津田大介さんのCSテレビ朝日の番組「日本にプラス マンスリースペシャル」に樋口が出演いたしました。

https://www.youtube.com/watch?v=sqLm9iFietE (1/3)
https://www.youtube.com/watch?v=YY64trZBbEQ (2/3)
https://www.youtube.com/watch?v=5qpjNAzA5FU (3/3)

私が沖縄に縁ができた経緯、サンマリーナホテルでの愛の経営と再生、顛末。沖縄大学での「心に火を灯す」授業風景やゼミ学生へのインタビュー、沖縄社会の構造、次世代への可能性・・・沖縄大学の私の研究室で90分語った内容が30分弱のVTRに編集されています。

国会にて、沖縄経済振興についての参考人意見陳述を行ってきました。

本土復帰以来43年間で沖縄経済は8倍に拡大しました。
補助金を大量に投下して本土との格差は縮小しましたが、
そのお金が不均等に配分されてきたために、
沖縄社会の内部に激しい格差を生んでしまいました。
これを解消するためには、今までとは全く異なる発想が必要です。

6月17日参議院沖縄北方特別委員会にて、参考人意見陳述。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?ssp=21483&type=recorded

私の発言時間は:

樋口参考人意見陳述: 23:00〜34:18
島尻安伊子委員からの質問に対する回答: 50:17〜53:25
河野義博委員からの質問に対する回答: 1:10:10〜1:11:38
吉田忠智委員からの質問に対する回答: 1:45:30〜1:47:10

よりクリアな動画は、参議院のインターネット審議中継のサイトより
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
「沖縄及び北方問題に関する特別委員会」☞「2015年6月17日」を検索して視聴下さい。

あるいは、上記の私の発言箇所は以下の「発言者一覧」に対応していますので、
クリックするとそれぞれのやり取りの始めから視聴できます。

樋口耕太郎(参考人 沖縄大学人文学部准教授 トリニティ株式会社代表取締役社長)
島尻安伊子(自由民主党)
河野義博(公明党)
吉田忠智(社会民主党・護憲連合)

浦添市のコミュニティFM(FM21・76.8MHz.)で沖縄選出の参議院議員・島尻安伊子さんがホストするラジオ番組「あい子のチャレンジラジオ」、3月7日放送分のバックナンバーがアップされています。

http://www.stickam.jp/video/182416538

3月7日の放送(2月22日収録)にゲストとしてお招き頂き、1時間弱沖縄について、事業再生について、有機農業について、南西航空についてお話させて頂きました。

沖縄を人生の本拠とすることを心に決めてから10年になりますが、この地で起こった一連のできことを通じて、人生における優先順位が180度変わってしまい(あるいは、元に戻ったというべきでしょうか)、それまで持っていたものを文字通りすべて捨てさせられたような気がします。本当に大事なものを見つけるということは、それを探し求めるのではなく、余計なものを捨てるということなのだと、今では理解しているところです。

後半話題になっている南西航空の再生は、こちらもご参考頂けます。

http://www.trinityinc.jp/updated/?p=3145

ホスト:
参議院議員
島尻あい子

ゲスト:
沖縄大学人文学部国際コミュニケーション学科准教授
トリニティ株式会社 代表取締役社長
樋口耕太郎

【樋口耕太郎】

本日沖縄タイムスに私のインタビューを基にした記事を掲載頂いた。経済部の座安記者は、長時間にわたる私の複雑な話を本当にうまくまとめて下さった。

*   *   *

おおよそ10年に一度、沖縄に津波のように押し寄せる投資バブルが、昨年あたりから再来している。今回の波は、2005年〜2007年のファンドバブル以来。

日米で長らく金融事業に関わってきたが、その間もっとも重要視してきたことのひとつは、「金融とは事業の黒子であるべき」ということ。社会は人が作り上げる事業によって支えられている。人が生み出す本質的な事業価値のために力を貸す、金融は「ブースター」として存在するべきであり、車の舵取りとメインエン ジンはあくまで事業者のものだ。

逆説的だが、金融が「ナンバー2」に徹することで、金融収益も最大化するというのが私の考え方だ。これまでその哲学を貫くことで大きな金融収益が生まれる経験を何度もしてきたし、その度に確信を強めてきた。

ところが、1995年頃からだったと思うが、資本市場を中心に、金融が事業をコントロールし始め、事業はどんどん持続性を失っている。特に2000年を超える頃から、事業会社でも、不動産でも、開発案件でも、資本市場や金融ファンドが社会に大きな影響力を与えるようになった。金融主導で事業が設計され、商品が作られ、従業員が雇用される。こんな社会に持続性はないと思うのだが、この傾向はいまのところ拡大する一方で、それに呼応するように社会の歪みが次々 と顕在化している。

日本において、そして沖縄において、2000年頃を境に生活保護者が急増しているのは、このことと無関係ではないと私は(密かに)考えている。

【樋口耕太郎】

2013年7月4日 10:02

【浦添】松本哲治市長は3日までに、非常勤ポストの「政策アドバイザー」を新設し、沖縄大学人文学部国際コミュニケーション学科准教授(観光学専攻)で株式会社トリニティ社長の樋口耕太郎氏(48)を起用する方針を固めた。今月中にも委嘱する。

樋口氏は、松本市長同様、キャンプ・キンザー沖の西海岸埋め立て計画見直しに前向きな立場。国際金融や事業再生に携わってきた経験から、西海岸とキンザー跡地の一体的な利活用などについて助言する。

樋口氏は、1965年盛岡市生まれ。筑波大学比較文化学類卒。ニューヨーク大学経営学修士課程修了。米国野村証券、レーサムリサーチ(現レーサム)、グランドオーシャンホテルズ社長兼サンマリーナホテル社長を経て、2012年4月から沖大准教授。沖縄経済同友会常任幹事。

松本市長は、埋め立て済みの西海岸第1ステージで企業誘致を進める一方、第2ステージ(コースタルリゾート計画)や第3ステージ(物流拠点整備計画)については「ゼロベースで議論」する考え。

沖縄タイムスの取材に対し「樋口氏の助言をもとに、市民との議論を深めていきたい」と話している。

沖縄大学人文学部国際コミュニケーション学科専任教員(准教授)就任に伴い、挨拶文を添付致しました。ご高覧頂けると幸甚です。

【2012.4.14 樋口耕太郎】

あっという間に年末ですね。早い~っ!
もうこうなったら忙しささえ楽しんじゃいましょう!

さて、その忙しい今週の週末の土曜日に、米空軍エアフォース・サービス部門と、
麗王でもお馴染みの西原くん率いる「沖縄美少女図鑑」の沖縄テクスファームと、
私や樋口さん玉城克明・勉くん下地くんで立ち上げたダイハチマルシェとの共同事業で、
米軍エアフォースの知花ゴルフ場のロータリーにて、なんと沖縄初の!
「オーガニック・ファーマーズ・マーケット」である「オーガニックタウン」を開催いたします!
ダイハチマルシェの有機無農薬野菜&
私の「無投薬・刀根鶏の、プレミアム・カレークリーム煮」や、
なんとスペシャルゲストとして、奈良県から今全国的にブレイクしている
サンドイッチが有名なパン屋さんの「ミアズブレッド」が、
コザからは沖縄一のパン屋さん「ザズー」が…
というように沖縄でもピカイチのオーガニックなカフェやレストランや雑貨店が
ずらりと勢ぞろいする一日限りの夢のコラボレーションとなっています。
11月にプレオープンしたのですが、エアフォースのアメリカンは
オーガニックに対する意識がとても高くて、お野菜の価格も見ずにお買い物かごに
ばんばん入れて購入してくださり、1個410円する有機無農薬りんごが
飛ぶように売れ、私のお弁当も好評をいただきました。
今回は米エアフォースの一万人規模の大クリスマスパーティーで大々的に
告知してありますし、米軍もかなりの予算をかけて宣伝していることもあり、
お客さまは8割方アメリカ人と想像していますが、琉球新報にて水曜日に告知を
行いますので日本人の方もたくさんいらっしゃるかもしれません。
どうぞこの機会をお見逃しなきよう
ぜひぜひ遊びにいらしてくださいね!

日時   12月10日土曜日 午前11時から午後5時頃まで
場所   米空軍知花ゴルフ場のロータリーにて
(通行パスなしで誰でも入れます。米空軍嘉手納基地ゲート3向かい、
沖縄市知花の東南植物楽園入口近く)

*********

出店舗

ダイハチマルシェ
ミアズブレッド
Zazou
ごはん屋de SU-SU-SOON
オーガニック市場てんぶす
Ploughmans lunch bakery
Dosha
私の部屋
ラ クッチーナ
ふろふき屋

など。

少しひんやりしてまいりましたが、お元気にしていらっしゃいますか?

明日はボジョレーヌーボー解禁の日ですね~。
麗王が自信を持ってお取り寄せした今年のヌーヴォーは、1982年の世界で初めて
EUオーガニック認証を獲得したドアットさんの「シャトードボアフラン」で
酸化防止剤も入っておりませんので安心してお召し上がりいただける逸品です。
ぜひ今年のお味をお試しになってみてくださいね。

さて、私は15年間コザの街に住んでいたこともあってか、
なんともちゃんぷるーなコザの街や人が大好きなんです。
でも今のコザは残念ながら昔の勢いや賑わいがだんだん減ってしまって、
なんとも寂しい限り。そこで、麗王でもお馴染みの「沖縄美少女図鑑」を
立ち上げたテクスファーム・西原くん達がコザを活性化しようと
コリンザの屋上などに沖縄じゅうの元気と個性と話題性のあるショップを
一堂に集めた「空中タウン」をこれまで開催してきました。
そのコザ「空中タウン」が今回はレンガ敷きのパルミラ通りに場所を移し、
(コザ・パークアベニューを入って1本目の左に入る歩道)
フード・ファッション・雑貨などの22店舗と桜坂市民大学も出張し、
20日の日曜日に賑やかに開催することとなりました。

そして、今回はわれらが「ダイハチマルシェ」もたくさんの有機無農薬野菜と
私の「プレミアム紅豚しょうが焼きお弁当」と
有機無農薬フルーツジュースの店を出店いたします!
この日曜日はぜひぜひコザの街まで遊びに来てくださいね。
時間は12時~20時まで。
無料駐車場はコリンザ前にありますし、有料駐車場でも1000円以上のお買い物を
してくださった方には1時間無料券を差し上げます。
詳しくはこちらまで

【2011.11.16 末金典子】

*   *   *   *   *   *   *   *

今週はダイハチマルシェのイベントが目白押し。
明日19日土曜日(コザ・パルミラ通り空中タウンの前日)には、
米空軍知花ゴルフ場のロータリーにて(通行証なしで誰でも入れます。
米空軍嘉手納基地ゲート3向かい、沖縄市知花の東南植物楽園入口近く)
ダイハチマルシェ・米空軍の共同開催によるファーマーズ・マーケットが
オープンします。時間は午前11時から午後4時頃まで。

19日のイベントは、ダイハチマルシェ・沖縄テクスファーム・米空軍が共同で開催する
沖縄初の本格的なオーガニック・ファーマーズ・マーケット(12月10日土曜日)
の立ち上げを控えて、その「ベータ版」としてスタートするものです。
今回マーケットとしての集積規模は小振りですが、大八産業がアレンジする
有機野菜の品揃えは、圧倒的に沖縄県内随一です。

多様な有機野菜に添えて、1日32食限定の、
ウルトラ・スペシャル・スーパー・プレミアム!紅豚の有機しょうが焼きお弁当。そして、
市場では殆ど入手できない完全無農薬、完全無添加、
もちろん濃縮還元ではないストレートのフルーツジュース
(アップル・グレープフルーツ・オレンジ)をご提供致します。

プレミアムお弁当のメイン食材「おきなわ紅豚」は、私が知る限り、現在沖縄で
商業的に入手可能な再高品質の豚肉ですが、生産者の喜納さんは、
沖縄最大の有機生産グループ「しまぬくんち」のメンバーでもあります。
その品質を活かすためには、残りのすべてが一級品でなければなりません。
有機醤油、有機しょうが、ミネラルをふんだんに含んだ県産粗糖、
沖縄の海水100%を原料とした塩などなどなど・・・、調味料の細部に至るまで、
入手できる限り最高品質の素材だけでご提供します。
そして、お米は、「全国米・食味分析鑑定コンクール」4年連続金賞受賞、
「あなたが選ぶ日本一美味しい米コンテスト」3年連続最優秀賞に輝く「龍の瞳」
街場でも、ホテルでも、その他いかなる場においても
これ以上の食材を使用した弁当は存在しないと思います。
お弁当は1200円、オーガニックジュースは500円、
ドル・円双方利用可能です。

farmers-market(pdfダウンロード)

【2011.11.18 樋口耕太郎】

例年のこの時期なら、もう夏かしらと思うほど暑い毎日なのですが
今年は早々に梅雨に入ってしまい、なんだかひんやりの毎日で
ちょっと勘が狂ってしまうのですが、みなさんはお元気にお暮らしでしょうか。

先週の月曜日、「奇跡のりんご」で有名な木村秋則さんのお話を
ぜひともうかがいたいという樋口のリクエストで、
沖縄経済同友会の玉城さんがコーディネートを担当され、
木村さんの講演会が実現しました。
木村秋則さんのことはNHKの「プロフェッショナル」などでも既に御存知の
ことと思いますが、
リンゴ農家の跡を継いだ木村さんは、農薬なしではリンゴは育たない、という
従来の常識を覆すのに、周囲に罵倒されながらも、ずっと収穫ゼロという
11年の歳月を費やされました。きっかけは、妻が農薬に過敏な体質だったから。
でも農薬と肥料の使用をやめた途端、800本あったリンゴの木の半分が枯れ、
害虫が激発。専門書を調べ、実験しては、農薬にかわる食品を何十種類も試すも
すべてダメ。無力感と貧しさに、ついに死を決意して岩木山に入った木村さんは、
一本のどんぐりの木に出会ったのです。農薬も肥料もない山で木は元気に枝葉を
広げていました。
その後は、畑の土をできるかぎり山の土に近づけるため、
肥料をやめ、雑草刈りをやめ、大型農機具も撤廃。畑は草ぼうぼうに
なりましたが、枯れかけていたリンゴの木は少しずつ元気になり、数年後に
再び花を咲かせ、ついには実ることに。
不可能を可能にした独自の「自然栽培」でつくった彼のリンゴは「奇跡のリンゴ」
と呼ばれるようになったのです。

その木村秋則さんが、沖縄経済同友会で講演後、
大八産業・玉城さんがとりまとめておられる有機農家さんの会「しまぬくんち」
でも快く講演をしてくださいました。
その後、麗王でお食事会を開き、思わぬ大計画にも発展し!
おおいに盛り上がりました。また御報告させてくださいね。

木村秋則さんのことは私の拙い文章よりも、
お友達でもいらっしゃる茂木健一郎さんの方が素晴らしい文章でブログに
書かれておいでですので御参照ください。
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2006/11/post_35ec.html

実際にお目にかかりお話させていただいた木村さんは、
今、自分の目の前で話している人のお役に立つために最適なことは何かを
真剣に考えてくださる、そんな愛情に溢れた方でした。
常ににこにこなさりながらも、自分をひたすらに行き抜いた方だけが持つ
静謐な雰囲気と、真剣な鋭いまなざしがとても印象的でした。

「自分を生き抜く」これは本当に大変なことです。
自分の信念をひたすらに信じ、自分の夢をひたすらに追い続け、
負けずに生ききる。
相当の覚悟が要ることです。

麗王にもそういう方がいらしてくださいます。

その中のお一人が画家の山田夕香さん
彼女は絵筆を使わずに指で絵の具をカンバスに押し広げながら
作品を描いていきます。
以前はパリに住み、帰国し、数々の大きなイベントや個展で作品を発表し続け
今でこそ有名な画家として活躍中の彼女ですが、
画家の道というのも生活が成り立つまでは大変な道のりです。
ましてや彼女の作品は絵筆を使わない異端とも言える作風。
これでいいのかと随分想い惑い悩んだ日々があったそうです。
そんな時、訪れた沖縄でたまたまスパでマッサージを経験したのだとか。
自分の身体を指で優しく押して労わってくれるそのなんとも心地よい感覚に
涙が溢れたそうです。自分の作品達はいつもカンバスでこんなに優しく
心地よい私からの愛と労わりを感じてくれているんだ。
私は間違っていない、と。
彼女のテーマでもある、彼女の描く太陽のなんと素晴らしいこと!
ディアマンテスの「太陽の祭り」のCDジャケットでもお馴染みです。
http://www.kk-ark.jp/page/artist_yamada/yuuka_yamada.html
その彼女の個展が今年も沖縄三越で明日から開催されます。
ぜひぜひパワーをいただきに訪れてみてくださいね。
そしてぜひ元気いっぱいの素敵な夕香さんにお声かけください。

山田夕香 絵画展
沖縄三越5Fギャラリー
24日(火)~30日(月) 13時~18時 月曜のみ17時まで

また、私が「日本で一番美味しいパン屋さん」といつもみなさんに
お伝えしている奈良県の「ミアズブレッド」の森田三和さん
お忙しい中、夕香さんの個展に日帰りででもかけつけてくださるそうです。
この森田三和さんもまた自分をひたすらに生き抜いておられる方で、
自分のことを「パン屋さんだと思っていないパン屋さん」とおっしゃいます。
まさにそうなんです。彼女のパンを食べたことのある方はおわかりかと
思いますが、もうおいしいなんてものじゃない。パンが生きているかのよう
なんです。とにかくすごいパンです。毎日毎日それはもうあきずに
食べたくなっちゃう、自然で、それでいて飛びきり美味しいパン、
いえ、作品なんです。
今や三和さんも本を3冊も出されたり、「暮らしの手帖」で特集されるなど
大変な人気の方で、週末には彼女のドキュメンタリー撮りが沖縄であり、
(朝日放送)私が現地コーディネートをする予定になっています。
三和さんのパンもぜひお試しを。
http://miasbread.com/topics/news.htm

【2011.5.23 末金典子】

ナビィの恋、ホテルハイビスカスなど、沖縄を舞台にしたドラマや映画に数多く出演されている吉田妙子さん、BEGIN「うたの日カーニバル」の司会でお馴染みのきゃんひとみさん、アナウンサーの幸地優子さん、うちな~噺家藤木勇人さん、その他にも普久原明さん、宮里京子さん、金城翔子さんなど、沖縄で活躍中の有名キャストによるお芝居、『かじまやーカメおばあの生涯』(pdf) が 12月12・13日(土日)、16日(水)に沖縄で上演されます。戦争と基地問題は沖縄では特に関心が高いテーマであることはもちろんですが、民主党政権の政策に関連して非常にタイムリーでもあり、またご縁があって私(樋口)も役者として舞台に立つことになりました(沖縄タイムスの新城記者役)。

脚本は、「あしたへジャンプ」、「中学生日記」や「ヘレンケラーを知っていますか」など数々の社会派映画の脚本をお書きになられた下島三重子さん。そして!日本では五本の指に入る舞台演出家、新国立劇場芸術監督の栗山民也さんが演出をなされます。栗山さんの舞台の主な出演者は、大竹しのぶさん、石原さとみさん、内野聖陽さんなどなど。また沖縄入りの前まで小日向文世さんや平田満さんのお芝居、沖縄が終わると今度は仲代達也さんのお芝居と、過密なスケジュールを無理やりこじ開けて、沖縄公演の演出を引き受けていらっしゃいます。

11月29日の琉球新報でも報道されましたが、『かじまやーカメおばあの生涯』の主人公カメさんは、北谷町砂辺に実在した「沖縄の反戦ばあちゃん」松田カメさんがモデルです。カメさんは沖縄に生まれ、先祖供養の墓を作る費用を貯めるためにサイパン島に出稼ぎに出、そこで民間人の犠牲者の割合では沖縄よりも過酷といわれるサイパン地上戦に巻き込まれながら、奇跡的に生還したひとりです。案外知られていないことですが、太平洋諸島で犠牲になった民間日本人の過半数は沖縄県民で、サイパンはその典型と言えます。九死に一生を得てサイパンから沖縄に引き揚げると、自分たちの土地は米軍に接収されていました。ようやく10年後に一部の農地が解放されてからは、嘉手納基地に隣接する砂辺の土地に家を建てたものの、そこは真上を戦闘機・輸送機が爆音を轟かせて離着陸を繰り返す「戦闘機の通路」になってしまっていました。防衛施設庁は、土地を買取るから移転せよ、という。カメさんはこの場所を終の棲家とし、畑を耕し、その後40年間農民として生きた人です。カメさんがこの場所で「ただの生活」を送ることは、反基地・反騒音の長い闘いの人生を送ることを意味し、いつしか反基地闘争の象徴として「沖縄の反戦ばあちゃん」と呼ばれるようになりました。

今回のお芝居では、事業仕分けで話題になっている、思いやり予算による軍雇用員の公務員並待遇を始め、「反戦基地運動」をする軍雇用員、就職難のために軍雇用を考える帰省者、働かないことが自分の仕事とうそぶく軍用地主の息子、更に、ヤマトゥとウチナーの超え難い壁に苦悩する東京の演出家などが登場し、普段語りにくい、しかし沖縄に住む我々にとって身近なテーマが多く盛り込まれています。政治的意図のない芝居だからこそ事実を考えるきっかけにできる。そんな役割も果たせるのではないかと思います。

純粋な舞台としても、世界で活躍する栗山民也演出の公演をこの価格で観られるのは、日本の他の地域ではまずあり得ませんし、沖縄においても今後恐らくないことと思います。

当日券もございますが前売り券の方がお安いので、「ご希望回の公演(①~⑤)」「枚数」をご指定の上お申し付けください。樋口携帯:090・1428・9185、もしくは本ページ右下の「お問合せ」をクリックして、メールにて御連絡頂けると幸甚です。金額は一般2,000円、小中高生1,000円(当日券500円増)です。

①12月12日(土)午後1時開演、ちゃたんニライセンターカナイホール
②12月12日(土)午後6時開演、ちゃたんニライセンターカナイホール
③12月13日(日)午後1時開演、ちゃたんニライセンターカナイホール
④12月13日(日)午後5時開演、ちゃたんニライセンターカナイホール
⑤12月16日(水)午後7時開演、浦添市てだこホール
(いずれも開場は30分前)

詳しくはこちらを参照下さい(冒頭『かじまやーカメおばあの生涯』(pdf)と同じものです。)

【2009.12.1 樋口耕太郎】

在沖米国商工会議所の6月月例会(6月5日金曜日)にて、以下の概要で講演を行います。

acco-colleague-june-2009

Kotaro Higuchi will be the presenter at the American Chamber of Commerce in Okinawa’s monthly General Membership Meeting for June.  Attached is the Japanese version of presentation summary for Japanese audiences.

売上目標がない! 研修制度は全廃! 流行のクレドもない! 顧客満足度も目指さない! 上司の唯一の仕事は「部下の役に立つこと」。社長は1ヶ月間他の仕事をせずに、250人の全従業員と一人30分の面接。また時には、厨房で丸一日仕込みの丁稚奉公(下の写真参照)。人間関係が何よりも(仕事よりも!)優先され、成果主義・収益主義・能力主義の一切が組織から消えた。役員を含む全ての従業員の給与・昇給・昇格・役職を決めるのは、「人間的な成長」、「どれだけ人の役に立ったか」の二項目だけ。夫婦喧嘩が遅刻の理由として認められ、「自分の好きなことだけをしてください」と全従業員に明言する企業が、数年前、沖縄に存在していたことをご存知でしたか?

沖縄県恩納村の老舗リゾート、サンマリーナホテルを取得し経営を引き継いだ樋口は、ウォール街仕込みの熱血管理経営を始めるが、沖縄の従業員にしてみれば、オーナーが代わるたびに本土からやってくる、毎度の「ナイチャー経営者」。やがて、組織から完全に浮き上がった「ばか殿」社長が、それまでの経営方針と自分の生き方を完全に覆し、資本主義の常識と正反対の経営を試みる。「企業は人間関係」と定義し、人間関係を最優先する方策を次々と実行。人への思いやりを、事業の手段ではなく、目的にするために、東京本社には内緒で、利益目標、売上進捗管理、人事の成果主義・能力主義を完全に廃し、「いま、愛なら何をするだろうか?」を企業理念かつ事業唯一の目的に。

その直後から、顧客満足度が爆発的に上昇し、旅行代理店からは、「最近のサンマリーナはいったい何をしたんですか?」と問い合わせが続き、熱狂した地元のオジーは誰に頼まれもせず、手塩にかけて育てた花木をホテルに持ち込む。10年以上実質的に赤字経営だったサンマリーナが、僅か1年足らずで経常利益1.3億円、営業キャッシュフロー2.3億円の超優良会社へといかに変容したか。そして、「成功しすぎた」サンマリーナが、取得から僅か2年で倍の価格で外資に転売され、それに抵抗した樋口が解任されるまでのお話。

【2009.6.3 樋口耕太郎】


サンマリーナ洋食厨房で一日丁稚奉公
社員が面白がって写真を撮ってくれました

『社会の生態系』 *(1)

社会の変容とともに、大半の病は、その症状とは別のところに原因が存在する、と考える東洋医学や統合医療が見直されていますが、サブプライム金融危機とそれに続く世界同時不況も、根本的な病理はその派手な症状とは全く別のところにあるような気がしてなりません。金融機能不全の原因はお金の構造そのものにあり、実体経済の構造不況は社会の根源的な価値観に起因していると感じます。

このような観点で社会の生態系を見直すと、私は今回の不況において、もっとも大きな影響を受ける経済圏は欧米ではなく日本であり、戦後60年かけて日本が積み上げてきた社会の構造そのものの再構築を迫られていると思っています。歴史を紐解くと、いつの時代も、新しい世界は最悪の経験を乗り越えた社会によって切り開かれてきました。私は、日本がこれから、世界のどこの経済圏よりも長く激しい大不況と、社会・経済の大構造転換を経験するのではないかと予想していますが、その経験によって、地球社会の新世代を切り開く役割を果たすことになるでしょう。なぜならば、日本社会は、一層深まる大不況と、天地が覆るほどの大構造変化だけではなく、①少子高齢化社会と年金・医療・財政の破綻、②家庭と教育の衰退、③労働の質の低下、④農業生産と食の危機といった、いずれやってくる世界の大問題を、世界のどの経済圏よりも真っ先に、そして今後の20 年間に凝縮して対処せざるを得なくなるからです。我々の世代がリードする次世代の日本は、この未曾有の苦難を乗り越えることで、現実的かつ効果的な地球社会モデルを構築する役割を担うことになるでしょう。その意味で、日本は今後の50年、世界をリードする使命と責任を有しているのではないかと思います。これは、過去60年間の資本主義の成長によって、「お金があれば幸せになる」という、人の頭の中で強烈に広まった価値観に起因して、破綻に瀕している世界の社会の 生態系を正常化するプロセスでもあります。このような変遷とともに、金融の世界も収益中心のアメリカ型金融から、価値中心・人間中心の新・日本型金融へと移行するのではないでしょうか。

アインシュタインが大正11年に日本を訪れた際に行った講演の中の1節*(2)です。

遠からず人類は確実に真の平和のために世界の指導者を決めなければなりません
世界の指導者になる人物は軍事力にも資金力にも関心を持ってはなりません
全ての国の歴史を超越し、気高い国民性をもつもっとも古い国の人でなければなりません
世界の文化はアジアにはじまったのであり、アジアに帰らなければなりません
つまり、アジアの最高峰である日本に
私たちはこのことで神に感謝します
天は私たちのためにこのような高貴な国を創造してくれたのです

アインシュタインの言葉は、現在のことを示しているのかも知れません。日本が世界からほんとうに評価されるのは、正にこれからなのだと思います。そして、今後の日本社会の行き先の道筋をつけるのは、周回遅れでトップを走る沖縄社会ではないでしょうか。

【2009.4.28 樋口耕太郎】

*(1) 「社会の生態系」は、トリニティ株式会社第三期(2008年12月31日期)事業報告の内容を、表記タイトルに合わせて修正したものです。pdfファイル(26ページ)をダウンロードしてご覧下さい。また、決算報告書を添付した「事業報告書バージョン」は、ウェブサイトのトップページから、「会社情報」→「事業報告」の画面よりご覧頂けます。

*(2) 1922年12月3日、東北大学で行った講演より。アインシュタインは1922年の11月から12月にかけて6週間にわたって日本を旅し、各地で熱烈な歓迎を受けました。北は仙台から南は九州まで、当時の、殆ど国を挙げての熱狂的な歓迎ぶりと、アインシュタインがこよなく日本を愛した様子は、『アインシュタイン 日本で相対論を語る』でも表現されています。本節の出典については、アリス・カラプリス編『アインシュタインは語る』林 一・林大訳、2006年8月増補新版、大月書店、287pを参照しました。この有名なアインシュタインの「予言」については、日本に対する意外なまでの高評価に納得できない方々(なぜか日本人です)が、出典を確認できない、アインシュタインの基本的な価値観と異なる、という「根拠」によって事実無根だと主張する向きもあるようですが、アインシュタインが日本に訪れた際の国民の熱狂ぶりと、日本を発つ2日前、「日本を科学的国家として尊敬するばかりではなく、人間的見地からも愛すべきにいたったのです」と記し、日本に対して大いな愛情を感じていたアインシュタインにとっては、むしろ自然な発言だと感じられます。 また、カラプリスは1978年から、アインシュタインが残した膨大な資料を整理・編集して出典を明らかにし、アーカイブにまとめる作業をほぼライフワークとされている方で、現在プリンストン大学出版局の巨大な出版事業『アインシュタイン全集』の社内編集者兼付随する翻訳プロジェクトの管理者を務めており、彼女の引用は数多くの原典、伝記、補助的な二次的情報源を重複的に参照しているため、信憑性は高いと考えるべきでしょう。いずれにせよ、われわれ日本人にとってもっとも重要なことは、この引用がほんとうにアインシュタインの発言によるものかどうかよりも、ここに表現されたような日本を、われわれ自身が心から求めるかどうかではないでしょうか。

沖縄県農林水産部のアレンジにより、主として沖縄県北部管内の林業事業者の方々を対象にした、5 回シリーズの経営セミナーを樋口が担当しています。第5回(最終回)のスケジュールが確定しました。最近では、林業経営者、北部県職員の皆様に限らず、口コミで参加される方もいらっしゃいます。ご関心のある方は是非空気のおいしいやんばるまでお運び下さい。

第5回 林業事業体 経営セミナー

日時: 3月12日木曜日 午後1:30より約4時間
場所: 北部農林水産振興センター(北部合同庁舎内)

お問い合わせ:
〒905-0015 沖縄県名護市大南1-13-11 北部合同庁舎2階
北部農林水産振興センター森林整備保全課
電話 0980-52-2832
担当 上里幸秀

本セミナーでは参考資料として、2000年のアメリカ映画 『ペイ・フォワード』 をお勧めしています。ご家族や大事な方とご一緒にどうぞ。
原題: Pay it Forward
監督: ミミ・レダー
出演: ケビン・スペイシー、ヘレン・ハント、ハーレイ・ジョエル・オスメント
原作: キャサリン・ライアン・ハイドの同名の小説によります

沖縄県農林水産部のアレンジにより、主として沖縄県北部管内の林業事業者の方々を対象にした、5 回シリーズの経営セミナーを樋口が担当しています。第4回目のスケジュールが確定しました。

第4回 林業事業体 経営セミナー

日時: 2月27日金曜日 午後1:30より約4時間
場所: 北部農林水産振興センター(北部合同庁舎内)

お問い合わせ:
〒905-0015 沖縄県名護市大南1-13-11 北部合同庁舎2階
北部農林水産振興センター森林整備保全課
電話 0980-52-2832
担当 上里幸秀

本セミナーでは参考資料として、2000年のアメリカ映画 『ペイ・フォワード』 をお勧めしています。ご家族や大事な方とご一緒にどうぞ。
原題: Pay it Forward
監督: ミミ・レダー
出演: ケビン・スペイシー、ヘレン・ハント、ハーレイ・ジョエル・オスメント
原作: キャサリン・ライアン・ハイドの同名の小説によります

沖縄県農林水産部のアレンジにより、主として沖縄県北部管内の林業事業者の方々を対象にした、5 回シリーズの経営セミナーを樋口が担当しています。第3回目のスケジュールが確定しました。


第3回 林業事業体 経営セミナー

日時: 1月22日木曜日 午後1:30より約4時間
場所: 北部農林水産振興センター(北部合同庁舎内)

お問い合わせ:
〒905-0015 沖縄県名護市大南1-13-11 北部合同庁舎2階
北部農林水産振興センター森林整備保全課
電話 0980-52-2832
担当 上里幸秀

内閣府と沖縄県が主催する 『第3回 金融人財育成講座』 が、10月から来年3月の期間、琉球大学にて開催中です。今年度シリーズは、全12講座中、残る5講座が受講可能です。本講座の特徴は、12講座全部を通して受講しなければならない訳ではなく、1回2,500円で好きな講座のみを、誰でも受講できるところにあります。私(樋口)が担当する講座は、1月24日土曜日午後2時です(下記参照下さい)。

私事、昨年の「サンマリーナホテルの再生」と題した講義は非常に好評で、定員200名の琉球大学大学会館もほぼ満席状態でした。嬉しかったのは、広範囲の異業種の方々に受講頂いたことです。金融に携わっていらっしゃる方々はもちろんですが、経営者、ベンチャー起業家、大学教員、農業、農協役職員、主婦の方々、自営業、タクシー乗務員、医師、看護士、ホテル業、ヒーリングサロン経営、土木開発業、建築家、電力会社、県庁職員、飲食業、学習塾、大学生、中学校教員など、本当に多岐に亘りました。今年度も、講義内容を1年間かけて練り込み、昨年よりも一段とグレードアップします。

レストランやホテルの予約にしろ、大学での特別講座にしろ、沖縄では通常間際にならなければ予約が入らないのですが、嬉しいことに、現時点での受講申し込み数が、当初予定していた施設の定員数を超過したため、講演会場が琉球大学法文学部の大教室へ変更になりました。主催者発行のオリジナルパンフレットなどと情報が異なりますので、ご参加頂ける方はご注意頂ければと思います。

日時: 2009年1月24日(土曜日) 午後2時~5時15分
場所: 琉球大学 法文学部 201教室
講演: 「沖縄における事業再生」 樋口耕太郎
受講料: 一般2,500円、学生500円

プログラムの詳細と受講お申し込みは、リーフレットまたは主催者ウェブサイトをご参照下さい。

*     *     *     *     *

本講座のシリーズは、もともと私が講座を担当するのが場違いなほど、著名な方々が講師をされていらっしゃいます。昨年度も、日銀総裁に就任された白川方明先生、東京大学の小宮山宏総長など、そうそうたる講師陣でした。今年度後半の講座で、私が特にお勧めの講師をご紹介します。

1月17日(土)講義:
㈱経営共創基盤 冨山和彦(とやまかずひこ)代表取締役CEO

冨山さんは、云わずと知れた、日本における事業再生実務家の第一人者です。長年経営コンサルティングに携わり、自らもコンサルティング・ファーム(コーポレート・ディレクションズ)を経営されていらっしゃいましたが、2003年4月に国家プロジェクトとして成立した、株式会社産業再生機構の代表として目覚しい実績を上げ、特に注目されるようになりました。産業再生機構の支援先で有名な企業は、カネボウ、ダイエー、大京、ミサワホームなどですが、いずれも当時の社会全体にとっての超重要再生案件です。

産業再生機構の実績のすばらしさは、第一に、全ての対象事業者への支援をすばやく完了し、当初5年限定とされていた組織を、1年早く解散したことであり、第二に、存続期間中におよそ312億円、解散後の残余財産の分配により約432億円を国庫に納付し、国民負担が発生しなかったこと、第三に、職員のうち公務員の占める割合は1割程で、他は民間出身者が占めていたことでしょう。冨山さんは、産業再生機構での役目を終えた後、その仲間たちを中心に、事業再生・経営支援を主業とする株式会社経営共創基盤を設立し、代表に就任。昨年は日本の名だたる多数企業から合計100億円を超える出資を受け、事業基盤を拡大しています。

冨山さんの著書で、『会社は頭から腐る』というタイトルの本があります。金融人財育成講座における冨山さんの講義は昨年に引き続き2度目ですが、著書のタイトルの通り、企業の問題の大半は経営者に起因するという事業経営の本質を、きわめて率直かつ経営科学的に解説する講義スタイルで、あっという間に時間が過ぎ去る感じです。金融関係者に関わらず、組織運営に関心のある方、企業経営者の方々には(耳が痛いながらも)特にお勧めします。

3月7日(土)講義:
GCAサヴィアングループ㈱取締役、一橋大学大学院教授 佐山展生(さやまのぶお)先生

本年度講座シリーズのトリを務められる佐山さんは、全国ネットのマスメディア、著名雑誌などにも頻繁に登場されていますので、金融業界を超えてご存知の方も多いと思います。佐山さんは現在、日本におけるM&A(企業合併・買収)実務家の第一人者として知られていますが、そのキャリアは実に大胆かつアグレッシブです。どんなに成功しても過去と現状に拘泥せず、常人が夢見るような地位をいとも簡単に、しかも何度も捨て去ることで、次の目標にチャレンジする「捨てっぷりのよさ」が特徴で、結果として、普通の方が一生のキャリアとするような大事業を5年ごとに成し遂げていらっしゃるイメージです。佐山さんはよく、「人生はおもしろい。しかし、おもしろくするのは自分次第」とおっしゃいます。

日本にM&Aという用語が存在しなかった1987年、そしてまだ転職が珍しかった頃、10年以上務めた帝人での高分子化学技術職を辞し、全く畑違いの三井銀行で日本で最初のM&A業務に参画されました。ニューヨーク勤務時代には米州のM&A事業を統括する傍ら、激務の合間を縫ってニューヨーク大学の夜学でMBAを取得したのが40歳。帰国後、東京工業大学で博士課程を、これも夜学で終了されたのが45歳と、常に学び続けるパワーは人並み外れています。特に、佐山さんがニューヨークから帰国した頃の日本は、大手銀行を中心に不良債権処理が本格化し始めた時期で、大量の不良債権処理に追われる銀行本体の内情を尻目に、彼のM&A部門は破綻企業の清算・売買のアドバイザリーなどを中心に実績を上げ、当時の邦銀としては異色の部門として有名でした。特にクラウンリーシング、大倉商事の破綻案件でアドバイザーを務めた案件は圧巻で、このような超多忙な環境で、どうやって博士課程を修了することができたのかは、謎としかいいようがありません。

日本で初めて、いずれの金融グループにも属さない独立系バイアウトファンド(ユニゾン・キャピタル)を創業されたのが、同じく45歳。今でこそ当たり前のバイアウトファンドですが、当時日本では実現不可能だと考える人が殆どでした。アスキー、東ハトなどの有名再生案件を手がけましたが、代表パートナーの地位をあっさり手放し、M&Aの独立系アドバイザリー会社GCAを立ち上げ、設立からわずか2年半であっという間に上場させてしまいます。村上ファンドから阪神電鉄・阪急を防衛した案件は有名です。これらの業務の傍ら、報道ステーションなどのコメンテーター、フォーブスのインタビューアーほかマスメディアにも多く登場したり、一橋大学大学院などで教鞭を取るなど、相変わらず超人的な日々を送られています。最近、GCAとサヴィアングループの統合を果たした後、代表の肩書きを早くも譲られており、また次の大事業を企図していらっしゃるに違いありません。

【2008.12.19 樋口耕太郎】

沖縄県農林水産部のアレンジにより、主として沖縄県北部管内の林業事業者の方々を対象にした、5 回シリーズの経営セミナーを樋口が担当しています。第2回目のスケジュールが確定しました。


第2回 林業事業体 経営セミナー

日時: 11月19日水曜日 午後1:30より約4時間
場所: 北部農林水産振興センター(北部合同庁舎内)

お問い合わせ:
〒905-0015 沖縄県名護市大南1-13-11 北部合同庁舎2階
北部農林水産振興センター森林整備保全課
電話 0980-52-2832
担当 上里幸秀

沖縄県農林水産部のアレンジにより、2008年10月から2009年3月までの約6ヶ月間、主として沖縄県北部管内の林業事業者の方々を対象に、5回シリーズの予定で開催される経営セミナーを樋口が担当します。第一回目は、10月29日水曜日午後1時より、名護市の北部農林水産振興センター(北部合同庁舎内)にて、約4時間の講義です。

お問い合わせ:
〒905-0015 沖縄県名護市大南1-13-11 北部合同庁舎2階
北部農林水産振興センター森林整備保全課
電話 0980-52-2832

内閣府と沖縄県が主催し、10月4日から翌3月7日までの日程でスタートする『第3回金融人財育成講座』で、昨年に引き続き樋口が講師を担当します。

樋口の担当は1月24日(土曜日)午後2時から5時15分までの講座で、「沖縄における事業再生」をテーマに約3時間お話します。会場は琉球大学教育学部教育実践総合センターです。詳細はこちらからリーフレットをダウンロードするか、主催者ウェブサイトをご参照下さい。

2007年12月31日に終了する、第二期事業年度の事業報告および決算報告書をアップしました。こちらをクリックするか、ウェブサイトのトップ画面より、「会社情報」「事業報告」の画面よりpdfファイルをダウンロードしてご覧下さい。