もうクーラーなしで眠ることができるほど随分秋らしくなってきましたね~。
残暑の暑さから急激に温度が下がったことでたくさんの方々が
体調を崩されているということですがみなさんはお元気ですか?

私といいますとまさにその影響ででしょうか健康だけがとりえだというのに
体調を崩してしまって発熱し、15日の台風の日からこの連休の23日まで
なんと9日間も麗王をお休みしてしまいました。
御予約や御電話をいただいた方々、いらしてくださった方々には、
大変御迷惑をおかけしてしまいました。
折角のお気持ちを本当に申し訳ございませんでした。

自分の中では、毎日を楽しく送っているつもりでしたし、
ちゃんとお料理したものを毎日食べて、ちゃんと眠って、運動もして、と
とても健康的にストレスなどない生活を送っているつもりだったのですが、
9日間毎日12時間以上も眠ることができるほど疲れていたとは自分でも本当に
びっくりしてしまいました。
自分の身体でありながら全然わかっていなかったのだとつくづく感じました。

ガンやカゼなど病気はストレスからくることが多いといわれています。
ストレスを自分に与えないことがいかに大切か。
今回の自分のことでも、お客さまをみていても、最近、痛切にそれを感じます。
心身ともに充実感をもって健康的に生きていくには、
ストレスがいちばんのダメージ。
いろいろな生き方がありますが、自分に合ったストレスを感じない生き方を
探すことは人としてとても重要なことだなと思いました。

私の20代、30代は記憶にないほど仕事に没頭し、走り抜けた時代でした。
でも、それだけ忙しくても大病もせずに続けてこられたのは、
大好きな仕事に携われていたことと、休みが取れなくても一日のうちで
ONとOFFの切り替えを明確にしていたことが大きかったかもしれません。

最近聞いた話ですが、勉強の仕方として効率が良いのは、15分集中したら5分休む
という方法だそうです。脳は、働き続けていると動きが徐々に低下してくるけれど、
適度に急速を挟むと高いレベルで力が持続するのだそうです。
なるほど! 人生もそうかもしれないなと思いました。
ずっと走り続けるよりも、どこかで休みを取って空っぽになるほうがいい!
その間隔やバランスは人それぞれかもしれませんが、
自分なりの快適な暮らしのリズムをつくりだすのは、人生において重要な意味を
もつのだと思います。

私は人が人のために生み出した便利なものが溢れている都会に
長く身を置いているととても疲れてしまうタイプです。
都会は楽しくて刺激的なのですが、人がつくりあげた偉大なる発明や発見は、
皮肉なことに人を疲弊させるのです。
そういう疲れによるストレスは自然と接することでしか癒やされないような
気がします。自然の中で休息することで、再び都会での仕事ができるように
なるのです。大阪に住んでいる時などまさにそうでした。お休みを取っては
よく沖縄に来ていたものです。
疲れを感じたとき、いちばん見たくなるのは海だったから。
その感覚は今も変わりません。波の音や潮の香りを感じ、
どこまでも続く青の風景を見ていると、心底、身体が浄化され、
軽くなってくる気がします。
それもあって私はこの8年アラハビーチに住んでいます。
この休養の9日間も、寝室からひたすら毎日海を眺め、本を読み、眠って…。
ぼーっと本能のままに過ごすことに罪悪感を感じるどころか、気づいたことは、
何もしない、そんな時間にその人の文化レベルが表われるのではないかということ。
ゆっくりと自然からエネルギーをもらい、頭の中に余白ができると、
新しいアイディアや力がわいてきます。都会と自然を行ったり来たり。
そうすることで都会生活とうまく折り合いをつけられるような気がするのです。

力を入れて集中することと、息を抜いてのんびりすること。
それはどちらかだけではバランスが悪く、うまく回っていかないと思います。
まじめなことは大切ですが、まじめなだけでもうまくいかない。
例えば、きっちり予定を立てて、そのとおりに進めようとしても人生なんて
そんなにうまくいかないものです。
いつだって臨機応変。突発的なことにも対処できるよう、頭を軽やかに柔軟に。
とりあえずの人生の予定を立てたり、進むべき方向を一応決めてはみるけれど、
出会った人や物事、与えられた状況に応じて、軽やかに予定を変えることも
大切ではないでしょうか。
最初に決めたから、予定どおりにしたいから、そういった決め事に
振り回されないで。
やるべきことは自然に目の前に降りてくると思うから、それを、手を抜かずに
やっていく日々を送ればいいのだと思います。

さてあなたはどうでしょう?
まじめさがあだになり、ストレスフルな生活を送ってはいませんか?
次の日曜日は十五夜です。名月を眺めながら、時にはゆったり力を抜いて
想いのままに休みませんか?

【2012.9.24 末金典子】