2日からお休みさせていただいて今更ながらのハネムーンで久々にハワイに
行ってまいりました!

ハワイというと、何をイメージなさいますか?
世界中の旅行者を魅了する南国のリゾート。
人であふれかえるワイキキの喧騒。
ありとあらゆる商品がそろうショッピングモール。

「ハワイなんて、いったいどこがいいの?」
よく聞く言葉ですが、ハワイの表向きの顔だけを見てそう思うのは実にもったいない。
この土地には「人気のリゾート地」の顔だけではない、奥の深い魅力が
隠されているんです。

まず私達が訪れたのは、ワイキキビーチのあるオアフ島ではなく、ハワイ諸島の中で
一番大きい島で、別名「ビッグアイランド」と呼ばれるハワイ島。
火山から流れ出た溶岩だらけの島。道路には電灯もなく夜は漆黒の闇。
星が降り注ぐように光り輝いていて、まるで宝石箱をひっくり返したよう。
ビーチにはウミガメだって訪れます。
そのハワイ島に、ハワイの中でも最も神聖な場所とされる、緑に覆われた深い谷の
ワイピオ渓谷があります。
その場所にたたずむと、気持ちのいい風が頬をなで、長い髪を揺らしていきます。
たちまち私はいつもの感覚におそわれるのです。
優しくて力強い大きな力に包まれるような安心感。
心と体から余計な力が抜けていき、その場に溶け込んでしまうような感覚。
自分がここにいて、ここにはいないような不思議な、恍惚とした感じ。
足を踏み入れた瞬間、ここに満ちるハワイの大自然に流れるエネルギー「マナ」の
存在が実感できる場所です。

マナとは、ハワイ語で目に見えない超自然のエネルギーのことをいいます。
日本語でいう「気」と同じもの。ハワイの人々は、海や山や川、動物や鳥や植物、
そして地面に転がる小石にさえも、このマナが宿っていると考えてきました。
自然だけではありません。人間ひとりひとりにもマナが宿っていると言われています。
そしてそのマナの量が多ければ多いほど、その人はエネルギーに満ちあふれ、
魅力が増すといいます。
誰しもエネルギーのあるものや人に惹きつけられます。マナに満ちあふれたものに
触れれば、その豊かなマナを分けてもらえることを本能で知っているからです。
「この頃疲れてきたな」と思ったら、ハワイの美しい海や山を訪れると、みるみるうちに
力がみなぎってくるはずです。
これも、大自然のマナのおすそわけ。この地の人々にとって、マナは自然に息づく
聖なるエッセンスなのです。

ハワイはここ沖縄とも似ているところがたくさんあるのですが、
ちょっと違うなぁと思うところは、静と動の魅力、「力強さ」と「優しさ」に、
大きく心を揺さぶられるところかもしれません。
たえまなく溶岩を流しつづけ、新しい命を生み出すキラウエア火山。
サーファー達を惹きつけてやまないノースの荒々しい波。
古代より、生贄の体をいくつものみこんでいった、切り立った崖。
そのどれもが、圧倒的な自然の力で、訪れる者達の心をわしづかみにします。
その一方で、日本にありがちな島じゅう護岸工事でコンクリートの要塞のように
なっていなくて、どこも穏やかな波が寄せてはかえす美しい砂浜が続いていて、
目にもまぶしい緑が茂った森などが、訪れた人々の心にゆっくりとしみわたり、
都会での生活でためてきた緊張をときほぐしてくれます。
動きのあるドラマティックな大自然と、その興奮をなだめてくれる穏やかな自然。
この静と動のバランスこそが、ハワイの魅力でもあるのです。

今回の旅では、オーガニックがとても進んでいる環境で美味しいものをたくさん
いただいたり、3か所の素晴らしいホテルに滞在できたり、ウミガメが目の前に
いたり、目の前でたくさんのイルカが一斉に飛び跳ねてくれるという不思議にも
出会ったりと、たくさんのことを経験したのに、
いちばん印象に残っていることはといえば、ハワイ島の海やゴルフ場の傍の道、
ダイヤモンドヘッドの麓や運河の脇、ひたすら豪邸が続くカハラの高級住宅地を抜けて、
女性として初めて大西洋単独横断飛行をしたアメリア・イアハートがホノルルから
アメリカ本土に飛び立った記念碑のある場所まで…といったところをひたすら一緒に
ジョギングして走ったこと。
8キロほどの距離を毎回毎回、幸せだね~と言い合いながら走りました。
自然がいっぱいの太陽燦々の道のりと、波音と、二人の足音。
あれは、旅の前には知らない、予想していないことでした。
たくさんの人とすれ違いあいさつを交わしながら、ただただ走ったこと。
これからはハワイと言われたら、青い海やウミガメたちよりも前に、
私はあの音を思い出すのでしょう。それが、行ってみるということなのだと思います。
お金も時間もかかるし、なんだよ、ハワイまで行って足音?と思うけれど、
それが生きていくことの中でその人にしかない宝物なんだと思うのです。

そもそも私達はどこで間違ってしまったのでしょうか。
朝から晩まで働きづめで、のんびりお休みも取ることができない日々の暮らし。
望みどおりの人生からは、とうていほど遠いと感じている方もいることでしょう。
身も心も疲れきり、自然と切り離された環境ではストレスもたまるばかり。
子供の頃のように、無邪気に笑いころげたのは、いったいいつのことでしょう。
自分の心をごまかして、無理を通して生きていれば、心も体もずれてきます。
少しずつ、少しずつ、じわりじわりと確実に。
人を本当に癒すことができるのは、じつのところ本人だけなのかもしれません。
誰にでも、自分を癒す力が生まれながらに備わっています。
ありのままの自分を取り戻し、肩の力を抜いて自然に生きる。
周りの意見なんて気にすることはありません。
その人が、その人らしく自然に生きることこそが、何より強い力となるのです。
そのありのままに生きるお手本となるのが、いつの日も人間を見守ってきた大自然。
自然はただそこにあるだけです。人の目を気にしたり、誰かに好かれようと思って
海や山はそこにあるわけではありません。そして、人間も自然界の一部なのです。
つまりは、大自然のように、ただそこに自分であり続けること。
その時、魂は真の強さを知るのでしょう。
あなたもいつかハワイの大自然に抱かれて、その力強さを感じてみてくださいね。
そうすれば、自分の内に眠る、忘れ去られた強さのことを、きっと思い出す時が
くることと思います。

さて。
今週木曜日は今年のボジョレーヌーボーの解禁日!
麗王で毎年御用意しているボジョレーヌーボーは、
ドメーヌ デュ クレ ド ビーヌ(シュブラン家)のワイン。
シュブラン家はボジョレー地区南西部で5世代前から続くぶどう農家。
現当主のフランソワさんは元農学校教授。2008年にビオディナミを実践する
友人のワインに感動したことからオーガニック、ビオディナミ農法への転換を
決意しました。畑には草花があふれ、みみずなどの動植物が土を耕します。
醸造は、昔ながらの製法で、潰したぶどうから出た二酸化炭素のみで
ゆっくりおいしさを引き出す、伝統的な「マセラシオン・セミ・カルボニック製法」を実践。
25℃を超えない低温でゆっくりと仕上げ時間も労力もかけて丁寧に造られています。
そんなシュブランさんのワインは花崗岩質の畑の特長を生かしたミネラル感と
きれいな酸味を楽しむことができる味わいです。
今年も夏~秋にかけて天候に恵まれ、非常に出来の良いぶどうができたことから、
シュブラン家では、保存料であるSO2(二酸化硫黄)を添加せずに仕込みを行った
とのこと。他ではほとんど味わうことのできない酸化防止剤の入っていない自然のままに
造られたボジョレーヌーヴォーであり、昔ながらの手作りの温かさと、造り手の哲学によって
生まれた洗練さをあわせ持つワインを今年もぜひ麗王でお楽しみくださいね。

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麗王の11月のお休みは20日(日)・23・24日(勤労感謝の日)・27日(日)です。

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子