トリニティの企業金融論(pdf)

本ウェブサイトとトリニティアップデイトでは、経営者の立場から経営合理性についての議論を一貫して行っています。目に見える資本や、商品や、売上や、顧客満足度や、形式や、組織や、権利義務などよりも、事業の実体である人間関係を注視することで、一般的に認識されているよりも本来の事業範囲は遥かに広大であることを明らかにし、その広大な事業範囲と莫大な経営資源を前提に「経営合理性とはなにか」を根本的に見直すという作業でもあります。

第一ステップとして、事業経営における従業員との人間関係を「サンマリーナの人事考課基準」と言う形で僕なりに表現していましたが、第二ステップとして、株主との人間関係はどうあるべきか、というテーマをまとめてみたいと以前から強く思っていました。先日上場を検討されているある企業に対して株式上場と企業金融に関するアドバイスを差し上げる機会を頂いたので、これをきっかけにしてまとめたものが添付「トリニティの企業金融論」です。

本稿は、①株式上場を考える経営者への企業金融ガイドであるとともに、②経営者からステイクホルダーへの約束ごとであり、③資本市場の門番である証券会社の効率的な事業モデルのひとつであり、④企業が株主へ手渡す「オーナーズ・マニュアル」です。

「いま、愛なら何をするだろうか」、すなわち、

①真実であること、隠し事のないこと、
②相手に一切要求せず、ありのままを受入れ裁かないこと、
③自分を活かし、相手のためになることを、できることから実行すること、

を株主との人間関係において具体的に実行するという目的は全く変わりませんが、「株主との人間関係」が「従業員との人間関係」と異なる点は、株主との人間関係が企業金融機能によって仲立ちされており、この価値観を金融的な「言語」で表現する必要がある点です。トリニティの企業金融論は、この仲立ち機能を翻訳する「金融語」であり、そのため比較的専門的な内容になっていますが、表現している価値観と目的は他のものと全く変わりません。

本稿はトリニティ株式会社の事業運営と資本調達に関する価値観をまとめたものでもあります。トリニティが投資家から事業や資本をお預かりし、経営・投資運用を行うにあたっての企業金融のポリシー、すなわち資本家を含むステイクホルダーへの誓約内容をまとめたものであり、それは上場エクイティ資本であれ、プライベートエクイティ資本であれ、借入と言う形態であれ同様に当てはまります。

本稿は通常のトリニティアップデイトでは2ヶ月分くらいのエントリーに相当する分量(pdfで40ページ分)となってしまいましたので、一度に全文をご覧頂けるようにしました。左上をクリックして、pdfファイルをダウンロードしてご覧下さい。

【2007.4.1 樋口耕太郎】