お元気ですか?
街にクリスマスキャロルが流れる頃。心がなにやらウキウキしてきますね。
クリスマスはだれもが幸せを感じるシーズンです。

このクリスマス、実はキリスト教よりも古い起源をもっていることを
ご存じでしたか?
クリスマスはイエス・キリストの誕生日を祝うものではありますが、もともとは
ローマで行われていた冬至の祝祭をキリスト教が取り入れたものだと
いわれているのです。
冬至の日、昼が一番短くなりますが、この日を境に光はまた徐々に
復活していきます。この光の死と再生を祝うとても大事な祝祭だったようです。
そしてクリスマスの頃に、人々の希望がもう一度復活します。
贈り物をしあうのは、そのことをお互いに歓び、わかちあうためなのだとか。
またこのころには、目には見えない世界からたくさんの妖精たちもやってくると
されています。
このクリスマスのシーズンにあなたの心にある希望にもう一度、
目を向けてみてはどうでしょう?

さて。
先月は「働く」ということについて書いてみましたが、その後ご感想をいただいたり、
改めて自分でもまたじっくりと考えてみますと、
きっと、どんなお仕事も人のお役に立っているのだと思います。
もっと言うと、生きているだけで、誰かのお役に立っている。
ちょっとずつ、持ちつ持たれつ、お互い少しだけ人のお役に立ち、迷惑もかけ合い、
煩わせ合う。それでいいのではないでしょうか…。

今年も残すところ10日ほどととなりましたね。
あなたにとってどんな一年でしたでしょうか。

この一年本当にお疲れさまでした。
今年もいろいろと御苦労があり大変でしたね。
あなたは今どんなお気持ちでお過ごしでしょうか。
お疲れになっていませんか。
心配事はございませんか。
夜はよく眠れていますでしょうか。
ご病気などされていませんでしょうか。
楽しいことはありましたか。
困ったことなどありませんでしょうか。……

日々麗王に立ちながら、ふと手をとめて、こんなことばかりを思います。
あの人のお顔、この人のお顔…。
とても不安定な世の中の今、たくさんのお店の中から、麗王を選んで
いらしてくださることが、どんなにありがたいことかと考えると、
こんなふうにみなさまのことを思わずにはいられないのです。
この前いらしてくださった時、何かひとつでもお役に立つことはできただろうか。
行ってよかったと思っていただけただろうかと、一人一人のお声を聞きに
お伺いしたい気持ちで一杯です。
いつものように麗王に行ってはみたものの今日はつまらなくて損をしたと
がっかりされないよう、みなさまの大切なお金を無駄にしないよう、心を配り、
そしてみなさまにどんなふうに楽しく時間をお過ごしいただこうかと深く考えながら、
大きく反省をしながら、お一人お一人の肩にそっと手を当てるような気持ちで
人と人との繋がりを大切にと麗王を続けさせていただいて今年で23年が
過ぎました。

昨年・今年という年は私にとっての分岐点でもありました。
これは昨年書かせていただいたことですが、2年連続で病気をし
夏場に2ヶ月も店を閉めてしまい、働き方というものを考えざるをえなくなりました。
20代30代の頃のように、昼夜働き睡眠時間4時間だなんて、50代の今
もうできるわけがないんだなと。
そこで、どうせ毎年二ヶ月も倒れてしまうならその分を年均等に割りふり
思いきって週休二日制にし、「日曜・月曜・祝祭日が定休日」に変えました。
またこれまでは長期で店を休むなんて、と我慢していた旅行に出かけることも
リフレッシュのために取り入れました。
その結果、折角みなさまがいらしてくださっても休んでいたり、
営業日が減ったりしたからでしょう、昨年までのようにいついらしてくださっても満席で…
なんてことはなくなってしまい、すいている日も増えましたが、
麗王を営み始めた23年前の頃を懐かしく想いました。
お一人お一人のお話をじっくりゆっくりとうかがう毎日。
麗王はやっぱりこうでなくてはと。
また原点に戻り、じっくりお話をうかがうためにみなさまをお迎えし、
ゆっくりと歩みを進め始めた年でした。

そうした矢先、2月に大阪の母が逝ってしまいました。
それまでしゃんしゃんしていてとても行動的だった父も、母の死にがっくりと
きてしまったのか重い腎臓病で透析、ということになってしまいました。

そんなこともあって今年はなにかと「いったん立ち止まって考える」ようなことが
多くなりました。
自分自身でも「時間がもっと欲しい」という気持ちになりましたし、
人さまからも「ちょっと待ってね」と言われたこともあります。
そうした「待つ・時間を使う」ことの効果が、この年を境にじわじわと表れてきました。
じっくり考えたからこそ言えること、落ち着いて考えてもらったからこそ出る答えを、
ひとつひとつ、投げかけて受け取っていけた年となりました。

人と和やかに交わることは、先を急いでいる時ほど、おろそかになります。
愛は、他者のために「立ち止まる」力なのだとも思いました。

みなさまのおかげで、この一年も麗王を続けることができました。
本当にありがとうございました。

また1歳を重ねてしまいましたが、
歳を重ね、経験を積んだからこそ、いろいろな人と想いを共有できるようになるのでは
ないかしらとも感じています。
そう思えば、歳を取るのも悪いことではないですね。

どうぞよいお年をお迎えください。
あなたが来年もどうかこの上もなくお幸せでありますように。

* 年内は29日(土)まで、新年は4日(金)から営業させていただきます。

* 定休日は日曜・月曜・祝祭日です。

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麗王でお馴染みの沖縄大学・樋口先生が
ジャーナリスト・津田大介さんのCS朝日「日本にプラス」で特集されました。
こちらからご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=UQtpJY4TbeM

* 麗王便りバックナンバーは弊社HPのこちらよりどうぞ。
http://www.trinityinc.jp/updated/

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麗王
トリニティ株式会社
末金典子