鹿児島では雪!ということもあってか、さすがの沖縄も寒いなーと感じて
おりますが、カゼなどひいておられませんか~?

この連休は勤労感謝の日ですね。

「自分の大好きなことを仕事に。」
「自分の夢を暮らしに。」

でも実際、自分のいちばん好きなこと、自分の夢を仕事にしている人は
この日本にどのくらいいるでしょうか。

日本社会はいつの間にか、好きなこと、本当にやりたいことは趣味で、
仕事はお金を稼ぐための労働…となってしまったような気がします。
好きなことはお金にならない、と。

でも、そのために多くのことが、置き去りにされ犠牲になりました。

現代社会は、経済成長することを最優先に、仕事の効率化を徹底的に行い、
職人に代表される、好きなことを、ゆっくり仕事として過ごすスタイルを捨て去り
他者や自然のことを考えず過剰な開発や競争を続け、現在直面する地球環境問題や
貧困、戦争など、優しくない社会を生み出したのです。

例えば、強い会社の人間は下請けの弱い会社の人間に威張り散らす。
弱い会社の人間はさらに弱い会社の人間に威張る。
耐震設計偽装事件などは「金の亡者」が思いついた悪魔のアイデアを卑劣な
力関係によって下に押しつけた結果ではないでしょうか。

こう考えると、日本人は今、お金によって心がいじめられているのかもしれません。
確かにお金は欲しいですよね。いっぱい欲しい。でも人を泣かせてでも欲しいとは
思わない。それが普通ですよね。

でも現実には「人を泣かせてでも自分の儲けを優先する」のは「正しい経済行為」
であるかのようです。象徴的だったのは、村上ファンド。
株式を上場している以上誰が買ってもかまわないし、
現実にあの騒ぎで阪神電鉄株が値上がりしたりしたんだから文句のつけようも
ないのだけれど、根っこは人が懸命に育てた会社をお金で買い、甘い汁だけ吸って
後は放り出すやり方に対する「人としてどうなのか」といった
反発だったのでしょう。これでは庶民の怨嗟の声は強まるばかりです。
儲けたお金ですごく良いことをすればいいのに。愛はお金で買えませんが
お金を愛に替えることは可能だと思うのです。「お金を持つ者」が最強者と
いうのでは、「情」や「心」の育つ場所がなくなってしまいます。

心はお金で育ちません。心は人の愛が育てるのです。

人を泣かせ、苦しめてまで自分の利潤だけを追求するという「心」は、
犯罪ではなくとも悪事でしょう。汗もかかず何も生み出さず、
お金を転がすばかりの錬金術に憧れる人がたくさんいるというのが
日本人の精神的現状です。経済活動とは何でしょう。仕事とは何でしょう。

こんな社会では、人々は常に過大なストレスを、浴びながら生活を営まなければ
なりません。そして仕事で疲れた心身を労るための、さまざまな消費が
行われることになるのです。

もし多くの人が、自分自身の本当にやりたいことを大切にして、
いちばん「好き」を仕事にしたら…。きっと、疲れた自分を癒すために使われる、
過大なエネルギーや資源の消費は、ずい分減るんじゃないかと思います。

もちろん、好きなことをやっていても、楽しいことばかりではなく、
苦労や努力は絶対に必要になります。でも、自分がいちばん「好き」だからこそ、
その壁を乗り越える力が湧いてきます。

いちばん好きを仕事に。
それこそが自分自身の究極の癒しであり、同時に自分が生き生きと輝くことで
他者を癒す、地球や世界を優しい社会にする、処方箋の一つなのではないかと
思います。

あなたもどうか、いちばん好きを仕事になさってくださいね。
今そうではないのなら、今日からはぜひとも御自分の仕事を「好き」になって
いただきたいと思います!

さて、今日はいよいよボジョレーヌーボー解禁の日!
いつもうんとがんばって働いているご自分への御褒美に、
おいしいワインの優しいひとときをプレゼントなさってあげてくださいね。

【2008.11.20 末金典子】