意味あるものとして構成されていますので、順不同で受講でき、期間中いつからでも新規に参加でき、欠席回は次期以降の該当回の受講が可能です。

問題は、その問題を生み出した考え方と同じレベルの発想では解けない
(アルベルト・アインシュタイン)

資本主義、効率重視、成果主義、補助金に依存した地域振興の限界は誰もが感じており、この社会システムに持続性がないことは、既に共通認識と言える かもしれません。しかしながら、「それでは、私たちはどうすればいいのか?」、次の社会の青写真は殆ど語られていません。・・・その理由のひとつは、水槽 の中にいる金魚にとって「水」 は永遠の謎であり、水槽の中にいながら「水」の本質を理解することが困難だからです。本講座の試みは、水槽の外から金融・社会・経営・沖縄社会そして私た ちの生き方を考えることです。本講座は本土各都市からも多くの受講生がいらっしゃいますが、敢えて資本主義社会の中心から遠く離れた、日本の端沖縄で開講 することに価値があると思うのです。

*   *   *   *   *   *   *

お金は、言ってみれば劇薬のようなもので、人を助けることもありますが、破滅させることもあります。これだけ強力な薬品でありながら、まったく処方箋なしに社会に大量に配布されているようなものです。ある意味、この劇薬を「悪者」として、社会から民間資本を取り上げることで「劇薬」を管理しようとしたのが、20世紀前半の社会主義社会の実験だったのではないでしょうか。

ところが、お金をこの世の中からなくすことはできません。民間からお金を取り上げて、国家と言う世界最大の資本家を生み出してしまったと思うのです。社会主義国家の実験は、ある意味で「お金から逃げる」ことを選んだ結果でしょう。私は、劇薬の配布を止めるのではなく、この処方箋を書くことができないかと考えているのです。

私たちは、お金から逃げるのではなく、向き合い、それを大量に手にしながら、扱いながら、この社会を制御する方法を理解するべきで、この「劇薬取り扱い責任者」を社会のリーダーとして選別し、育て、資本と資源を任せるべきだと思うのです。そのためには、とても人間的な、こころの問題、魂の問題を理解する人材が必要であり、そのための教材が必要だと思うのです。

それが「次世代金融講座」の趣旨でもあります。

樋口耕太郎

食欲ない日でもさらっと食べられ、元気が回復します。

【末金典子】


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材料:
宮崎県産無投薬刀根鶏の手羽中(600g)
有機オクラ(18本)
有機トマト(6個)
無添加カレー粉(大1.5)
[水6カップ、無添加スープの素3個、オーサワの一番搾り菜種油伊平屋の塩有機粗挽き黒こしょう(各少々)]

作り方:
ルクルーゼの鍋オーサワの一番搾り菜種油を中火で熱し、鶏肉を入れて焼き、両面に焼き色がついたらカレー粉を加えて絡める。
を加えて強火にし、煮立ったら有機オクラ、有機トマトを加える。再び煮立ったら弱火にし、蓋をして7〜8分煮て、伊平屋の塩、有機粗挽きこしょうで味を整える。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

本場タイの辛くてスパイシーな味を、お馴染み食材でアレンジしました。
無添加ナンプラーと有機レモン汁と粗糖のシンプルな味つけのきゅうりも添えて。

【末金典子】


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材料(ガパオオムーライス):
A:沖縄県産紅豚ひき肉(320g)・こま肉(80g)
有機にんにくみじん切り(40g)
有機鷹の爪輪切り(2本)

B:有機玉ねぎくし形切り(320g)
有機青ピーマン・有機赤ピーマン(各60g)
水(大4)

C:メガシェフの無添加オイスターソース(小4)
手作り麺つゆストレート(小2)
粗糖(小4)

有機粗挽き黒こしょう(適量)
ガパオ(ホーリーバジル)30〜40枚・または有機イタリアンスイートバジル(16〜20枚)
宮城農園のEM有精卵(4個)
オーサワの一番搾り菜種油(大2)

作り方:
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ2を入れ、の材料を炒める。
②お肉がほぐれたら、の野菜を入れ、水を加えて炒める。
③野菜が軽くしんなりしてきたら、の合わせ調味料を入れ、全体を炒め、仕上げに有機粗挽きこしょう適量を有機バジルを加え、ざっくり混ぜ合わせ火を止める。
④別のフライパンで、多めの油で揚げるように目玉焼きを作り、いつものハリオの土鍋で炊いた龍の瞳のごはんと一緖に盛り付けして出来上がり。

宮﨑産の無投薬尾崎牛宮崎県産無投薬刀根鶏でも美味しくできます。有機にんにく、有機しょうがのみじん切りに、24ヶ月発酵熟成させたトラチャンの無添加ナンプラー有機レモン果汁、有機鷹の爪を合わせたタレをかけてもGood。

材料(ピリ辛有機きゅうり):
有機きゅうり(2本)
有機鷹の爪輪切り(2/3程度)
糸唐辛子
A:パクチーざく切り(30g)
有機万能ねぎ小口切り(20g)
紫玉ねぎ薄切り(40g)

B:24ヶ月発酵熟成させたトラチャンの無添加ナンプラー(小2と小1)
有機レモン果汁(小4)
粗糖(小2と小1)

作り方:
①有機きゅうりの皮をスライサーで数カ所向き、均等に一口大にカットし、麺棒などで軽く叩いて砕く。
②有機鷹の爪とを入れ、の合わせ調味料を入れたらよく混ぜ合わせ、皿に盛り付け、最後に糸唐辛子を飾って完成。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

ふんわりと香るのり、無添加梅、有機しそがたまりません。
揚げものによく合う、さっぱりとした味わいのおみそ汁も一緒に。

【末金典子】


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材料:
沖縄県産紅豚もも肉2㎜スライス(400g)
焼き海苔(全形3枚)
青じその葉(12枚)
無添加梅肉(4個分)
有機ベビーリーフ(適宜)
伊平屋の塩(適宜)
有機こしょう(適量)
タカラの有機本みりん(大1)
ムソーの有機薄力小麦粉(大6)
岩手県産南部小麦で作った無添加パン粉
(適宜)
オーサワの一番搾り菜種油(適宜)

作り方:

①豚肉に伊平屋の塩、有機粗こしょう各少々をふってもみ込む。梅肉を包丁でたたいて器に入れ、有機本みりん(大1)を加えて混ぜる。焼き海苔は縦半分に切る。有機小麦粉、水(各大6)を混ぜ合わせて、水溶き有機小麦粉を作る。
②焼き海苔を縦長に置き、向こう側を1/3程度あけて豚肉を広げる。青じそをのせ、梅肉を塗り、手前から緩めにくるくると巻く。残りも同様にし、それぞれ水溶き有機小麦粉、無添加パン粉を順にまぶす。
③一番搾り菜種油を中温(170〜180℃)に熱し、②を入れる。ときどき返しながら5〜6分揚げ、取り出して油を切る。3等分に切って器に盛り、有機ベビーリーフを添える。

【樋口耕太郎】

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下味をつけて、フライパンで一気に焼くだけ!
骨付き肉ならではのボリュームのあるうまみを味わえます。
シーザーサラダのお手軽版で、レタスたっぷりのサラダも添えて。

【末金典子】


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☞有機しょうがと有機にんにくの下味が最高に美味。

スペアリブの黒こしょう焼き・材料:
沖縄県産紅豚スペアリブ(800g)

下味
有機しょうが、有機にんにくのすりおろし(各2かけ分)
伊平屋の塩(小1弱)
有機粗挽き黒こしょう(小2/3)

クレソン(または、カイワレと有機ベビーリーフ)
オーサワの一番搾り菜種油
純米酒

作り方:
①スペアリブの表面をペーパータオルで拭き、下味の材料をすり込んで15分以上おく。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ2を中火で熱し、スペアリブを並べて入れて表面に焼き色をつける。純米酒大さじ2をふり、蓋をして弱火で10分焼く。肉を裏返して純米酒大2をふり、再び蓋をして弱火で5分焼く。器に盛り、クレソン(クレソンが入手できなかったので、カイワレと有機ベビーリーフをミックスしました)を添える。

チーズ風味のグリーンサラダ・材料と作り方:
ボールに美濃有機純米酢(小1)、伊平屋の塩(小1/4)有機粗挽き黒こしょう(少々)を入れて混ぜ、ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(小1)を加えてよく混ぜ合わせる。レタス(1/3個)をちぎりながらボールに加え、ざっと混ぜて、無添加クラフト粉チーズ(小2)をふり、全体を和える。

【樋口耕太郎】

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屋台でおなじみのエスニックひき肉料理が串に刺さなくても、フライパンで
簡単にできますよ~!

【末金典子】


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☞カレー粉とヨーグルトとしそがエキゾチックにマッチして、絶品の美味しさです。

材料:
宮﨑産の無投薬尾崎牛のひき肉(500g)
有機トマト(1個)

[有機玉ねぎのすりおろし(1個分)、カレー粉(小2)、伊平屋の塩(小1弱)、有機粗挽き黒こしょう(適量)、ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(大1)]

[生乳100%無添加ヨーグルト(1/4カップ)、おろし有機にんにく(少量)、伊平屋の塩(少々)、ラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイル(小1)、サラダ菜(1個)、青じそ(10枚)]

作り方:
①ボウルにひき肉(私たちは切り落とし肉をプロセッサで挽きました)、を入れてよく練り混ぜ、たねを作る。スイスダイヤモンドのフライパンラウデミオ・フレスコバルディ・エキストラバージンオリーブオイルをひいて、棒状(写真)にまとめたたねを並べて焼く。
②①のフライパンを中火にかけて5分ほど焼き、肉が固まってきたら、一切れずつ返す。周りに有機トマトを置き、3分ほど焼く。途中でてきた脂はペーパータオルで拭いて返しながら焼く。器に盛り、を混ぜたソースをかけ、サラダ菜、青じそで包んで食べる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

紅豚ならではの脂の甘さが、煮つめたソースとよく合います。

【末金典子】


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☞人気テレビ番組「男子ごはん」のフードコーディネートなどをしている、下条美緒さんのレシピです。ハンバーグを蒸し焼きにするのは、ケンタロウ流でしょうか。ふっくら仕上がって、最高の食感です。

《材料》
たね:

沖縄県産紅豚ひき肉(500g)
宮城農園のEM有精卵(2個)
有機玉ねぎみじん切り(1/2個)
岩手県産南部小麦で作った無添加パン粉(1カップ)
宮平乳業の低温殺菌牛乳(大2)
伊平屋の塩(小1/4弱)
有機粗挽きこしょう(適量)
オーサワの一番搾り菜種油(適量)

有機ケチャップソース:
デルモンテ有機トマトケチャップ(大3)
純米酒(大2)
カゴメ有機ウスターソース(大2)
カルピスバター(大2)
有機しょうゆ(小2)
水(1カップ)

有機ベビーリーフ(適宜)
オーサワの一番搾り菜種油(適量)

《作り方》
①たねを作る。スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油小さじ2を中火で熱し、有機玉ねぎを入れてしんなりとするまで炒め、取り出して冷ます。ボールに、オーサワの一番搾り菜種油以外のたねの材料を入れ、白っぽくなるまで練り混ぜる。2等分にしてまとめ、手のひらにオーサワの一番搾り菜種油少々をつけ、両手に打ちつけて空気を抜く。厚さ1.5㎝ほどの楕円形に整える。
スイスダイヤモンドのフライパンオーサワの一番搾り菜種油大さじ2を強火で熱し、たねを入れて1分30秒焼く。裏返してさらに1分焼き、水1カップを注いで中火にし、蓋をして水分がほぼなくなるまで焼く。
③有機ケチャップソースの材料を混ぜ合わせて加え、とろみがつくまで絡める。ハンバーグを器に盛り、フライパンに残ったソースをかけて、有機ベビーリーフを添える。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

まだクーラーを必要とする暑さではありますが、風や日差しは、
確実に秋の訪れを知らせてくれている今日この頃ですね。

トマトやなす、冬瓜、そら豆、桃やスイカ…と、今年の夏も、
みずみずしくておいしい旬のものをたくさんお料理していただきました。
夏は、シンプルに、素材の力強い持ち味をそのままいただくのも
おいしい時季。さっと焼いたり、冷やしたり、薬味やスパイスもよく合い、
いただき方も多彩です。季節の恵みの豊かさに、ありがたみを
感じました。
弊社のHPのアップデイトでは我が家で作って食べているものを毎日
アップしたり、季節ごとの行事やエピソードや想い、社会で今起こっている
出来事に対する考えなどを綴っているのですが、先日も
「なんで食べているものを毎日載せたりしているんですか?」と
問われました。
これからも変わらずに続けていこうと思っていることですのでこの機会に
お答えしておこうと思います。

戦後70年という今、考えてみるとこうしたあたり前の日常生活も、
すべて、平和な世の中があってこそ、その上に成り立っているものだと
あらためて気づきます。

先日、琉球新報さんの主催でノルウェーの平和学者、
ヨハン・ガルトゥング博士の講演会が開かれていましたが、
私は以前にこのヨハン・ガルトゥング博士の考えに触れたことが
ありましたので、戦後70年の節目の時ということもあって、ここのところ
よく雑誌などでも取り上げられたりして
やはり注目される考え方なのだなと思っておりました。
そうしたところに、麗王にもいらしてくださった日本政策学校・代表理事の
金野さまから、
「ノルウェーから来日中のヨハン・ガルトゥング博士が
(戦後の平和学の創始者、紛争解決の世界的パイオニア)、
六本木での田原総一朗氏との対談で、
「東アジアの共同体を作り、その首都は沖縄にすべし」と
熱弁されていました。
というメールをいただき、ますますその感を強くした次第です。

ヨハン・ガルトゥング博士は、戦争のない状態を、「消極的平和」とし、
それに加えて、貧困や抑圧、差別などがない状態を「積極的平和」として
唱え、本当の平和の意味、未来への道すじを示しました。

高度経済成長、バブル景気と崩壊、大震災、大災害などを経た現在、
「平和」とは、とても広く深いものであると思い至ります。
だれもが住みやすく、あたたかい世の中にするためには、どうしたら
よいでしょうか。
それには、私達の暮らしのあり方そのものが問われているように思うのです。
戦争や紛争だけでなく、自然環境やエネルギー問題、格差や貧困など、
いまあるさまざまな課題は、「暮らしの問題」です。
だからこそ私は毎日の生活の質や、季節や行事の細かなことや、
社会で人々の間で今起こっていることなどを、さまざまな主義の枠組みを
超えて、私達自身の我が事として考えたいという思いから始めました。

特に、その暮らしの中で大事なことが、「心身ともに健康であること」
なのだと思います。そのためには質の良い食は欠かせません。
今の世の中は、便利さ、手軽さ、安さなどが追い求められているために、
流通のため日持ちするよう保存料が加えられ、
見た目の良さのため着色料が加えられ、
材料のコストを抑えるため化学調味料が加えられ…と
いろいろと余計な添加物が加えられ、成人男性で年間5キロもの
化学性の合成添加物を摂っているといわれています。
そしてそれを消化するために身体は余計な労力を必要としますし
体外に排出されず体にどんどん溜まっていく添加物もあります。

当たり前のことですが、私達の身体は毎日の食べるものから
できています。
つまり、私達の身体は工場のようなもので、食べたものを材料に、
燃やして形を変え、新しい肉体となり、身体と心の健康に大きな
影響を与えているのです。

そして私達の肉体は新陳代謝という形で、常に新しく生まれ変わって
います。3ヶ月経つと体内の細胞がほとんど入れ替わるそうです。
健康的な肉体を保つには、
① いかによい材料を入れるか?
② いかに消化・吸収するか?
③ いかに不要なものを排出するか?
この3つが大切です。
つまりは自分の身体の材料を選ぶつもりで、食べるものを
選びたいものですね。

そして私達個々人が毎日を健やかに、小さな幸せを積み重ねて
丁寧に暮らしていく、そんななかから平和も生まれていくのではないでしょうか。

来週は秋分の日。
あなたにとっての秋は食欲の秋?読書の秋?スポーツの秋?…
どんな秋でしょうか。
私にとっては色気のない話ですが、やはり食欲の秋かしら。
だって、食べるということは、お腹がいっぱいになるだけじゃなくて、
暮らしの歓びそのものなのですから。

【末金典子】

有精卵の半熟卵と大根も一緒に。
シャキシャキがおいしい小松菜の炒め物も添えて。

【末金典子】


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☞久しぶりの★★★です。毎日違うメニューを作って、同じものはほとんど2度作らないのですが、それでも★★★だと思える料理は月に1回くらいでしょうか。いままで、いろいろな種類の角煮を作ってきましたが、今回のとろとろ紅豚玉角煮は、現在までで一番美味しいものでした。コウケンテツさんの一品です。煮込み時間は合計1時間半。有機玉ねぎの甘みでコクが出て、肉がしっとり柔らかに仕上がります。

とろとろ豚玉角煮・材料:
沖縄県産紅豚肩ロースかたまり肉(500g)
宮城農園のEM有精卵の半熟卵(2個)
有機玉ねぎ(1/4個)
有機だいこん(4㎝・約150g)
有機長ねぎの青い部分(1/2本分)
有機しょうがの薄切り(2〜3枚)
煮汁(純米酒、有機しょうゆ各大2、黒砂糖大1.5、水2カップ)

作り方:
①有機玉ねぎは2㎝幅のくし形切りに、有機だいこんは2㎝厚さの半月切りにする。
ルクルーゼの鍋に豚肉、有機だいこん、有機長ねぎ、有機しょうがと、かぶるくらいの水を入れて煮立て、アクを除く。有機だいこんは約20分ゆでて取り出し、豚肉はさらに約20分ゆで、1本を4〜5等分に切る。
③鍋をきれいにし、豚肉、煮汁の材料、有機玉ねぎを入れてひと煮立ちさせる。落しぶたをして弱火にし、約30分煮る。有機だいこんを加えて、さらに約20分煮る。
④落しぶたを取り、煮汁に少しとろみがつくくらいまで煮詰め、半熟卵を加えてさっと煮からめる。卵は半分に切り、器に盛りあわせる。

中華青菜炒め・材料:
有機小松菜(1/2わ)
有機にんにく(1片)
合わせ調味料(メガシェフの無添加オイスターソース小1、粗糖伊平屋の塩各小1/2)
マルホンの太香ごま油

作り方:
①有機小松菜は5㎝長さに切って、茎と葉にわける。茎の部分をボウルに入れ、合わせ調味料を加え、軽く揉むように満遍なく混ぜる。
②有機にんにくは包丁の腹で叩き潰し、スイスダイヤモンドのフライパンに太香ごま油小さじ1と入れて火にかける。香りが立ったら有機小松菜の茎を汁ごと加え、強火にして手早く炒める。油がなじんだら葉も加えて、さっと炒め合わせる。

【樋口耕太郎】

なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

人に好意を寄せることと、人を愛することは、似て非なるものだ。

好きだという気持ちは、「こうあってほしい」という自分の勝手な気持ちが「相手の存在」に重なるときに生じる。

私たちにとって、「理想の彼女」とは、自分勝手にイメージしている身長、容姿、性格、仕事、人間関係を有している女性のことを言う。そのイメージに近い人に出会うと、私たちは、その女性を「好き」になる。

「タイプでもなかったのに、好きになってしまった」という良くあるケースでも、自分にとって「そうあってほしい」という気持ちに、「相手の存在」が重なっているはずだ。相手の性格は想定外だったけれど、「恋人が欲しい」という気持ちが強ければ、私たちはその人を「好き」になる。

自分が「そうあってほしい」イメージ(の人)を「好き」になることほど、人を興奮させ、時間を忘れさせることはない。恋人との時間、好みの映画、楽しい趣味、子供の野球観戦、お気に入りの政党・・・。

だから私たちは、できるだけ人を「好き」になろうとする。その方が楽しいし、楽だからだ。そして、人を「好き」になるためには、自分が「そうあってほしい」イメージ以外のものから目を伏せればいいのだ。

人間的に思いやりがなくても、いつもお金を落としてくれる上客であれば、欠点に目をつぶって接しているうちに、「好きだ」という気持ちが湧いてくる。冷たい旦那だけれど、その問題から目を伏せればだんだん気にならなくなる。

つまり、「好きだ」という気持ちの裏側には、自分が「そうあってほしい」こと以外の要素から目を伏せるという要素が含まれている。「好き」だからという理由だけで選択する人間関係は、相手と向き合うことを遠ざけ、人間関係の本質を避けて通ることと変わらない。

愛することは、好きになることとは根源的に異なる生き方である。人を愛するために、「好き」になる必要はまったくないし、相手の好き嫌いとは無関係である(もちろん「好き」になっても構わない)。

むしろ、自分が「好き」でない人、嫌いな人、自分と主義主張の異なる人、自分のことを攻撃したり傷つけたりする人、つまり、自分が勝手に持つイメージに当てはまらない人に対して、思いやりをもって接するということである。

愛するということは、人生において最も苦しい行為の一つである。その人のためと思って、心を尽くして接しても、「そうあってほしい」イメージが裏切られ、失望させられる。そんなとき、愛することがなによりも苦しくなる。相手に「そうあってほしい」という気持ちが、自分勝手な思い込みにすぎない、という葛藤が苦しさの理由だ。

社会の本質はここにあると思う。世の中の問題は複雑に見えても、政治の本質、行政の本質、経営の本質、教育の本質、家族の本質は、愛であり、この本質を失った社会から衰退する。そんなシンプルな原理が働いているだけなのだと思う。

自分にとって大切な人のために働くことは容易なことである。可哀想だと思う人に優しくすること、自分を評価してくれる人のために尽くすこと、気心の知れた人に思いやりを示すことも別段難しいことではない。しかしながら、自分と利害が対立する人を助けること、自分の主義主張と異なる人のために働くことこそが、リーダーのリーダーたる所以なのだ。

政治的な意見の相違は別にして、田中角栄はかつてこんな名言を残している。

「人間は、やっぱり出来損ないだ。みんな失敗もする。その出来損ないの人間そのままを愛せるかどうかなんだ。政治家を志す人間は、人を愛さなきゃダメだ。東大を出た頭のいい奴はみんな、あるべき姿を愛そうとするから、現実の人間を軽蔑してしまう。それが大衆軽視につながる。それではダメなんだ。そこの八百屋のおっちゃん、おばちゃん、その人たちをそのままで愛さなきゃならない。そこにしか政治はないんだ。政治の原点はそこにあるんだ。」

紅豚肩ローススライスは、有機おろしにんにく、有機レモン汁、クミンパウダー、ラウデミオ・エキストラ・バージン・オリーブ油、有機粗挽き黒こしょうをまぜたマリネ液に揉み込んでから、フライパンで焼きます。

なすを豚の油で焼き付けて、有機トマト、有機サラダ菜、豚肉と一緒に、バルミューダのトースターで温めたミアズブレッドの田舎クッペで挟みました。

ヨーグルトソースは、生乳100%プレーンヨーグルト、おろし有機にんにく、有機レモン汁、クミンパウダー、ラウデミオ・エキストラ・バージン・オリーブ油、伊平屋の塩を混ぜたものをかけます。

レシピは、ハズレの少ない坂田阿希子さんのもの。

【樋口耕太郎】


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なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。

有機水菜は最後に加えて、シャキッとした食感を引き立てます。
大きなめに切ったれんこんの歯ざわりがポイントの炒めものも添えて。

【末金典子】


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材料(水菜と紅豚のシンプル鍋):
有機水菜(1わ・400g)
沖縄県産紅豚ロースしゃぶしゃぶ用(320g)
油あげ(2枚)
有機切り餅
(4個)
えのき茸(2袋)
有機だいこんおろし(2/5分・500g)
手造りポン酢しょうゆ*(適宜・作り方は以下参照)
利尻昆布(6㎝四方のもの2枚)
純米酒(適宜)

作り方:
①水菜は根元を切り、長さ6〜7㎝に切る。えのき茸は根元を切ってほぐす。油あげは横半分に切って、切り口から開いて袋状にし、有機切り餅を入れる。
ルクルーゼの鍋に水10〜12カップ、純米酒(適量)、利尻昆布を入れて弱火にかける。煮立ったら有機餅入り油あげを入れ、餅が柔らかくなるまで4〜5分煮る。えのきを加えてさっと煮て、紅豚を1枚ずつ加え、肉の色が変わったら有機水菜を加えてさっと煮る。手造りポン酢しょうゆ、有機七味をふった有機大根おろしを添え、つけていただく。

材料と作り方(れんこんのピリ辛炒め):
❶れんこん大1節(約250g)は皮をむいて一口大の乱切りにし、さっと洗って水けを拭く。
❷鍋にオーサワの一番搾り菜種油(大1/2)を中火で熱し、れんこんを入れて炒める。表面が透き通ってきたら、有機赤唐辛子の小口切り1本分を加えて、さっと炒める。
だし汁1/3カップを加え、煮立ったら、タカラの有機本みりん(大1)、粗糖(小1)、有機しょうゆ(大1)を順に加えて、さっと混ぜる。火をやや弱め、汁けがなくなるまで5分ほど炒り煮する。

材料(*手造りポン酢):
有機レモン汁
(100cc)、果実から絞るレモン汁の方がもちろん好ましい。スクイーザーなどで絞って漉す。レモンの代わりに無添加ゆず汁なども美味。
美濃有機純米酢
(100cc)
有機しょうゆ(200cc)
タカラの有機本みりん(60cc)
粗糖(小1くらい)
昆布(5㎝四方くらい・5gくらい)
かつお節(10gくらい)
粉末緑茶(小1くらい)

作り方(*手造りポン酢):
①鍋にタカラの有機本みりん(60cc)、粗糖(小1)を加え、弱めの火力で加熱する。粗糖が溶け、有機みりんのアルコールを飛ばしたら、美濃有機純米酢(100cc)、有機しょうゆ(200cc)を加えてさらに加熱する。酢は、米酢の代わりに雑穀酢でもよい。
②湯気がたって、有機純米酒と有機しょうゆのきつい香りが抜けてきたら、沸騰する前に、昆布(5㎝四方)、かつお節(10g)を入れて、火を止める。最後まで沸騰させない。粉の緑茶を入れる。
③2、3分待ってから、有機レモン汁(100cc)を入れて混ぜる。
④このまま半日から1日くらい置く。その後漉して昆布とかつお節を取り除き、瓶などの容器に移し替えて出来上がり。防腐剤などが入っていないため、容器はあらかじめ熱湯消毒し、冷蔵庫で保管するのが望ましい。

【樋口耕太郎】

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ミアズブレッドのブルマンブレッド(ライ麦)をバルミューダのトースターで温め、アボカド、有機リーフレタス、有機トマト、無添加ベーコンをカリカリに焼いて挟みました。写真は私たちの二人分。

【樋口耕太郎】


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