年越し有機そばは本格派奥出雲そば専門店本田の有機出雲そば。ごはんは岐阜県下呂産の「龍の瞳」(有機JAS)を、ハリオ製フタがガラスの炊飯鍋で炊いたごはんに、有機納豆に有機しょうゆ、有機万能ねぎ、鰹節、みやぎ農園のEM有精卵を混ぜていただきます。

今年の【きょうなにたべた?】シリーズはFile003.から始まりましたので、1年間で311種類の料理を作ったことになります。私たちはこれをおよそ 10年間続けていますので、恐らく3000食の異なる料理を試しながら、私たちの毎日の食の質を高めることが私たちの意識や体調や生産性や幸福度など、人 生全体にどれだけ影響を与えるものかを理解しようとしています。

私たちの確信を一言で表現すれば、食べるということの質を高めることは、人生を決定的に変えることになるということです。このことはどれだけ強調してもし 足りないと感じています。現代社会では、食の重要性があまりに過小評価されていて、そのことによる損失の大きさにほとんどの人が気がついていないように見 えるのです。

私たちの体の100%は、私たちが食べたもので作られています。同様に、私たちの活動のすべては、食べたもの(一部呼吸)から取り入れたエネルギーに100%依るものです。体に取り込むエネルギーの質の差によって、人生の差が生じるのは当然の原理でしょう。

そうであるならば、仕事で成果をあげたいと思うとき、情熱ある人生を望むとき、人とより深いつながりを求めるとき、より豊かになりたいと考えるとき、食事の質を低下させることほど非合理な選択はないと思います。

同様に、私たちがより良い社会を目指すとき、より幸福な社会を構築しようとするとき、豊かな政治を実現しようとするとき、収益力のある事業を生み出そうと するとき、価値ある教育を広げようとするとき、社会に豊かな食事を提供することなしにはとても難しいことだと思うのです。

私が企業を経営するなら、従業員には最高品質以外の食事をできれば取って欲しくはありませんし、私が政治家ならば国民の食の質をいかに高めるかを考えず に、国の繁栄はないと考えるでしょう。日本の教育問題も、子供たちの食を改善するだけで、その半分は解消するような気がします。

子供たちに質の高い食事を提供するのは、大人の社会的責務でしょう。そうであるならば、私たち自身が、まず、美味しい食事を毎日楽しむべきだと思うのです。

【樋口耕太郎】


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なぜ私たちが食に関心を持つのか、おいしいレジスタンスを参照下さい。