難しいことは易しく、易しいことは深く、深いことはおもしろく  (井上ひさし)

6月26日(土)午後7時開講、『次世代金融講座』 第6期 受講者を、以下の通り募集します。

期間: 3ヶ月(6月26日~9月11日)
講座: 日程と概要は以下を参照下さい。各講座の開講時間はいずれも午後7時より2時間程度。
*原則とし て、第二・第四土曜日が開催日です。

6月26日(土) 「経営と人事」 事業再生のケーススタディ
7月10日(土) 「経営と生産性」 10倍の生産性は可能か?
7月24日(土) 「企業金融・マネー経済・お金の本質」 誰も知らない、お金の話
8月14日(土) 「資本主義社会の変容とグローバル経済」 我々の社会の「生態系」を理解する
8月28日(土) 「事業戦略・沖縄地域経済・農業」 沖縄の次世代戦略
9月11日(土) 「リーダーシップ・行動するということ」 明日から、できること

場所: 那覇市『厚生会館』(みずプラッサB棟3階)  那覇市おもろまち1丁目1番2号3階
講師: 樋口耕太郎
定員: 30名
受講料: 6回講座分 3万円 (消費税込、学生は1万8千円)
受講資格: 業界・職業など不問
お申込み: 本ページ右下の「お問い合わせ」をクリックして、以下の内容をご送付下さい

①お名前
②メールアドレス(必須。できれば、数メガバイトの受信容量があるもの)
③ご所属と簡単な担当業務・役職

講座の概要: 「知る人ぞ知る」、沖縄次世代戦略+経営・社会・経済講座の第六期。沖縄はもちろん、東京、大阪、神戸、新潟などから延べ130名を超える方々が受講頂いています。

私は学生時代まで教職を志望していたこともあり、ずいぶん以前から、虚飾や嘘がなく、人の心に響き、深い洞察とインスピレーションに溢れ、誰でも容易に理解でき、実証的・科学的・具体的で、かつ2時間があっという間に過ぎるほど有意義で面白い「理想の講義」を実現することはできないものか、と考えていました。決してその域に到達したとは言えませんが、本講座を開設して1年超、40講座の試行錯誤と改善を重ねながらユニークなプログラムになりました。経営学、哲学、心理学、社会学、経済学、金融論、国際政治学の各概念から、実質的・機能的・実務的な要素だけを抽出し、統合的、大局的、本質的、人間的、経営科学的な独特の切り口で「社会の生態系」という体系にまとめています。「我々の常識を健全に揺さぶり」ながら高度な概念を大量に扱いますが、具体事例を多用して、誰にでも分かりやすく、平易に伝えることをとても重視していますので、受講に際 して金融知識、経済知識、経営経験などは一切不要です。

本講座をどのように活用されるかはもちろん様々で、新たな知識、インスピレーション、知恵、思考に深く触れる良い機会でもあり、経営、組織運営、事業再生の実務的講義でもあり、ライブのような楽しさもありますが、なによりも、次世代社会の沖縄と日本の理想的かつ現実的なあり方を提示し、最小のエネルギーで社会を圧倒的により良いものにしながら、個人を何よりも活かす、超・実務的な社会工学であること、そしてひとりひとりにとって本当に大事なことに向き合う「鏡」として機能することが最大の目的です。

6回の講座によって、ひとつの大きな世界観(社会の生態系)をお伝えする構成になっていますが、 途中回を欠席せざるを得ない場合であっても、それぞれの講座は単独で受講して十分意味あるものとして構成されています。また、期間中いつでも新規に参加でき、欠席回は次期以降の受講が可能です。

受講者の皆様へのメッセージ:


樋口耕太郎

もともと先端金融事業の激しい競争を勝ち抜くために、飛躍的な生産性を伴う事業再生モデルを開発する必要に迫られたという事情から、逆説的に、企業経営から成果主義的な枠組みを完全に廃止し、事業は人間関係であると再定義し、「今、愛ら何をするだろうか?」を企業理念とするサンマリーナホテルでの実践が生まれました。人間関係を何よりも重視する経営が、資本主義的な枠組みにおいても強力な事業性を発揮し、殆どゼロに等しい運営リスク、最小限の追加費用と、最短の時間で、最大限の収益を(結果として)生み出すことが証明されたため、そして、サンマリーナホテルの企業価値が著しく高まったため、資本の論理に従って、僅か2年で倍の価格で外資に転売されるに至ります。・・・起業家精神を発揮して全くの新規事業分野であるリゾートホテルを買収し、最小限の資本と期間で、ごまかしのない破格のバリューアップを実現し、汎用的かつ圧倒的な競争力を持つ事業再生ノウハウを手に入れる・・・。いわば、私が当初考えていたシナリオ通りに全てのことが運んだのですが、人生の妙味は、私自身がそのような「最先端」金融の在り方、より大きな収益のために金融技術にしのぎを削る事業、資本家として「成功」し、東京に戻ってそのような「実績」を積み重ねる生き方に全く関心を失ってしまったことです。

私にとって、愛の経営が恐ろしいまでの事業再生力を有することは体験的に実証済みで、経営科学的にも整合性があり、その汎用的な有効性には微塵の疑いもありません。愛は火・化石エネルギーに次ぐ、人類の第三にして究極のエネルギーです。地中にある原油は採掘されて初めて価値を持つように、愛も我々の心の中に無尽蔵に眠っているのですが、人間関係を分断し続けてきた資本主義社会においては、愛のエネルギーを採掘・精製・流通し、社会で活用するための技術とノウハウが欠落しています。この重大なギャップを埋めるため、「愛の経営による経営受託および事業再生」を業とする、トリニティ株式会社を起業した当時は、まともな経営者が、事業に愛を持ち込むなどという「甘ったるい」ことを口にするなど論外で、いわゆる人間中心の世界観に基づく経営は、オカルト扱いどころか、市場から完全に無視されていました。

ところがサブプライム問題に端を発した金融危機以降、特にここ半年くらいで、人間性を重視する経営の重要性と効果に対する認識が、世界的な規模で急速に広まりつつあります。資本主義社会が行き詰まり、このままでは自分の生活はおろか社会全体が維持できない、という多くの人の直感が新たな世界観を必要とし、我々の中に眠っている愛のエネルギーの存在に気がつき、社会の生態系が大きく変容し始めたのかも知れません。この大潮流はまだ始まったばかりで、次世代社会の必然であり、恐らくあと5年もすれば社会に相当なインパクトを与えることになるでしょう。この次世代社会の本質に向き合わない企業は、現在どんなに優良企業であっても、生産性の急激な低下と長く深い不況に伴って、凋落の憂き目に合うに違いありません。逆に、それがどんなに些細なものであっても、身近な、一見小さな問題に向き合う人は驚くほどの成果を上げ、次世代社会後の半生において意外なほど重要な役割を担うことになるでしょう。このような観点で、我々の人間関係、事業経営、世界観を根源から問い直すことが、単に精神的な健康をもたらすだけではなく、事業戦略、社会戦略、医療、家庭、食、福祉を維持するための、恐らく唯一現実的な選択肢になるはずです。

『次世代金融講座』は資本主義社会から周回遅れで、次世代の世界最先端概念を扱う講座です。同じく、周回遅れでトップを走る沖縄で、新しい世界観と、そしてなによりも自分自身に向き合いながら、次世代社会を考えてみませんか。